Kさん と Nちゃん  71

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■ あれから1年半 ■

N ちゃんは 2015年12月5日になくなりました。
あの日から1年半。

N ちゃんが逝ってしまった K 家は、新たな幸せのカタチを模索してゆきます。


17.06.09   ご無沙汰しております    弓削

Kさん、こんにちは。
大変ご無沙汰してしまいましたが、如何お過ごしでしょうか。

KさんとNちゃんの確認をお願いします。
今回は4ページあります。

SNSに関係する部分は、多少文章を変えたり削ったりしています。

http://www.inutalk.info/tame/dt/kn/kn65.htm
http://www.inutalk.info/tame/dt/kn/kn66.htm
http://www.inutalk.info/tame/dt/kn/kn67.htm
http://www.inutalk.info/tame/dt/kn/kn68.htm


随分と間があいてしまいましたが、よろしくお願い
いたします。





17.06.10  ご無沙汰してすみません    Kさん

弓削さんこんにちは。

今回は私の番ですよね。
気にはなっていたのですが、、。

K さんと N ちゃんのページ見せてもらいました。
アップはOKです。

N が大変だった頃、弓削さんが働きかけてくれたことは私達にとって
とても支えになっていました。

N との最後の時を、私達なりに納得のいくように迎えられたのは
弓削さんに(多分)OKを出してもらっていたから、というのも大きいん
です。私たちとNとの関係は、言うまでもなく弓削さんがいたから
築けたものです。
幸せだったなと改めて思います。

メールでのやり取りとアップでの再読、弓削さんのコメントは、N との幸せな生活
をもう一度思い出すことができて、毎回涙です。
とてもありがたいことです。


今、T が就活の時期で、彼なりに頑張っているのは痛いほどよく
わかるのですが、思うように進まず苦労しています。
私もそれに引っ張られるように、いつも心ここにあらずです。
弓削さんへのメールも、送らなければと気になってはいたのですが、
そもそも頭の中が混乱していて、何をどうお伝えしたらいいかの整理も
できない状態で。

就活は多分ここ数週間で一つ区切りがつき、ダメであればまた再出発
という状態です。
T は今、猫でもいいから飼いたいと動物ロスを訴えています。
多分、今の自分の状況がしんどいからなんでしょう。
そうはいきませんよね。

通い猫のことも、状況がどんどん変わって行き弓削さんにも恥ずかしいお話をお伝え
したいんですが、また、話が長くなるので。


気にして頂いているのではと思いますが、私の体調の方は大分回復し
ました。
テニス、ジム、ヨガとすべてを皆半分の運動量にしたら、今年は体調
を崩さず風邪もひかず、腰もほぼ回復しました。
最近ママ友の中でも体調を崩す人が多く、実際に癌になってしまった人、
病院通いが欠かせなくなってしまった人などがいて、体を労わらなければ
ならない歳なのだなと改めて感じています。

これからは、まずは自分を大切にしなくてはと思っています。
もう、無理をしないと決めました。

もう少し落ち着きましたら、また改めてお返事します。
では、





17.06.12   Re: ご無沙汰してすみません       弓削

K さん、早速の確認ありがとうございます。
あまりの速さに驚きました。

今月中には公開したいと思います。

どれだけ頑張っても、後悔はあるものです。
分り合えているから「ごめんなさい」と言えるのだし。
なので「納得のいく」と思えれば、それが解答なのだとおもいます。


T 君の就活は苦労が多いことと思います。
こんな時代ですから、どの世代の人間も生きるのが大変です。
若い人たちは、こんな時代がいつまで続くのかとおもいながら
前を向いて進まなければならないのは、精神的にタフでなければ
やっていられないとおもいます。


動物ロスですか。
今の K 家は経済的にも大変だと思うし、今、動物を迎えたら、
特に子犬や子猫を迎えたら、直近のこと、10年後のこと、
15年後のことを考えると、迎えるべきではないというのが
常識的な答えだと思います。

個人的な答えとしては、迎えてもいいと思います。

ビーグルと暮らしていた人は、次もビーグルを選ぶことが多いです。
私も次はゴールデンがいいと思っていました。まいすもいましたが
やはりメインはうーにーでした。
ご存じの通り、我が家は「おばま」を迎えました。

ゴールデンを選んでいたら、うーにーとの生活の延長になり、それは
より高い次元へと向かい、素敵な日々だろうことは予想できます。
しかし、幅が狭いものになることも確かです。そうなっただろうことは
今、実感しています。


