東北旅行記 1999
 

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●5月1日(8日目)

今日は最後の日。見事なまでの晴天。8日間、全てこんな天気だったら良かったのに、と人間は思うが、うーにーはどう考えているのだろう。


朝食時、昨晩の食事時のことを見てか、ほとんどの家族が犬を同伴させていた。皆、小型犬で椅子の上に座らせたり、膝の上に抱えながら食事を始めた。小型犬の場合、このようにするのが普通であることは分かっているのだが、我が家の犬が同じ事をできない(許されない?)ジレンマからか、どうしても好きになれない。それならば見なければいいのだが、どうしても目がいってしまう。

私から一番良く見える家族は、犬を椅子に乗せたり下ろしたり。椅子に乗った時、犬が何かを要求しているようだ。そのまま見ていると、食事と一緒に出てきた牛乳を、出されてコップから直接与えていた。初めから「嫌だな」という先入観で見ているためもあって、ピチャピチャと音をたてるのが非常に不快に感じた。
人間が飲むコップから直接与えることが、衛生上、別段問題がないことは知っている。しかし、無視できないくらいの多くの人が嫌がる行為であることも知っている。そして、それが犬を連れて歩けない所を多くしている原因であることも。

この犬は牛乳を一通り飲むと、駄々をこねるように膝から飛び降りた。「あーあ、食堂を走りまわるのかな?」と思ったら、テーブルの下をウロウロする程度。それを見た飼い主さんは、軽く叱り、近くの椅子に座らせた。その後はいたって静かで、いい子だった。

昔からあるペンションの部屋の広さ。
荷物とうーにーの居場所で、足の踏み場
もなくなる。
ベッドに毛が着きやすくなるため、掃除
も大変。水の扱いにも気を遣う。

この犬は、昨晩の夕食時は食堂には来なかった。お留守番して吠えていた犬の中の一人だと思われる。静かにお留守番ができないこと、牛乳をピチャピチャ音をたてながら飲むこと(敢えて見ていなかったとしても、この音を聞いたら目がいっただろう。)以外はいたっていい子に見えた。

そんな家族を見ていて「どんな行動が、犬が嫌いな人達、犬に関係ない人達、に忌み嫌われるのか、」という情報が流れていないだけで、多くの飼い主さんが、これらのポイントさえ理解し対策を講じる努力をすれば、犬も公の場に受け容れられ易くなるのだろうな、と思った。




色々、考えさせられることの多かったペンションを後にして、猪苗代湖へと向かう。今日は我が家に帰るので多少汚くなってもいいので、湖で泳がせてあげよう。
湖畔に着くと、まだ10時過ぎたばかり。泳ぐには早いこの季節のこの時間は他に誰もいない。ゴミが散乱しているのが気になったが、多少のことは仕方がない。そんな中、思いっきり遊ばせてあげた。うーにーは大喜びで走り回り、泳ぎ回り、木をくわえ引きずり回し、濡れて重くなった体を砂浜に擦り付けるように転げまわった。

今日の一番の獲物は、太目の木刀のような1本の木だ。片端が水面に出ているのだが、反対側は水底にささっているようで、簡単には動かない。これを上手に右へ左へと少しづつ動かし、やっとの思いで水底から引き抜き、運ぶことができるようになった。運ぶことができるようになったら、これをどうしてもよく見せたいらしく、私達の方へと持ってくる。持って来られてもどうしていいか困ってしまった。

フリスビーもボール投げもオモチャ探しも、ほとんどの遊びはすぐに飽きてしまうのだが、水遊びだけはいつまでも飽きないようだ。年に何度も出来ることではないので、それで飽きないだろう。

いつまでも飽きないうーにーだが、人間の方がいい加減飽きてきた。うーにーを砂浜に上がらせてゴロゴロさせる。いつもは禁止されていることなので、大喜びだ。それにしてもどんどん汚れていく。自宅へ帰るからといっても、ちょっと不安になる。

その後、浜にある防風林の中を散歩し、ちょっとした広場にでたので、ここでフリスビーをやることにした。フリスビーを出すと「そんなことをやるうですか? 今日は違うんじゃないですか?」といった感じの反応だった。しかし悲しいかな犬。フリスビーを投げると全力でフリスビーに向かっていく。結局、5,6回で終わりにした。(晴れたのはいいが、暑いので運動のさせ過ぎは危ない。)終わった頃には砂もだいぶ落ちていた。(正しくは「落ち様に見えた」。)きれいに見えるので、車に乗せて東京に向かうことにした。




高速にのり、東京に向って車を走らせる。途中、宇都宮近くのS.A.で一休み。ここには外にテーブルが出ているハンバーガーやさんがあって、うーにーを連れて食事をすることができた。(天気がいいので車の中の温度が気になる。)また、広くはないが芝生のエリアがあり、うーにーに大&小をさせることが出来た。(余談だが、ここで冗談半分に買った餃子の冷凍食品は美味しかった。さすが宇都宮である。)

済ませるべきことは済んだので、再び東京に向けて車を走らせる。直接帰ろうかとも思ったが、東北道の出口近くにある私の実家に寄ることにした。今日は兄夫婦も来るということなので楽しみだ。ちなみに兄夫婦はパグ2頭と暮らしている。
私達が着いてしばらくして、兄夫婦が着いた。2頭のうち1頭のパグがワワッと入ってきた。するとうーにーがワンワンと吠えた。とても珍しいことだ。私は何故だろうと考え込んだ。そういえば、前回兄の家に遊びにいった時、うーにーが入っていくと、同じように吠えて出迎えられた。それを覚えていて、そうするものだと思ったのだろうか。(そういうことにしておこう。)
と、私が一人で納得していた頃、吠えられた犬はオロオロして落ち着かない様子だ。吠えたうーにーはというと、一人落ち着いていた。(今日は疲れているので動きたくないのだろう。)


夕方、そんなことがあった実家を後にして、自宅へ向けて出発。きれいに見えて、実はとても汚れているうーにーを車に乗せて。


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