3月13日(その1)
朝起きたら八時半。この日記(昨日の分)を書いていたら九時半になってしまった。鞍の調整(馬の背に合わせる)をしようと思ったが雨のため、とりあえず鞍を後ろへ伸ばす作業をしていた。
昼過ぎから2〜3時間、「一つのカレーの二人」とふれあい広場のことを中心に話した。
この二人は「洗剤は使わない、自動車には乗らない、出来れば電気も使いたくない。」と思っている人達で、この事が彼らにとって一番大切なことだそうだ。色々話をしていても、この事を前面に押し出してくる。その感覚を理解しながら話をするのは少々疲れる。しかし、彼らが真剣に思っていることはよく分かった。多くの人が「そんなの理想だ」と言って片づけることを彼らは真剣に考え、行動している。
そんな彼らが、「久野さんの手伝いを一日でもしたい」と彼に言ったが彼は「そう簡単に教えられるものではない。突然一日だけと言われても無理だ。」と言い切った。そして「出来ればユキさんの方を、、、」と付け加えた。
二人は「あまり理解してくれない久野さんよりもユキさんの手伝いをしよう。今の久野さん夫婦はユキさんが可哀想すぎるから。じゃ、とにかくユキさんを丸一日、出来れば2日、お店から離れられれば、リラックスできる。」と考えたのである。
そんな話を久野さんも交えてしていたこともあって、彼らはユキさんのところ(お店)に行った。僕もちょうどお昼ご飯時だったので、お店の方へ行った。僕はお昼ご飯を食べ、お店の洗い物をしていた。ユキさんが2人と話し始めたからだ。洗い物が一通りなくなったら終わりにしようと思っていたら、お客さんがやって来た。どんどんやって来た。洗い物もどんどん増えていく。結局、洗い物が一通りなくなったのは夕方遅くになってしまった。
その間ユキさんと二人は、話をしていたが「せっかくの話だけど、簡単には出来ないし、ここはユキさんちなので、私がいないと、、、、」とそんな内容のことをユキさんは告げていた。僕は洗い物に専念していたので、話の内容は詳しくは聞いていない。結果としてこんなような言葉で二人の気持ちを断っていたようだ。
この話が終わる頃には「元々この島の印象は良くなかったので、自分たちのするべきことがないのなら、帰ることを考える。」と言っていた。

|