Kさん と Nちゃん  65

・・・・10・・・・20・・・・30・・・・40・・・・50・・・・60・・・65・      「しつけ?」へ戻る




■ 思い出ばなし ■

Nちゃんは、2015年12月に亡くなっています。

高齢になり最期のときが近づいてきていますが、それがいつなのか、
どのようにやってくるか、それは誰にも分らないことでが、経験のある方なら、
その時期の心情を思い出すことができるとおもいます。

K家では、経済的にも苦しい状況になっていまいした。
「犬との生活」を語るとき、問題行動や病気のことが取り上げられることが多く、
人間側の事情についても語られることはほとんどありません。
犬がいるいないに関わらず、家庭の経済的な事情も含め、相談し合える
間柄の人が何人いるでしょうか。

犬との暮らしを考えるとき、それを家族の問題であると考えるのなら
家庭の事情を考慮するのは当然です。お金がなければ獣医さんにも行けません。
時間がなければ充分なケアもできません。
そのような視点も交えて、一読していただければと考えています。


「写真」「画像」の話が出てきますが、SNSにアップされた写真についてです。
これらのページは基本的に「原文のまま」ですが、SNSに関わる表現については
多少修正させていただいております。
「写真」に関わる文章の周辺が不自然であることがございますが、ご理解願います。


15.02.25   RE: ご心配をおかけしました。    Kさん

お返事遅くなってすみません。

この前の私からのメールは T の成人式のご報告だったんですね。
まったくこのメールのやり取りもスローになってしまいました。

2月に入り暖かい日が時々ありますね。
ほっとしますが、毎年この時期は確定申告の時期で落ち着きません。
最近パソコンを買い替えてwindows8にしたら解らないことばかりで大変でした。
Chromeには対応していなかったり、デスクトップから起動しなければならなか
ったり、事前準備も初めからで、そしてインターネット回線が最近つながらな
くなることが度々あり、申告内容は用意できているのに送信するまでまる2日
かかりました。
おかげ様でwindows8の概念が「???」から「?」くらいになりましたが。
そして、昨日やっと終わりました。


その後、私自身のことから伝えさせていただくと、
12月からの仕事が決まりました。不動産業の経理事務の仕事で週2日午後のみ。
これくらいなら N の事を考えても無理がないかと思いました。
仕事の内容は我が家の自営業の経理と共通する部分が多く、会計士さんも
来て下さるので気持ち的にはとても楽です。

求職中はかなり条件を落とさなければ採用してくれるところなどないと思って
いましたが、条件もとてもよくしていただいて本当に良かったと思っています。
2ヶ月たった今、週3〜4日になってしまいました。仕事が増えたというか、
忙しい時期だからというか…、頼りにしてくれているようです。
ありがたい事です。
それでもこちらの都合の悪い時はお休みを頂けるので、N の事は家族と都合
を相談しておけばこのペースでも勤められます。

解雇された時はどうなることかと思いましたが、今の状況を見ると良い方向に
環境が変わったように思います。
この1年で、退職時の問題が起きたときの対処の仕方とか、職探しによる自分の
身の丈を理解し受け入れることなど色々学びました。精神的には辛かったけれど、
その分学ぶことも多く、少しは謙虚な人間になれたかと思います。


主人の仕事もいよいよ見切りをつけなければならなくなってきているようです。
まだまだわかりませんが、もし止めるという事になった時のために資格を取ろう
としているみたいです。本当は細々とでも続けていければと思うのですが、今の
ような状態では精神的にもきついようで。


T が3月には4年生で就職かというところ。
本当は大学院に行きたいようです。それとなく主人にも話をしているのですが、
なかなか良い顔をしません。(と言っても反対はできないみたいです。)
就職するにしても、院へ行くにしてもあと数年で大きな出費はなくなって来るの
でもうひと踏ん張りですよね。
大変でもこの時期の投資がその先に繋がる財産になる、という捉え方をしたいの
ですが…。親として出来ることはやってあげたいと思っています。


そして、N ですが、
心臓病のほうは小康状態というところでしょうか。
先生も「あまり進んでいないですね。」と言ってくれます。
また、おしっこのほうはそれも変わらずなんです。
ストルバイトは出ていないようですが、起きている間のトイレの回数は全く減り
ません。おしっこをするためにしゃがんでいる時間が長くて、毎回絞り出してい
るといった感じ。
それもつらいんだろうなと思います。