K 家が、犬か猫を迎えることは悪いことではないと思います。
家族の要になる K さんは、調整にご苦労されることとおもいますが
家族とはそういうものではないでしょうか。

昔の日本であれば、T 君が女の子を連れてきて、もしかしたら
お嫁さんになるかも、と調整に苦労することになるのでしょう。
しかし時代が違います。


T 君に「就活もいいけど、婚活とまでは言わないけど、とにかく
女の子の一人くらい連れてきなさい!」くらい言ってみてはどうで
しょうか。
今の若い人たちは、結婚や家庭にも夢がもてないようですね。
ならば親御さんが「やりなさい!」と言わないとならないのでは
ないでしょうか。
そういうことになれば、動物ロスどころではなくなると思います。


K さんご自身の体調のことですが、自分自身に(理屈抜きに感覚的に)
向き合った方がいいのではないでしょうか。

私は経済的な事情もあり、病院に行くは慎重になっています。
その分、自分でどうにかしようと工夫していますが、やはり最後は
感覚です。体に悪いと言われていることでも(なんとなくやってみたいなと
思って)やってみて良くなれば、その方法を取り入れています。

勉強は必要ですが、体は個体差があります。教科書通りの結果はでません。
何かやる → 結果が出る、それを理解するために(基礎)知識がある。
こうであるべきだと思います。

今の日本人は
(方法を)勉強する → その通りのことをやる → 結果が出れば何も考えない、
出なければ他の勉強をする。
こんな感じではないでしょうか。
これを積み重ねても、自分の体のことは分らないままなのではないでしょうか。

健康のためには、我慢をしないことだと思います。
そのためにも勉強をするのがいいと思います。
(我慢しないための)「言い訳のための知識」もいいのではないでしょうか。
本当の知識は客観的です。言い訳にも使えるはずです。


猫でもいいから迎えたいという T 君の考えも、このような考えに
照らしてみれば、検討するだけの価値があることではないでしょうか。
N ちゃんが居た K 家は大変なことも多々あったけど、プラスの
部分も多々あった。だからまた迎えたい。それだけでもいいと思います。
それが大事なのだと思います。

ご家族の皆さんが「きっと今よりよくなる。頑張れる」と思える子を
迎える話し合いをしてみてはどうでしょうか。
子犬子猫でなくてもいいと思います。パピー・ウォーカーは敷居が高いかも
しれませんが、一時預かりやミルクボランティアというのもあります。
今は、色々なパターンがありますので、まずは勉強してみては如何でしょうか。


でも、動物いない間に、家族で旅行三昧するのがいいのではないでしょうか。
旅行は家族が一緒に行動します。そのとき、今後のことを話し、その中に
「やはり人間以外の家族を迎えよう」と話が出れば、具体的に検討するのが
いいと思います。


長くなりましたが、確認ありがとうございました。
近日中に公開します。




17.06.25  少し落ち着きました。    Kさん

弓削さん、こんにちは。

先日はご心配をかけるような不安定なメールを送ってしまいすみません
でした。
あの時点で1社は内々定を頂いていたのですが、第一希望ではなかった
ので、納得できるような状態ではなかったのです。
その数日後に志望度の高い2社から内々定の連絡が入り、就活を終える
ことが出来ました。

就職先は、その内の一社に決まりました。
T の専攻を活かせる分野だということで、マッチしたようです。
自宅から自転車でも通える距離なので、我が家にまだいるということに
なりました。良いのか悪いのか…。
でも、親子共々ほっとしているんですよね。

終わってみれば「良かったね」だったのですが、結果が出るまでは本人も
親も悪いことばかり考えてしまい、いつまでこんな苦しい状態が続くのか
と。
T に限らず、・・・猫も飼いたくなります。

> こんな時代ですから、どの世代の人間も生きるのが大変です。
> 若い人たちは、こんな時代がいつまで続くのかとおもいながら
> 前を向いて進まなければならないのは、精神的にタフでなければ
> やっていられないとおもいます。

今の若い人たちは本当に大変です。
将来に不安を持ちながら、目の前の不安とも向き合っていかなければ
なりません。
「私たちの若いころは何も考えていなかったよね」と母親同士でよく
話します。仕事は何でもあったし、学校での専門分野以外で職に就く
人は(私も含めて)沢山いました。
将来の不安なんてちっとも考えていませんでした。

T も自分の専攻した分野で自信が持てず、ぐずぐずしていましたが
就活を進める(自己分析を進める)うちに覚悟を決めて、専攻を生かす企業
にエントリーし始め、自分でも納得して就活ができる様になっていった
みたいです。

