24.仕事、色々
2月2日(その2)
MNさんが来て仕事が始まった。僕の仕事はマスキングだ。簡単に説明すると、こんな感じだ。
学校のコンクリートの壁にはアルミサッシがはめ込んである。しかしピッタリとははめ込んでいない。少し隙間がある。その隙間にゴムのような「コーキング材」というものを流し込む。その前段階として、それがはみ出してもいいように、流し込む回りにテープを貼る作業だった。
この作業は午前中でほとんど終わり、午後はコーキングそのものをやることになった。しかし材料が着かないので出来ない。材料が着くまで、南牧場の中で木を取ったり(MNさんは造園業のようなこともやっている)、祖納のMNさんの家へ行って物を取りに行ったりして時間をつぶした。そして船が着く時間に久部良の港へと行き、材料がおりてくるのを待った。しかし、何時になっても材料はおりてこない。業を煮やしたMNさんは勝手にコンテナの中を覗き始めた。少し乱暴なように思えるがこの島では当たり前のことだ。しかし無い。係員の人に聞いても「そんな物は乗ってない」と言われてしまったらしい。仕方がないので彼は材料屋(きっと石垣の店だろう)に電話をした。すると「間に間に合わなかったので飛行機に乗せた」との返事が来たそうだ。
仕方がないのでその後はガムテープ貼りをした。この作業はコーキング後に窓にシートを貼るための貼りしろとしてガムテープを貼る。コーキングが終わったところがあまりなかったので5時前にもうやることが無くなってしまった。少し早かったが終わりにしてくれた。
体力的には畑より楽ではある。しかし慣れない仕事なので、注意力が要求され、疲れた。
すぐに「疲れた〜」と口から出てしまう自分とは対照的に、MNさんはよく働く。現場仕事をメインに、造園業のようなことや、小さな畑で大根なども作っているみたいだ。よく働くのは、MNさんだけではないらしい。島の人達は「テイゲー」でありながら、よく働く。色々とやってしまう。
とにかく「濃い時間」を過ごしているように感じる。よく働き、よく遊ぶ。それが「酒の島・ドナン」の生活なのだろう。

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