ただ、トイレの失敗は減りました。
2階にいるときはベランダで、1階では部屋のトイレとデッキ。そう、デッキも
おしっこをしていい場所にしました。
階段での失敗はほぼありません。ほかの場所でも。
それからトイレの前で失敗というのもほぼなくなりました。
N がトイレの前に行く時、ちょっと後ろから追ってトイレシーツまで早く辿り
着くように圧力をかけていたんです。T も気づいたときはやってくれていました。
そうしたら失敗が少しずつ減り、今ではほとんどなくなりました。不思議です。

> 二階にもトイレの設置を検討してみたください。N ちゃんの今の状態だと
> 色々サポートしてあげないと、心にも大きな負担になります。心の負担は
> 抵抗力などにも現れます。
> トイレの失敗は、本人も気持の上でもしたくないないはずです。少しでも
> 安心して生活出来る環境を作ってあげてください。

弓削さんのこの言葉で少し考え方を変えました。
若いころの N ではないということをもっと理解することが必要なんですね。

どうも、耳の聞こえが悪いようです。
コマンドが聞こえていないのかな…からはじまり、呼んでも反応しなかったり。
ご飯をあげるときに「OK」と言っても食べ始めなかったり。
寝ているそばで大きい声で「 N !」と言っても起きないこともよくあります。
頭をポンとたたくとビクッとして起きるんです。

なので、今は声とともにジェスチャーをオーバーアクションで伝えています。
大体は何とか伝わるんですが、CDを取った頃のようにきちっとやっていたわけ
ではないのでグズグズな伝わり方ですね。
「お皿持って来い」は皆に好評だったんですが、ジェスチャーが確立しておらず
お蔵入りになりそうです。

コマンドが伝わらないのは残念なんですけど、それほど困ってはいません。
動きが遅いのでみんなが対応できるし、昔ほどいたずらもしないし、N を
コントロールする必要があまりないのです。
N の気の済むようにさせて、最終的に落ち着くところが読めるようになって
きました。
もしかしたら、皆が N のして欲しいことを先読み出来るようになってきたのか
もしれません。体がしんどいんだろうなと思っているので、皆優しいです。
T は私のことも気遣ってトイレシーツをよく替えてくれます。


> 不安は、健康の大敵です。
> 皆さんのスケジュールもあると思いますが、出来るだけ誰かが一緒に居て
> あげて欲しいと思います。

そうですね。留守番の時の「分離不安」はなるべく気を付けています。
N が寂しい思いをしないように、寝ている間に外出するようにしています。
午前中にお散歩をして、そのあと出かければ午後3時半ころまでならよく寝ていて
くれますので家族で外出(大体テニスなんですけど)するときはその時間帯です。

> 眠っている時間が長くなれば、一人でも大丈夫かも。その場合でも起きた時に
> 不安になってしまう子もいますけど。(この考えは超高齢犬の場合ですけど)

今の N はそんな感じです。
車が車庫に入ると起きて窓から外を見ていた N ですが、今では私たちがリビング
に入ってきても気づかずに寝ていることが多いです。
耳が遠くなり、眠りも長く深くなったのですかね。窓を開けて喚起をし、荷物を
運び入れたりしてバタバタしていると気付いて起きてきます。


> 高齢犬には不安を与えないようにするべきですが、それは家族にとって、
> とても負担です。ほとんどの家族は何処かで線引きをします。今の日本に
> 生きている人としては、それが普通だと思います。K 家は立派だと思います。
> それでこそ「家族」。人間の家族に対しても、ここまでやろうと思わないのが
> 普通ではないでしょうか。「ペットは家族」と言うのなら、これくらいのことは
> 考えてほしいものです。

そう言って頂けてとても嬉しいですが、今までのことを考えると一度失敗してから
対応しているんですよね。ごめんねの気持ちのほうが沢山です。
N も私たちに対応してくれているので。
あと、やっぱり N が可愛いし、健気なんですよね。
「何とかしなくちゃ N が我慢するばっかりだぁ!」って思うんです。


>> 仕事を辞めたらすぐに次の職に就くのはやめようと思っています。
>> この歳になると1年の違いで採用不採用がシビアになりそうですけど、
>> もうなるようにしかならないかな・・・と。
>
> 決してお勧めはしませんが、総合的にみて、そのような考えはよくないとは
> 思いますが、真面目に生きている限りどうにかなるものです。そしてなるように
> なります(笑)
> 少なくとも私は今日も生きています(爆)

