1月29日
今日は別の手伝いの人が来た。年は50は過ぎていると思うが僕より元気である。NSさんは昨日友達のウチへ行って帰ってきたのはとても遅かった。そのせいかだいぶ疲れているようだ。一緒に住んでいるもののほとんど話をしないので、本当のことはよくわからない。
ユキさんちの帰りに美奈子に電話をした。レーザー(網膜剥離の簡単な手術)をやると聞いていたがどうなったか聞いてみると、手術自体は15分ぐらいで終わったけど、一ヶ月間は激しい運動と首を動かすことは禁止だそうだ。
1月30日
NSさんは今日も疲れ気味。しかし、荷を出さなければならないので、頑張っている。しかし、荷が出来て昼過ぎに出荷を済ませると、車に乗って一人でどこかへ行ってしまった。
1月とはいえ、(東京の感覚で言えば)暑い午後、一人で仕事をしていた。作業が単純なだけにサボればすぐにばれてしまう。まじめに3時まで仕事をして15分の休みだ。一人でボーとしているのもつまらないので、そろそろ仕事を始めるかと思ったとき、「どーん、、、どーん、、、」とすごい音がした。音を聞いたときは「俺には関係ないや」と思った。しかしここは道路端の畑だ。この辺りは部落と部落の間で畑しかない。もし事故だったら、、、と思い、道路を覗いてみた。やはり事故だった。畑から50mぐらい久部良よりの所だ。「まあ、一応三時休みだし、見に行くか」と現場に近づいて行った。
軽自動車の2Boxは木に正面衝突し、もう一台は(たぶん古いローレルだと思う)は道の真ん中で中央線に対して垂直に止まっていた。まだ現場までは30mぐらいあっが、両方の運転手が出てきたので「大丈夫ですか」と声を掛けたら無視された。しかし車を動かす(どかす)のを手伝うと思い、更に近づいていったとき、ちょうど他の車が3台ぐらい来たので畑に戻った。こういう事は顔見知りに任せた方が良いだろう。
そして、仕事に戻ったがいつまでたっても、パトカーも救急車も来ない。その時ふと思った。この島で救急車を見たことがない。(夜、久野さんに聞いてみたらやはり無いそうだ。)
夕方、キビの落とした葉を取りに来た人が話しかけていた。キビの葉は牛の餌にするため取りに来る人は今までも何人かいたが話しかけてきたのは、この人が初めてだ。この人は横浜の西区に8年いて去年の8月に戻ってきたそうだ。そのうちまた横浜に行くと言っていた。
この島では若い人はほとんど島外に出るようだ。そして戻ってくる人は少ないという。
HSさん達と昼飯を一緒に食べた時も、「俺は○○に何年かいて、その後××に何年かいた。」と言う話をよく聞いた。内地の人間と話の切り口としてよく話すのだろうか。ちなみに帰ってくる人たちのほとんどが農業後継者であるみたいだ。
畑で仕事をしているとデンデン虫をよく見かける。斧をいれる根本にもいるのだが、今まで潰したことがない。きっと気が付かないだけなのだろうが、つぶれたデンデン虫を見たことがなかい。しかし今日見た、、、潰してしまった。
彼らが潰されずにすむのは、あの形に秘密があるのかも知れない。そんなことを考える余裕が出てきた今日この頃だ。
畑で見るデンデン虫の中に紫色のものがいる。東京では見たことのないものだ。小さなトカゲもいたりして、畑の中も見方によっては楽しめるところだ。

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