東北旅行記 1999
 

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●4月26日(3日目)

今日は、こんな所で遊べた

うーにーのオシッコは朝までもってくれた。外は相変わらずの雨。空はドンヨリ、気分もドンヨリ。でも、うーにーは平常心という感じ。

朝食もうーにー同伴が許される。サラダがいっぱいで美味しい。昨日、一昨日と体を動かしていないので、腹が張って仕方がなかったが、全て食べてしまった。今回の旅行は食事に恵まれている。(天気には、、、、)
朝食後、チェックアウト前の部屋の掃除。思ったよりもベッドに毛が着いている。側面にいっぱいだ。

チェックアウト後にオーナーご夫婦にピレ君のことを少し聞いてみた。うーにーへの気遣いから見て、6ヶ月くらいまで同胎犬や母犬と一緒にいたのかと思ったら、2ヶ月でここに来たそうだ。来てからは手の付けられない時期もあったが、虚勢と日々の躾で落ち着くようになったという。犬対犬については親しい友達がいるわけでもなく、全くの一人っ子といってもいい状態で育ったという。
東京の犬事情を見ていて、犬対犬の行動は犬同士の学習に依るところが大きいと思っていたが、それは間違いのようだ。確かに、うーにーの他の犬への対応を見ていると、子犬の時の経験が影響している部分もあるが、遺伝による影響が大きいことを感じずにはいられない。結局、遺伝と経験の両方ということのようだ。

この宿の周りには、広い芝生の原っぱがいっぱい。しかし今日も雨。「ここで遊べたらさぞ楽しいだろうな、」と思いながらの出発。「もう少し東京に近ければ、、、」。


やっと遊べそうな所を見つけた

鬼首からまず横手へと向かう。山の中の道はよく整備され、高速道路かと錯覚してしまうくらいだ。トンネルを抜けるたびに、雨が降ったりやんだり。スピードが出ていることもあり、雨が車にあたる音がバチバチとうるさい。
道が高速道路モドキから山の中の一般道という感じの道になった頃、雨も小降りになってきた。時々やむこともある。山の中から、田んぼや畑が多い所になり見通しも良くなった頃、ちょうど雨がやんでいた。先の方を見ると、川を越える橋があり、土手には奇麗な桜並木が続いる。その土手沿いに古い道があり車を停めることができた。

土手は誰もいない。思いっきり遊べた


うーにーを降ろし、桜の下で、広い土手で、みんなで思いっきり遊んだ。昨日、一昨日の分を取り戻すつもりで。そしてうーにーはしっかりウンチをした。

一通り遊んで再出発。雨は相変わらず降ったりやんだりだが、今迄に比べたら大したことはない。まだ昼前なので「次は何処へ行こうか?」と車を走らせながら家族会議。ペンションのオーナーさんが「角館はいいよ。」と言っていたのを思い出し行ってみることにした。
着いた時、雨はやんでいたが街中は観光客でいっぱい。まだGWでもないし平日なのに、。人を避けながら駐車場を探すのも苦労する。そしてやっと見つけた駐車場は「満車」。もう一つ見つけたが、こちらも「満車」。結局、諦めるしかなかった。  




仕方がないので別の場所を考えることにした。うーにーも一緒に連れて行けるということで、抱返り渓谷という所に行くことにした。入口まで車で行き、そこから30分程歩くと、回願の滝という滝がある。(その先もあるのだが、雨の心配もあるので)そこまで行って引き返すコースに決定した。
駐車場に着いた時、雨がパラパラと降っていたが程なくやんだ。空も明るくなってきたので、雨具も持たずに出発。雨は降ってこなかったが、水溜まりが多く、うーにーの足やお腹はドロドロになってしまった。
回願の滝まで思ったより遠かった。滝に行き着くまでに、下がよく見えて恐い橋があったり、昼でも真っ暗な洞窟のようなトンネルがあったりして面白い。滝に着いたら、しぶきが飛んできて濡れてしまった。