そして8か月くらい仕事を休んでいたのですが、N の状態は少し安定してきた
かなぁと思います。
真面目には生きているつもりなんで、今は何とかなってます。
これからもどうにかしましょう。
弓削家はもちろん大丈夫でしょう!
豊かに生きていらして…私たちとはとてもとても比べられません。

>
> メールをいただいてから半年以上。もう中型犬用のリュック型キャリー問題は
> 解決されたでしょうか。そして一緒にハイキングに行くことができたでしょう
> か。

写真を見ていただいたでしょうが、
5月に子供用のキャリーを使って N との山歩きをしてきました。

楽しかったですよ。トイレの回数が多いのは仕方ないと割り切って行きました。
はじめは高尾山の予定でしたが、主人が津久井湖が人も少ないし、アップダウンも
高尾山ほどではないから楽だと教えてくれてそちらにしました。
天気も良く、気持ちよく歩けました。
久しぶりにお弁当を作り、N のおやつも多めに持って、休憩も沢山取りながら
津久井湖一周です。
途中、会う人に沢山声をかけてもらいました。
「楽していいなぁ」とか「別嬪さんだね」「うちもああやって連れて来れば良かった
んだ」なんて言う人もいて、嬉しかったです。

キャリーには私の大き目のバッグを入れてタオルを敷き、N を載せました。
一見おさまりよく見えたんですが、前脚の位置が安定しなかったり少し無理があっ
たようです。それでも T は嫌がらずよく負ぶって歩いてくれました。こういう時
運動をしている若者は使えますね。
今回は距離も程々で、津久井湖でよかったかな。

その後布のキャリーを購入し、初詣の時に使ってみました。
写真、見ていただいてますよね。
とても寒い日でしたのでガタガタ震えていて、途中から T のコートの中に入れ
たら少し治まったようです。有袋類の親子のようでした。使用感は上々のようです。
御祈祷は先に主人が一人で済ましてきていたので、3人と1匹一緒にお参り出来
ました。


ただ、ホームセンターへの買い物はとても気を使わなければいけないと思いました。
カートの中でおしっこをしてしまうんです。
それも予測できたので厚めの敷物を多めに持って行って敷いておいたし、トイレも
数十分おきにさせていたんですが、2回もカートの中でしてしまい最後にはうんちも。
うんちの時はカートから飛び出してしまいそうになり大変でした。
買い物は、今では良いことよりも N への負担のほうが多いのかもしれませんね。
一緒に行くにしても、短時間にするとか。
それも、抱っこひものほうがいいかもしれません。
今まで楽しくできていたので、少し寂しいですね。


少し前ですが、お散歩のときに最近ビーグル犬を亡くしたという親子とお話をしました。
N がその子にとても似ているとのことで思わず声をかけてくれたとのこと。
心臓が悪いと診断されこれから検査というところで急に亡くなってしまったそうです。
聞くと N と同い年、若いころはとても元気で勢い余って壁にぶつかり骨折し
たこともあったとか。
N が網戸を突き破った話をすると、「ウチもあったワ」と。息子さんも25歳で
T と近いし共通することがとても多い方でした。
でも、そのワンちゃんはもう亡くなっているわけで…。
とても楽しかったのですが、N もそんな歳になっているのだと改めて感じさせら
れました。


>> でも、日枝神社では中吉が出て
>> 「思うに任せず心痛すること多し。何事も時の至るまで天にまかせて 静かに身を
>> 慎んで居れば雪が朝日に消えるように楽しい時来る。今は何も控えよ」
>> とありがたいお言葉を頂戴しました! 控えます!!

