3月17日(その1)

朝、OS君の「弓削さん、ご飯ですよ〜。」の声で目が覚めた。昨日はパズルで寝るのが遅くなったので少し眠い。今朝のメニューは、肉じゃが、味噌汁、OS君が昨日の夜釣ってきた魚と納豆だ。なかなか僕好みの味であった。

ご飯の後は「「一つのカレーの二人」を見送りに行くけど一緒に行きますか?」と言ったので(僕も元々行こうと思っていたので)「うん、行こう!」と答えた。僕らが船のところに着くと同時に修行の人とSZちゃん(鳥を見に来ている大学生でここ一週間くらいユキさんちに出入りしている。男、19歳、14日のバトミントンの大会でいきなり優勝してしまった。)が来た。修行の人もこの船に乗る。SZちゃんは見送り組だ。修行の人に別れの挨拶をしたが会話が噛み合わない。黒目もチョコチョコ動いている。最後のキノコをやったようだ。きっと昨日の誘いを受けていたら、僕も今頃同じようになっていたのだろう。

OS君と乗船した人達を見ながら「あの二人は来ないねー」、「きっと雨でテントがたためなかったのでしょう」などと、話をしていた。
そして船は出ていった。デッキからこちらに手を振る修行の人は確かに(キノコが入っていると思えば)動きがおかしい。
船が岸から離れ、方向を変える頃(狭い港なので船着き場近くで方向転換する。)飛び込みが出た。船を見送るときの儀式みたいなものだそうだが、今の季節は冬なので見たことがなかった。この雨の寒い中(気温で言えば20度ちかくはあると思うが寒いと感じる。この頃はゴキブリ、蛾、などをはじめ、虫が出始め、晴れていれば25度以上にはなる。)大したものだ。この時AK君(島の若者)が飛び込んだ人に石を投げていた。彼がここにいると言うことはPN君も休みだということだ。OS君が彼にそのことを確認したら、その通りだと言うのでPN君の家に行くことにした。


予想通り、彼は寝ていた。3人で田植えの話(PN君の今の仕事)をしていたら久野さんがバイクでやって来た。ピン太が逃げたと言うのだ。久野さんはトラックを取りに帰り、そのトラックで4人で探すことになった。霧雨のような雨の降るどんよりする天気の中で。

ピンタを繋いでいたのはOSコースのはずれ、ゴミ捨て場の近くだった。まず、ゴミ捨て場とその周辺を探し、次にダンヌ浜を探して、居なかったので来た牧場方面へとトラックを走らせ、そこから農道に入って広場に向かうことにした。広場にもいなかった。広場を過ぎて保存会の人の牧場も「一応、見てみよう。」と覗いてみると、入り口の地面に新しい馬の足跡があった。そしてその足跡をたぐるように進むとピン太がいた。とにかく見つかって一件落着である。