9月8日(月) 3.正しい行動

いつもと変わらずガツガツ リンゴを
食べるうーにー と 放心状態の女房
この地獄のような道は、たぶん、400m もないと思う。それを一時間以上かけ、どうにか抜けてゴンドラの駅に着いた。駅の中(日陰)で三人ともぐったりして一休み。その中で一番元気なのはうーにーだった。ハーハーと激しく喘ぎながらも「水くれ、リンゴくれ、パンくれ」と動き回る。動物として正しい行動である。
人間が冷静でいられないのは「この先も同じような道だったらどうしよう」という不安からだ。確かにうーにーにはそれがないかも。

一休みした場所から周囲を確認すると、一応舗装された下り坂を発見。それとは別に「整備がされていないが道だろう」というようなところを見つけたが、そのような風景に恐怖さえ感じ、舗装路を選択した。
舗装路を進み始めると、今までの不安は消えた。あの道がとても大変に感じたのは、不安があったからかもしれない。うーにー先生のように、とにかく体力・気力を充実させ、常に学習し、目の前の危機を回避し、進むべきだと学んだ。


急な下りの舗装路を歩いている間も、うーにーはハーハーいっていた。心配ではあるが、どこか私たちを励ましているようにも見えた。そんなうーにーに導かれるように進むが、雨がポツポツ落ちてきた。心の中で「ここで本格的な雨を降らしたら、神様、恨みますよ。」とつぶやいたのがよかったのか、すぐにやんでくれた。それから五分くらいして、また降ってきたが同じようにすぐにやんでくれた。その度にイライラする人間二人だが、そんなことは感じないのか何一つ態度を変えず、ハーハー・ヘラヘラと、先を進むうーにー先生は(冷静になった今考えると)立派という他に言葉はない。

どうにかこうにか一般車道に出て、宿に連絡し、迎えに来ていただいた。この時、三時近く。登り始めてから約五時間。よく頑張った。

                

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