3月17日(その3)
ABちゃんの婚約者から「今の爺さん婆さんが若かった頃は馬に乗ってデートした。」とか「友達が馬に噛まれた。」とか、話を聞いた。その後に僕が「みんなの考える理想の馬との生活を聞きたい。理想だから、現実離れしていてもいい。」と切り出した。
まず、久野さんに聞いてみた。すると「突然言われてもうまく言えない。」と、思ってもいなかった返事が返って来た。「一端だけでもいいから、、」と言っても「誤解を招きたくないから、」と頑なに拒まれてしまった。
この頃からユキさんが「そんなことで広場を作っていいの。」と問い掛けはじめた。
そんな広場作りの姿勢に付いて、久野さんが問い詰められている重い雰囲気の中、PN君が「マークン(=久野さん)が旅に行っていた3ヶ月間は大変だった。初めは1ヶ月の予定が延びて3ヶ月になった。その間自分の生活を支えて、動物の世話をして新聞まで出して、本当に大変だった。早く帰って来てくれと言っても、「旅の途中で暗い話はよしてくれ。今頭の中がグチャグチャで整理がつかない。」なんて言うから言いたいことも言えへんで大変だった。」と始まり、「マークンは他人の言うことを聞いてくれない。」「一人で広場を作る訳にはいかないのだから、もっと話し合って行こう。」「広場をどういうものにしたいのか理想の馬との生活も分からないようでは困る。」と言うことで久野さんに言い寄った。
初めのうちは「話を聞くつもりはある。いつ俺がそんなことをした。」とか「そういうことはとても大切にしたい部分だから軽々しく語りたくない。」などと話をそらす感じであったが、ユキさんとPN君が今までの久野さんの行動を具体的に幾つか挙げると、久野さんは何も言えなくなった。それにユキさんが「あなたは別に仕事があったりして、生活(ご飯が食べられる)出来るからいいけど、PN君たちは違うんだからそのことを考えてあげなくちゃ。無償で協力してくれてんのよ。」と諭されるように言葉を続けられると「俺も今までは大変だった。」と言いはじめたが、PN君に「久野さんは自分の好きなことをやっているんやろ。そんで大変だったわけよね〜。でも今の僕は久野さんに協力してんで、自分の好きなことしてんのとちゃうんやで〜。」と言われて、もう余計な言葉を吐くのをやめて、反省の色さえ見えた。
そして最後に「じゃ、これからのことをよく話し合おう。」となって一件落着(と思う。)僕がみんなに「僕がゴールデンウィークに来たときに広場がどれだけ出来ているか楽しみだ。」言い、重い空気は別のところで続きが行われることになった。本当にゴールデンウィークが楽しみだ。

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