しっとり濡れながらの帰り道、若狭の水、別名、不老の水というのを皆で飲み、長寿を願った。余命が一番短いと思われるうーにーにガブガブ飲んでもらったのはいうまでもない。
さらに歩き、遠くに駐車場が見える吊り橋の所でまで戻ってきた。抱返り渓谷は観光地なので、周りに人がいっぱいいる。うーにーはリードを着け良い子になりすまし続けていたので、きっと気晴らしをしたいだろう。そう思い、河原に下りてみた。
うーにーは川に入りたいと思うけど、勝手にさせておいても私達の顔色を伺って水際で立ち往生すると思った。しかし、実際はそうではなかった。川辺で一時停止をし、こちらの顔を伺った。(ここまでは予想通り。)そこでこちらが視線を逸らすとソロソロと川に入っていった。呆れて見ていると、こちらをチラチラ確認しながらザバザバと遊び始めた。これで足やお腹のドロドロも取れるだろうから、許してやることにした。
川幅は広く、ここのところの雨で凄い勢いで流れている。しかし、ここは川の端の水溜まりのような場所なので流れもほとんどない。石がゴロゴロした浅瀬だ。どうもここが面白くないらしく、うーにーはすぐに飽きてしまったようだ。そんなうーにーの顔を見て、川から上がらせた。少し物足りないような顔をしているので、石がゴロゴロしている河原で少し遊んだ。少し興奮してきたら、また川に入りたがったが、間違って深い所へ行ってしまったり、浅いところでも寝転がられると面倒なので、この場を離れて駐車場に戻ることにした。
駐車場まで戻り、駐車場に隣接した別の河原で少し遊ぶことにした。足を乾かすためだ。そんなことをうーにーに説明できる訳もなく、うーにーは「もしかして、また川に入れるんですか?」というように、ホイホイと水辺へと進んで行く。入られては困るので、ほとんど遊ばず車に戻ることにした。(足やお腹はちょっと濡れていたけど、、。)

この時、すでに正午を大きく回っていたが、今日も空腹を感じない。今日はお昼を抜くことにした。そうすると時間が余るので、もう1ヶ所くらい遊べそうだ。特に目的地はないが、今日泊まるホテルに近い田沢湖へと向かうことにした。




湖畔の駐車場に車を止めた時、雨が降っていた。空を見ても雲は動いていない。ここで待っていても雨はあがりそうにない。湖の向こう岸を見ると晴れているようだ。地図で向こう岸に遊歩道らしい所(=うーにーが遊べそうな所)があることを確認し、行ってみることにした。

遊歩道の入口
長い石段

目的の駐車場に着いてみると、そこは観光バスが止まっている大きな駐車場だ。こんなに賑わっている所ではうーにーをゆっくり遊ばせることは出来そうもない。遊歩道も人がいっぱいだろう、と思ったが、折角ここまで来たのだから、遊歩道へと向ってみる。駐車場の端から入る遊歩道の入口は、急な階段で始まっていた。これがなかなか長い。皆、これを嫌がるのか、私達以外にここに入って来る人はいない。もしかしたら、うーにーを思いっきり遊ばせてやることが出来るかも、と密かに期待した。

石段を登りきっても
道はどこまでも続く


石段を登り、さらに坂を登りきると東屋があるがここにも誰もない。さらに進むと、広々とした尾根のような所にでた。ちょうど日が出てきて気持ちいい。さらに歩くと、フィールド・アスレチックの遊具が幾つか並んでる。ここにも誰もいない。この辺でうーにーに思いっきり遊んでもらうことにしよう。

  人間が楽しんで、うーにーは 見ている
  だけ。(遊ばせてあげたい
が、うーにー
  には無理みたい)