体調も心配でした。
毎日鼻血を出している時期がありました。
頭痛が抜けず、薬を飲み続けている時期も。
時間が取れず、気分転換のテニスがほとんどできない時期もありました。
私の勤め先の社長のお孫さんも今年就活だったようで、出先で脱水症状を
起こし倒れてしまったこともあったとか。
そのお孫さんも、幸い志望した企業から内々定が取れたようです。


> 動物ロスですか。
> 今のK家は経済的にも大変だと思うし、今、動物を迎えたら、
> 特に子犬や子猫を迎えたら、直近のこと、10年後のこと、
> 15年後のことを考えると、迎えるべきではないというのが
> 常識的な答えだと思います。

そうなんです。私たちもそこでとても迷っていました。
どう考えても、無理があるなと。
そばにいてほしいというだけで、迎え入れるのは「人間の勝手」
それがよくわかっているから、なかなか踏み切れなかったんです。

> 個人的な答えとしては、迎えてもいいと思います。

「えっ?」って思いましたが、「そうかも」って思えました。
本当に自分たちの都合だけで飼うことになるの?いやいや、私達は
そんな飼い方しないよね、って。

> ビーグルと暮らしていた人は、次もビーグルを選ぶことが多いです。
> 私も次はゴールデンがいいと思っていました。まいすもいましたが
> やはりメインはうーにーでした。
> ご存じの通り、我が家は「おばま」を迎えました。

次は、最高なのは間違いなくビーグルです。
でも、最期までみるとなると無理なのはわかります。N と同じようには
どう頑張ってもしてあげられないです。
今現在に私の仕事、主人仕事、10年後、15年後。
私たちの環境はかなり変わっているでしょう。

> ゴールデンを選んでいたら、うーにーとの生活の延長になり、それは
> より高い次元へと向かい、素敵な日々だろうことは予想できます。
> しかし、幅が狭いものになることも確かです。そうなっただろうことは
> 今、実感しています。

そんな見方もあるんですね。

> K 家が、犬か猫を迎えることは悪いことではないと思います。
> 家族の要になる K さんは、調整にご苦労されることとおもいますが
> 家族とはそういうものではないでしょうか。

そうですよね。家族ってエネルギーを使うものですよね。
もう調整役は嫌だって決めつけていたんです。でも、それを避けていると
家族の距離が見た目不都合にならない程度に、離れて行ってしまう。
トラブルなくやっていくことだけが大切ではないですよね。

> 昔の日本であれば、T 君が女の子を連れてきて、もしかしたら
> お嫁さんになるかも、と調整に苦労することになるのでしょう。
> しかし時代が違います。

わわ、

> T 君に「就活もいいけど、婚活とまでは言わないけど、とにかく
> 女の子の一人くらい連れてきなさい!」くらい言ってみてはどうで
> しょうか。

「就職できたら、今度は結婚」みたいなこと、内々定祝いの時に主人
が言ってました。
ちょっと、もうそんなこと?と思いましたが…、
次はそういうことですよね。また、ノルマ?

> 今の若い人たちは、結婚や家庭にも夢がもてないようですね。
> ならば親御さんが「やりなさい!」と言わないとならないのでは
> ないでしょうか。
> そういうことになれば、動物ロスどころではなくなると思います。

もっともなご意見です。
そちらの問題であたふたしているお母さんもいます。
もう、赤ちゃんもいるみたいで、「動物ロス」どころではないですね。

また自分の頃と比べてしまいますが、
T に限らず最近の若い人は、恋愛や結婚に関して日常的な事では
なくなっているように感じます。そういう話題が出ないんです。
逆に我が家の近くでは「息子、娘が結婚しなくて…」と嘆いている方は
沢山います。

ただ、T には伝えてあります。
色々あって今は愚痴ることも多いけど、結婚、我が子というのは人生
を豊かなものにしてくれるということ。
大変なことはあっても、絶対良かったって思えるよ、、と。


> K さんご自身の体調のことですが、自分自身に(理屈抜きに感覚的に)
> 向き合った方がいいのではないでしょうか。

そうですよね。
昨年ガタガタになり、今年持ち直し、少し自分の体調の保ち方を知る
ことが出来たように思います。これ以上やると怖いなと感じられるよう
になりました。

> 勉強は必要ですが、体は個体差があります。教科書通りの結果はでません。
> 何かやる → 結果が出る、それを理解するために(基礎)知識がある。
> こうであるべきだと思います。