去年のおみくじ、当たったと言えるでしょうか。
辛抱して待って、今はとても落ち着いている時期のような気がします。
心配事もないわけではないですが、毎日を楽しく過ごせています。

そして、今年の初詣では「小吉:カメレオン:八方美人」と出ました。
なんだか怪しいですねぇ。
T は「末吉:きつね:人を信じなさい」という意味のことが書か
れていたそうです。T のほうも含みのある言葉で…。


> 最後になりましたが、仮のページを作ったので確認願います。
> http://www.inutalk.info/tame/dt/kn61.htm
> http://www.inutalk.info/tame/dt/kn62.htm

こちらはOKです。


> N ちゃんは、立派な老犬、誇れる老犬です。
> 病気のこと、経済的な事情、など諸事情あると思いますが、総合的によく考えて
> 方向性を決めてください。
> 後から振り返って「あのときはあんな状況だったので、そうするしかなかった」
> と思えるくらいに。

どのようになっても、後悔はするでしょう。
今でも「N 、ごめんね」ばかりです。


おばま君はだいぶ心を開いてくれるようになったようですね。
おばま君を選んだのは弓削さんらしいって思ってます。
うーにーちゃんやまいすちゃんとの関係も素敵でしたけど、おばま君との関係の変化
が楽しみです。

夜ベッドでは、N の頭におでこや鼻をくっつけて寝ています。
色々可愛いポイントありますけど、今は頭の形と感触が気に入っているんです。
T にもそうしていましたが、もう遠い昔のことですね。

毎回お返事がスローになってしまってすみません。
でも、弓削さんのメールでいつもジーンとしているんです。
楽しみにしていますね。

これから少しずつ暖かくなるでしょうから、お散歩のいい写真が撮れる時期です。
春が待ち遠しいです。
では。




15.07.30 0:41  今晩は       Kさん

弓削さん今晩は。
今回は弓削さんの番でしたよね。
私のメールのタイミングではないのですが、知っていて頂きたくて。

2週間くらい前に、以下のメール(書きかけですが、)を出そうと、打ち始めていました。

----------------

N も今月10日で15歳になりました。
その歳の意味を、私は認識しているつもりでできていなかったのかなと思っています。

数週間前から N の体の調子が悪くなってきました。
私たちには涼しく感じる気候でも、すぐに息が荒くなったり、お散歩で歩ける
距離がどんどん短くなっていったり、寝る時間が長いというより行動する時間が
少なくなったり。


2週間くらい前から歩く様子が変わってきました。
後ろ脚の間隔が狭くなり、歩く速度が遅くなりました。
昔からお座りの時後ろ脚を外側に開いて座っていましたが、最近は開かず
普通の犬のお座りになっていました。
後ろ脚の柔軟性がなくなったようで、突っ張って歩いているようです。
どんどん、両足の間隔が狭まり、今では立たせてすぐの時はクロスして
しまいそうになるので、少し曲げ伸ばしをしたり、開いてあげてから歩かせ
ています。

起き上がるのがとても大変で、数日前まではなんとか自力で起きていましたが、
今では私たちが補助することが多いです。

5月から6月の中旬にかけてはうんちが緩くなってたので、病院へ毎週通っていました。
それが落ち着いたので、今度は1か月後にとなったところ辺りから調子が悪くなって
いたみたいです。

土曜日の夜、震えが止まらず息も浅く早くとてもつらそうでした。
翌日曜日に休日診療の病院へ連れて行ったら、
背骨をつまんでの診察、脊髄の様子を見る限りでは、ひどく痛がってはい
ないので重篤なわけではなさそうですねとのこと。
脚はやはり硬直してきているようです。

それから、膀胱炎のにおいがしますといわれました。
時々家でも見ていたのですが、オリモノが出ていて炎症が起きているかも
知れないとのこと。数日前、何度もおしっこに血が混じっていました。

そして、お尻にしこりができているとのこと。
私もだいぶ前からなんか出っ張っているかもと思っていたのですが、何度も
頻繁におしっこをするので、そのせいでそんな形になっちゃったのかしら、
老化のせいかしらなんて思っていたのです。

そのしこりが今何か悪さをしているという様子はないのだそうですが、
とてもかたくて放っておくと排尿、排便に支障をきたす可能性が出てくるかも
しれないとのことでした。

また、念のためということでエコーで内臓を見てもらいましたが、はっきり
わかる心配事はないということでした。
抗生剤と痛み止めの注射を打っていただき、早めにかかりつけの病院へ
行くように言われました。

注射が効いたのか家に帰ってからは少し落ち着いた様子で、穏やかに眠れて
いました。ほっと一安心です。

急にあちらこちらの悪い個所を指摘され、ショックでした。
特に、お尻のしこりは。
それから、「急に悪くなったので…」と言ったら、先生には「それが普通ですよ」と
言われたことも。