フィールド・アスレチックは、きちんと整備された本格的なものであったが、うーにーが楽しめるものはほとんどない。うーにーは人間が遊んでいるのを見て一緒にはしゃぐだけ。唯一楽しめた(?)のは揺れるテーブル。低いテーブルの下に柔らかいバネが入っていて、テーブルに乗るとグラグラ揺れるというもの。人間が勢いよく乗るとバランスを崩し倒れそうになる。うーにーをおだてて、すかして、命令して、どうにか乗る気にさせた。恐る恐る乗ったが「揺れる」ということがあまり経験がないことだからだろうか「なんか気持ち悪い、」という感じだ。「もういいでしょ、これの何が面白いの?」という感じの上目遣いで私達を見るので、すぐに下ろしてあげた。この後、すねていたのはいうまでもない。
この後も少しここで遊び、うーにーの機嫌をとってから、ゆっくりと駐車場へと戻ることにした。歩いていると雨がパラパラと落ちてきた。この時ふとこんなことを考えた。今日は、うーにーが遊べそうな所だけ雨が上がっていたような気がする。多分うーにーにとっては面白くない角館(車でお留守番か人込みの中を歩かされる)は、雨は上がっていたが駐車場が使えなかった。まさか、うーにーが全てをコントロールしているのでは、、、。な〜んて考えてしまいました。

そんなことを人間達が考えているということは、多分、知らないうーにーは、ここに自生する草木、その他落ちているものを目で鼻で時に口で楽しんでいた。そのまま放っておくと(抱返り渓谷の河原のように)調子に乗ってくるので適当に切り上げて車に戻ることにした。




駐車場に戻ると人も車もいっぱいだ。うーにーが車に轢かれないように気を付けなければならない程だ。今までいた空間とは別世界。うーにーを車に押し込むように乗せて、今日、宿泊するホテルへと向かうことにした。
その途中、雨で移動を余儀なくされた湖畔の駐車場の横を通った。ここは今でも雨だった。(うーにーが移動して欲しいと思うと雨が降るのかな?) 

さらに車をホテルへと進める。今日から3連泊するホテルだ。初めて泊まるホテルなので「期待と不安」というヤツがある。実はちょっと、いや、とっても奮発して豪華(?)な部屋(コテージ)をとったのだ。それだけに期待もあるし、でも奮発したにも関わらず使いづらい部屋だったらどうしようとドキドキだ。実は半年くらい前に同じ料金を出して、二度と来たくないと思ったホテルがあった。(この時は1泊だけだったので我慢できたが、。)

ホテルに着くと、フロントの人が「昨日までは雨は降っていなかったのですが、」という。昨日泊まった宿でも同じことをいわれた。私達は雨を背負って旅しているのだろうか。
部屋をみて安心した。長期滞在しても飽きがこないコテージだ。もう3年前のことになるが、北陸に旅行した際、同じ料金の宿に泊まったことがある。この時は1泊しかせず、是非とも連泊したいと思ったものだ。今回は3連泊。充分に楽しめそうだ。

夕食時、うーにーを一人残して本館へ食事に行く。ケージがないのでちょっと心配だが、一人で留守番するのは問題ないだろう。本館に炉端焼きのフロアーがあり、食事は朝も晩もここでとることになる。今日は昼食を抜いたが、苦しいくらいに満腹になった。気になるのは、3日間とも炉端焼きということ。食事の時に「毎日焼くものが変わりますから、」という話を聞きはしたが、、、。

部屋に戻るとうーにーが玄関まで出迎えてくれた。これはとても不自然なこと。いつも部屋でお留守番させると、私達が出て行った時に寝ているマットの上から動いてない。まるですねているかのように動かず、怒っているかのように私達を睨み付けるのが常なのだ。
「何かがおかしい、」と寝室である和室を見ると布団が敷いてある。うーにーが一人で留守番している時に仲居さんが敷きに来たのだ。うーにーはそれを伝えたかったようだ。(まさかうーにーが布団を敷いて「私が敷いたのですよ、褒めてください、」と言いたくて、出迎えた訳ではないだろう。)それにしても仲居さんが来た時のうーにーの態度がどんなものか知りたいものだ。


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