  
      2003年の八月、梅雨がなかなか明けない東京とはいえ、モコモコの毛皮を脱ぐことを頑なに拒むうーにーにとっては、不快な毎日であることは変わりなかった。日々のほとんどの時間をエアコンのきいたフローリングの部屋で横たわる時間に費やした。 
      そんな姿が痛々しくも感じた七月の終わりに、裏磐梯のあるペンションに電話をした。「三日くらい続けて空いている日はありますか?」と。口コミで人気になりつつあるそのペンションは、部屋数が四部屋ということもあり、そんな都合のいい空室はあるはずもなかった。 
      仕方がない、野宿だ、とアウトドア用品店をみてまわりはじめた八月のはじめ、ペンションから「13から15日まで、一室キャンセルがでましたけど、」と連絡が入る。 
       
      もちろん、飛びつくように予約を入れた。しかし、女房からは「こんな暑い時期に連れて行くなんて、」と呆れられた。東京ははっきりしない天気が続いたが、裏磐梯の天気はよさそうだ。つまり暑いということ。雨も困るが暑いのも困る。予約はしてしまったものの、天候・気温を考えると不安になってきた。 
       
       
      この旅行が決まったとき、ある人がこんなことをいった。「えっ、うーにーと二人きりの旅行?、こんな時期に何考えてんの。二人ともいい歳だから、フルムーン旅行だね。」と。 
      なるほど!、と思った。うーにーももう老犬といわれても仕方がないような時もある。遊び方も「とにかく楽しければいい」から「後で寝込むかもしれないので、この辺りでやめておこう」ということもある。 
       
      フルムーン、、、複雑な響きの言葉を胸に、十年目の付き合いに入ったうーにーとの二人旅が始まった。 
        
        
      
      
      
       
      これは、アロマテラスの宣伝か?、という内容になってしまいました。 
      天気が悪かったので、仕方ないです。許しください。 
       
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