もう高齢犬なので、どこを心配してどこを様子見としたら良いのか。
筋力が衰え体の線が変わってきたとき、衰えのための変化なのか、何かの
病気のための変化なのか。腫瘍も数か所ありますが、すべて検査をした
わけではなく、ただあることを認識しているだけのものもあります。

ただ、お尻のしこりはかかりつけの先生に見つけてほしかったです。
ここ数年、心臓やおしっこのことで毎月や毎週見ていただいていたのに、
専門家としてその目を持っていなかったのかと。
たらればの話なので、今更言っても仕方のないことですが。


そして今日、かかりつけの先生に診てもらいました。
レントゲンを撮ってもらい、見てびっくりです。
4月にもレントゲンを撮ったのですが、比べると悪くなっているのがはっきり
わかるんです。丁度真ん中あたりの脊椎が数個変形していて角度が明らかに
違います。今回のほうが背中が尖がるように曲がっているんです。また、
後ろ足に近い方の脊椎の形が変わっているというか輪郭がはっきり映って
いないんです。先生は「骨が崩れたというか…」というような言い方をしていました。

たった2か月位でこんなにも悪化してしまうとは。本当にショックでした。

5月に下痢が止まらず、その時の血液検査でアルブミンの値が悪く、そのための
お薬がとても水分を欲しがるもので、必然おしっこの量もさらに増えて。
主人はそのことがとても引っかかっているようです。
そのお薬が逆に下痢を長引かせたように感じています。
なかなか治らないので、私のにわか知識で「ビオフェルミンをあげてもいいで
すか?」と先生に了承を取り、あげ始めたころからうんちは固まってきました。


脚が衰えているとはずいぶん前から感じていましたが、階段も上ってくるし
降りるしそんなに悪いとは思っていませんでした。
ここ1か月ぐらいはなるべく階段は上り下りさせないほうがいいよねという
ことで、悪化予防のつもりで柵をして降りられないようにしたり、抱っこで
2階に連れて行ったりしていました。
それでも、私がちょっと2階に上がったのを見てついて来ちゃったりして
いたんです。
一番最近では、多分10日くらい前。
きっと痛かったでしょうに…。

------------------------

そして今日です。

その後、かなり回復しているように思えたので、少し落ち着いてからと思い、
途中で中断してしまいました。

安心していたのも束の間で、抗生剤と痛み止めをやめて数日で同じように
一晩中呼吸が荒く浅くという状態がぶり返してしまいました。
また抗生剤と痛み止めを処方してもらい(少し回復しました)大学病院で診て
もらうことに。

昨日、行ってきました。
全てをお伝えできるか自信がないし、ちゃんと伝わるかも自信がないですが…。

お尻のしこりの検査はまだこれからですが、とても固い塊になっているそうです。
お尻には2か所。
また、脊椎の変形というより崩れている場所にも腫瘍があり、多分その腫瘍が
何か悪さをして脊椎が崩れてしまったのだろうと。
そのほかにお腹の方にも腫瘍が認められました。お尻のと同じような腫瘍だろう
とのこと。
出来ている場所からして多分リンパにも廻っているのだろうとのことで、今回
見つかった個所以外にも腫瘍がある可能性があるとのこと。

膀胱は壁が厚くなっていて炎症を起こしている様子。

尿に血が混じるのは、腫瘍が膀胱の近くまで来ていて出血しているのだろうと。

呼吸が荒く浅いときは、背骨の痛みによるものなのだろうとのこと。

今現在は抗生剤と痛み止めを服用し食欲もありますし、何とか歩けはします。
ただ、健康な時に比べ、食べないものが出てきました。
かなり調子が悪かったとき、フードを食べず、手で口にもっていったり、お湯で
ふやかしてあげてやっとたべたり。バナナを食べなかったときは本当にショック
でした。(今は少し回復したので食べています)
今までが食欲の塊だったので、好き嫌いするなんて、ホント N じゃないです。

寝がえりはうまくできず、一度立ち上がってくるりとまわってからです。
起きるのが一苦労。歩き始めが歩幅が狭くとても不安定です。
調子がいい時は脚の幅が広く開いています。

お散歩は、外に出ると気分が高まるようで、スタスタと歩いていますが、
後ろ姿はお尻の幅がとても細く、老犬のシルエットです。
つい1か月前までは階段を上ったり降りたりしていたんですけど。


