二月十三日(その1)
今朝NSさんに「とりあえず午前中は休みで、お昼をここで食べて午後はどうするか、その時伝える。」と言われ午前中は寝ていた。NSさんは「農協に行って来る」と言って出ていったきり帰ってこない。お昼を食べているとNSさんが帰ってきて「今日は休み」と僕に告げた。
午後はとりあえずユキさんちに顔を出す。久野さんがワープロの練習をしていた。僕は居場所がないので港方面と久部良バリ方面へお散歩へ出かけた。港の方は特に面白いものもなく、防波堤の方へ行き、少し引き返して久部良バリに続く長い坂道を上る。坂を上りきったところはMNさんと仕事をした中学校に突き当たる。こちらは正門で現場は学校の裏側だった。その正門に向かって左に折れ、さらに坂道を上り久部良バリをめざす。学校沿いに右に折れると久部良バリの駐車場が見える。50mぐらい先だろうか。相変わらず緩やかな上り坂である。
久部良バリは断崖絶壁の頂にある岩の裂け目のことだ。昔、人頭税と言うものがあり人口に対して税金が科せられていた。このために口減らしを目的に妊婦をこの裂け目を飛んで渡らせたそうだ。落ちればたぶん死ぬだろう。生きていても子供は死んでしまうだろう。そんな悲しい場所も今は観光名所である。
以前からこの絶壁を下りて、波打ち際まで行ってみたいと思っていた。そして今日は思い切って下りてみた。絶壁はどうにか下りることが出来るが、波打ち際に近づくに連れ波しぶきがすごくて水際まで行けなかった。しぶきがかかる辺りは岩もヌルヌルしていて歩きづらい。仕方がないので少し高いところを歩きながら、下りた場所とは違う場所を目指して歩いて行った。この高さの所には色々な自然の造形物があって面白い。とくに久部良バリの下辺りに丸い腰掛けを3つ並べたような岩がある。「誰かが造ったのでは?」と思わずにはいられない見事な形だ。
久部良バリをウロウロしていると久野さんから動物の世話(馬の運動がメイン)を誘われた。しかし最近お尻の調子が良くないのでそれを理由に断ってしまった。

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