2月3日(その2)

次は馬の世話だ。久部良バリにポコチとピンタがいた。繋いである場所を少し動かし、水を加えブラッシングをしてやった。帰ろうとすると妊娠していた、久野さんのヤギがいた。出産が間近になって放し飼いのヤギと一緒にしているのだが、もうお腹の中には子供はいないようだ。久野さん曰く「もうお腹にはいないようだけど子供の姿は見つけられなかった。冬の出産なので死んでしまうことが多いんだ。」ちょっと残念に思ったが、(今の時期だけだけど)野生に近い生活を送っているヤギなので、「そんなこともあるんだろうな」と簡単に納得してしまった。

久部良バリからお墓へと移動する。脇の道にキョン太がいた。他の二頭にしてやったように、場所を動かし、水を加えてやった。次は風子と繋がれているヤギさん達である。部落を横切り部落から外れた彼らが繋がれている空き地へと行く。ヤギ達の場所を移動してやり、風子に他の馬にやったことと同じことをやってあげる。風子は他の馬と違いブラッシングを少しいやがる。しかし、これでも慣れてきた方だという。
最後はニワトリやアヒルのいるところだ。風子達のいる所から部落へ向かう道の途中にある。すぐ裏は山。
ニワトリ達の場所の入り口には秋田犬がいる。彼は僕のことを忘れてしまったのか僕に対してやたらと吠えまくってくれた。
台湾アヒルの雛が母親についてヨチヨチ歩きをしていた。これを捕まえて大きな鳥かごへ入れた。そのままにしておくと、他の鳥に潰されて死んでしまうんだそうだ。
この日は孔雀を見た。動物園にいる孔雀のように、立派な尾は無いが綺麗な冠はついていた。学校にいたものが逃げたという。久野さんは無理に捕まえるのも考えものと、そのままにしている。

雄鶏が一匹姿が見えないと言う。しかし声は聞こえる。よく探すと山の方へ登っていた。この雄鶏が下りようとすると、他の立派な雄鶏が大きな声で「コケコッコー」と鳴き、下りて来ようとする雄鶏に近づいていった。下りようとした雄鶏は向きを変え、また山を登っていってしまった。逃げながらも鳴き続けていた。

ニワトリ達の世話も一段落すると先日(僕はそれがいつかは知らない。)倒しておいた桑の木を解体して、太いところはウングイなど馬具にするためまず干すだそうだ。残りの部分は薪にするために適当にきざんだ。桑の木は堅いそうだが、目方もあり運ぶのに苦労した。