今後考えられることは、痛みが強くなったり後ろ脚が動かなくなる、排せつが
困難になるなど。

結論から言えば、治療の方法はないそうです。
これからしてあげられることは、症状によっての対処療法になるということです。
腫瘍の検査がこの後出るので、また何かわかるかもしれませんが、良性で
あっても N の体が回復していくというわけではないのですね。

これからどのくらい生きられるのかは、聞けませんでした。

とてもショックで。
今は、病気のことはあまりいろいろ考えたくないです。
ただ、今まで通りの日常を過ごしたいと思っています。


前日、「プロフェッショナル 仕事の流儀」で大阪の獣医さんの番組を見ました。
ご覧になりましたか?
とても素晴らしい獣医さんで、患者の飼い主としての心の持ち方も共感し、
学ばせてもらいました。
翌日の大学病院行を控えていたので、とても身につまされましたが、いい時に
見られたと思っています。
少しの心の準備にもなったような。


しっかりしなくてはいけませんよね。
私のベッドは収納が多いため高さがあるので、T の低いベッドと交換。
今日午前中に汗だくになって済ませました。
少しでも、N の負担を少なくしたいです。
本当は1階で寝ればいいんですけど、一度そうしようとしたら N が階段の方へ
(2階へあがろうと)行ってしまい寝ないんです。ダメでした。

幸い、基礎的な体力はある方だと思います。お散歩できるときはたくさんして
いましたし。
胃腸も丈夫で、今でもほとんどのものは食べます。この病気の中でも。
バナナを食べないとか言ってましたが、好き嫌いのある子に比べたらまだまだ。
朝は、やはりご飯が食べたくて目が覚めるみたいです。
トイレもするべきところでやろうと、頑張って歩いていきます。
あんな脚をしているのに、補助してあげれば失敗は少ないです。

N もとても頑張っているので、私も頑張らなくちゃ・・ですね。

主人と T も、一生懸命に N を思って世話をしてくれています。
T が大人になってくれて、とても助かっています。


今年も、主人は夏休みで北海道へ帰省します。
主人の母親も高齢で一人暮らしなので、そちらも放っておくわけにはいかないん
ですよね。
その間、またおばあちゃんに助けてもらおうと思っています。
T も同じ時期に、研究室で参加するソーラーカーのレースで秋田へ行ってしまう
日があり、私一人またはおばあちゃんと2人の日が1週間弱あるのです。
正直言ってとても心細いです。


不安だったり、しっかりしなくちゃとか思ったり、バラバラですよね。

何か弓削さんから教えていただけることがあればお願いします。
ごめんなさい。
もしかしたら、つらい記憶を思い出させてしまうかもしれませんね。

N のお散歩の画像とか流しましたけど、ちょっと無理しているところ
あるように見えたかしら。
あの時は回復傾向にあるように見えていて気持ちはとても良かったんです。

今、N は後ろのベッドで寝ています。
安定していて、寝息も穏やかです。




15.07.30 4:06   取り急ぎ       弓削

K さん、こんばんは。

そうです。私の番です。ほとんど書き終えて、最後に一言添えるか
悩んでいたところです。

N ちゃんの写真を見ていて、お別れが近いことを感じていました。
それは体がどうとかではなく、魂がしぼんでいっているような感じを受けました。
うーにーもそうだったし、友達の犬たちでも同じものを感じました。

「プロフェッショナル 仕事の流儀」は見ていません。また、N ちゃんの
体の状態について、今回いただいたメールだけしか分かりません。
その上で書かせていただきます。


理解されていると思いますが、最期のときが近づいています。
それまでどのように過ごすかは、ご家族で話し合い決めること
です。(お母様も含めて)

私が書けることは一般的なことだけです。


もう、食べてくれるもの、美味しいものをどんどん食べさせてください。


出来るだけ、楽に自然に排泄をさせてあげるように手伝ってあげてください。


寝返りも手伝ってあげてください。
上下逆さまにはしないでください(背中を下にして寝返りを打たせてはいけません)。
(まだ寝たきりではありませんでしたね。寝たきりになったら参考にしてください)


骨がその状態ということは、体中がボロボロだと思います。
とても頑張って頑張ってここまできたのだと思います。
骨だけでなく、他の臓器にも気を配ってください。
お尻の出来物が気になりますので、膀胱と腎臓。
そして肝臓と肺・心臓。