私の場合、何も考えないでやりたいことをやりまくってました。
倒れてみて、ベッドの上で何が悪かったのかと初めて考えたというか。
次々と現れる症状に、なんで??と思いながら後手後手の対処をしてい
ました。

> 今の日本人は
> (方法を)勉強する → その通りのことをやる → 結果が出れば何も考えない
> 出なければ他の勉強をする。

「誰か教えて!」と叫んでいましたが、そう簡単には見つかりませんで
したね。ひどいときは、生きていく上での最低限の「起き上がって、姿勢
を変えて、食べて、排せつして、眠りにつく」それが容易にできなくなっ
ていました。
調べても、自分の症状がその中のどれかに当てはまるのか判断付きません。
病院へ行っても、散々待たされて合わない薬を出されておしまいでは、何を
信じたら良いのか。

> 健康のためには、我慢をしないことだと思います。
> そのためにも勉強をするのがいいと思います。
> (我慢しないための)「言い訳のための知識」もいいのではないでしょうか。
> 本当の知識は客観的です。言い訳にも使えるはずです。

その状態から回復したときに、やっとあの時はこうだったのかもと思えるよ
うになってきました。それも、本当にそうだったのかはまだ自信ないです。
ただ、ある程度の学習はできたように思います。
自分の体に限ってですが。やはり、人によって違うんですよね。

今は東洋医学の方が信頼できるようになりました。
鍼を経験して初めて良くなるかもと思えました。
ヨガなども数年続けていて、以前よりは自分の体を自分で見ることができて
いると思います。ヨガを続ける中で自分の体がどれくらい回復してきているか
確認できているのはとても良いことだと思います。


> 猫でもいいから迎えたいという T 君の考えも、このような考えに
> 照らしてみれば、検討するだけの価値があることではないでしょうか。

T がこれからも我が家にいてくれることになったので、
今はそう思います。

> N ちゃんが居た K 家は大変なことも多々あったけど、プラスの
> 部分も多々あった。だからまた迎えたい。それだけでもいいと思います。
> それが大事なのだと思います。

精神的にも、身体的にも我が家には動物が必要だと思います。
不完全な人間の集まり>へなちょこ家族、そこに動物が加わってやっと
バランスが取れる家族になる気がします。

> ご家族の皆さんが「きっと今よりよくなる。頑張れる」と思える子を
> 迎える話し合いをしてみてはどうでしょうか。

T の内々定祝いの時に、T が主人に働きかけました。
自分が猫を飼いたいと思っていること、どんな飼い方するか、迷惑は
かけないけれど賛成して協力はしてもらえるか等々。
通ってきている野良猫をどうするかなども、少し話してくれました。

もちろん私が最終的な面倒を見るようになると思いますが、今回は T も
私の責任を軽くしてくれそうです。
あまりあてにはしていませんけどね。

> 子犬子猫でなくてもいいと思います。パピー・ウォーカーは敷居が高いかも
> しれませんが、一時預かりやミルクボランティアというのもあります。
> 今は、色々なパターンがありますので、まずは勉強してみては如何でしょうか。

そうですね。少し調べました。
ミルクボランティアもちらりと考えていました。
保護猫を引き取ることになると思います。子猫からなのか成猫なのか、
それは縁でしょうね。じっくりと選びたいと思います。


> でも、動物いない間に、家族で旅行三昧するのがいいのではないでしょうか。
> 旅行は家族が一緒に行動します。そのとき、今後のことを話し、その中に
> 「やはり人間以外の家族を迎えよう」と話が出れば、具体的に検討するのが
> いいと思います。

8月までは、私も T もいろいろ予定が入っていますので、猫を迎え入れても
大丈夫な準備を少しずつして行こうと思っています。


野良ちゃんの事、N を迎え入れる前のお話、まだでしたよね。
忘れているわけではありませんが、まだまだ時間がかかりそうなので次回にでも。

のびのびですみませんが、今回はひとまずここまでで。




この連載が始まった頃、小学一年生だったT君は、もう就職する年齢になりました。
N ちゃんのしつけ相談のはずが、K 家の家族の話になってきました。

「ペットは家族」と言われて久しいですが、心からそれを感じることができる話は、
あまり目にすることがありません。
よくある しつけ相談ならば、N ちゃんが亡くなれば終わりだったことでしょう。
ビジネス的なしつけ相談なら、ある程度の年齢になり落ち着いてきたところで
終わりになるのが一般的だとおもいます。

「ペットは家族」、そうだとおもいます。
ならば、最期まで、そしてその後、その子を想う時間まで付き合うものではないか、
そこから得るものは、大きいのではないか、と私は考えています。


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