頻繁に血液検査をすることは負担になりますので、一回で色々と検査をして
もらいましょう。
腎臓、肝臓の関係は出来るだけ詳しくしてもらいましょう。


呼吸が苦しいのであれば、うーにーが使ったような酸素テントのようなものを
レンタルするのがいいと思います。


骨の状態からして急変することも考えられます。まず、人間でそのような状態に
なったらどれだけの苦痛があるか調べてみてください。実際にご家族がそのように
なった方がいらっしゃれば、お話を聞かせていただいてください。その上で
(書きたくはありませんが)薬で永遠の眠りについてもらうことも選択肢として
家族で話合っておいてください。

偶然ですが、先日、MさんとJちゃんの飼い主さんに会いました。たぶん15年
ぶりくらいです。Jちゃんも(骨の異常などはありませんが寝たきりで) N ちゃんと
似たような状態です。
飼い主さん曰く「病院で安楽死の話が出たらどうしようと、病院行くのが辛かった」
とおっしゃっていました。(病院ではその話はでなかったそうです)
そのお話をしたときの表情から、どれだけ辛いことなのか理解が出来ます。
うーにーの場合は、最期まで苦痛を悟られまいと頑張っていたようだったし、
人間の家族は私たち二人だけで、最期のときのための準備をしていましたので、
安楽死を具体的に考えることはありませんでしたが、もし明らかな苦痛が続く
ようであれば検討したことでしょう。

うーにーのことをおもい出し、Jちゃんの飼い主さんの表情を思い出すと、自分が
どんなに無神経・無責任なことを書いているか承知しています。
しかし、この2〜3か月、N ちゃんの頑張りすぎていると感じた写真を思い出すと
N ちゃんも人間家族も十分すぎるほど頑張ってきたのではと思っています。
もし N ちゃんの苦痛が続くようであれば、家族みんなが集まれるときに K さんの
腕の中で逝かせてあげることも選択肢と話し合っていただきたいと願います。

辛いことですが、皆さんお忙しいようなので、家族全員のためを考えると
そのような話し合いもいいのではと思います。
もちろん、明らかな苦痛が続く(緩和できない)という状態になったら、の話です。



色々と書きましたが、外野の意見です。
まずご家族で、お互いのおもいを口に出し合い、それから話し合って、方向性や
もしものときのスケジュールなどを決めていってください。


書きかけのもう一つのメールは近日中にお送りします。誤字脱字のチェックは
しますが、そのまま送るようにします。
その中にも「頑張っているな」という言葉が出てきますが、実は「もしかしたら
そろそろなのでは?」と思っていました。

辛いですね。今まで通り「家族」として話合い、過ごしてあげてください。


弓削明久

犬との暮らしに何を求めるでしょうか。
私は「家族の幸せ」です。

「いい犬」とはどんな犬でしょうか。
しっかりと家族に一員になることが出来た犬だと、私は考えます。

今回3つのメールがありますが、一番目のメールの中に
以下の文があります。

=================
  コマンドが伝わらないのは残念なんですけど、それほど困ってはいません。
  動きが遅いのでみんなが対応できるし、昔ほどいたずらもしないし、N を
  コントロールする必要があまりないのです。
  N の気の済むようにさせて、最終的に落ち着くところが読めるようになってき
  ました。
  もしかしたら、皆が N のして欲しいことを先読み出来るようになってきたのか
  もしれません。体がしんどいんだろうなと思っているので、皆優しいです。
  T は私のことも気遣ってトイレシーツをよく替えてくれます。
=================

私は、このような犬・家族が、素敵だなと考えています。



三つ目の私からのメールは、無神経極まりないこと承知です。
私は常に「酷い人」になろうと思っています。
辛い選択肢もその場で提示するようにしています。

飼い主さんに、どんなときでも逃げないようにしてほしいからです。
ご家族でしっかり話し合い、選んでほしいからです。
全員が納得して、暮らしてほしいからです。

その話し合いをするには、犬に関する知識が必要になります。
その知識は、日々の暮らしの中で少しずつ蓄えていってほしいです。
ちょっとしたサインがなんであるか、家族全員で共有してほしいです。

そして同じことを、家族内の人間同士でも行っていただければと
願っています。

そういうことに気付かせてくれるのが、「いい犬」だとおもっています。



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