東北旅行記 1999

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1泊目の部屋〜外は大雨

●4月24日(1日目)

車をジムニーからキャパに乗り換えてから、旅行に行くと雨のことが多い。今回も前夜から雨。雨雲が停滞するような季節ではないと思のだが、天気予報ではその可能性を伝える。しかも東北地方に停滞と続ける。楽しみにしていたのに、、、。でも8日間もあるからそのうち晴れの日もあるでしょう。

朝、やはり雨。出発は午前6時半。目指すは宮城蔵王のペンション。今回は初めての宿泊施設ばかりなので、「期待と不安」というのがある。それ以外にも3日前に買ったばかりのカーナビの使い方がよく分からず、こちらも「期待と不安」。とりあえず電話番号を入れると目的地を探してくれるみたいなので、この方法で今日泊まるペンションを指定する。電話番号を入力すると、そのペンションの名前が出てきた。これで一安心。

現地への道中、助手席の私はカーナビの使い方を色々試してみた。色々な機能があって楽しい。リモコンの反応がちょっと悪い感じがするが、よく働いてくれそうなのでこれくらいは勘弁してあげよう。テレビも試してみたが奇麗に映らないことが多い。これは余程必要に迫られなければ見ない方がいい。
そんなことをしながら、時々後ろの席のうーにーを見ると、呆れたように寝ている。時々寝返りをうって、シートとシートの間から顔がぬっと出てくるが寝ぼけている。




現地(宮城蔵王)に着いたのは正午頃。カーナビとボケボケのうーにーのお陰で、長時間ドライブも苦にならなかった。車の乗り心地もジムニーに比べると格段にいい。人間がいいのだから、一緒に乗っているうーにーもいいと感じているはずだ。
現地に着いたもののチェックインには早いし、昼食も食べたい。ペンションの近くをウロウロしていると、自然薯専門店があった。お店も奇麗だし、料理も美味しかった。お値段はそれなりといったところ。強いて難点を挙げれば、駐車場とお店の入り口が離れていたことが、雨が降っていたので気になったくらいだ。

私達(うーにーは車でお留守番)は10畳ほどの座敷に通された。その部屋にはテーブルが3つ置いてあり、隣のテーブルには元気にハイハイする子供を連れた家族が座っていた。この子供が実に元気で、ちょっと目を離すとあっちこっちへと這いずり回り、親の手の届かない所へと行ってしまう。
もしここにうーにーがいたら、と考えた。多分、この子供よりお行儀よくしていられるだろう。動き回ったとしても、叱れば渋々でも大人しくなるだろう。
「成犬の知能は3歳児程度」という言葉があるが、子供でたとえたら3歳くらいなのかな、と納得した。

食事を終えて午後一時。チェックインにはまだ早い。外は大雨。車のワイパーも忙しく動かさなければ前が見えないくらいだ。さて、どうしたものかと思ったが、行く所もないので、山形県との県境にある山へと向かうことにした。もしかしたら、山の上や向こうは雨が降っていないかも、と考えたのである。
山をいくら登っても雨がやむ気配はない。雨だけでなく霧が濃くなってきた。20m先も見えない所もあった。それでも進んでいくと、道の両脇に雪が残っている。雪、濃霧、山のクネクネ道、これでは恐くて仕方がない。進んでも雨がやむ気配はなさそうなので引き返すことにした。

山を下りる途中、雨が少し弱まったのを見計らって、うーにーにオシッコをさせた。我慢していたのかどうか分からないが、すぐに済ませて車に戻ってきた。短時間で済ませてくれたが、雨でそれなりに濡れてしまった。これからペンション入りするのにちょっと気が引ける。だからといって他に行く所がないので、ゆっくりとペンションに向かうことにした。ペンション近くは散歩をすることを考えて、周りを見ながらゆっくり進んだ。それでも3時前に着いてしまったが、チェックインさせていただくことにした。うーにーが濡れたことを気にしていたが、今も大雨。車から建物までで充分に濡れてしまう。雨の中、荷物の上げ下ろしだけでも大変なのに、その作業中にうーにーを拭くのはとても億劫に感る。しかし濡れ鼠で部屋に入るわけに行かないし、、、。多くの荷物を玄関まで運び、仕方なく、その荷物に囲まれてうーにーをゴシゴシと拭く。他にお客さんがいたら、大迷惑になりそう、、、。

部屋に入れても悪くはない程度に拭かれたうーにーを連れて、部屋へと案内されると、なんと畳の部屋。「うーにーには静かに過ごしてもらわなくては。歩きまわっただけで畳に傷をつけてしまう。」と思っが、畳をよく見ると既に犬の爪によるものと思われる傷がいっぱい。畳によって傷の数や方向が違うところから推測すると、ベランダへの出入りの際に傷をつけることが多いようだ。

ここが、うーにーエリア

今日の部屋は和室6畳の二間続き。どちらの部屋にもベランダがついている。うーにーは「ベランダに出して欲しい。」というようにベランダの出入り口でウロウロしては、こちらを見ていた。でも今日は雨。朝から車の中で静かにしているだけだったので、少し動き回りたいのは分かるが、部屋の中では静かにしてもらわないと困る。マットを敷いて「ここでお休み下さい。」と頼むと「それは分かりましたが、部屋の中を確認させて下さい。」という感じなので、部屋の中を一通り臭いを嗅がせた。何個所か丹念に嗅いでいた。オシッコの臭いでもあるのだろうか。
お部屋のチェックを10分程で済ませると、自分でマットへ行って水をガブ飲みし、そのままドテッと寝てしまった。車の中で寝ているだけでも疲れているようだ。




雨なのでやることもなく、うーにーはマットで寝、人間はテレビをぼ〜っと見ていたら、夕食の声がかかった。うーにーの食事を済ませ、二人で食堂に降りていくと「他にお客さんもいないので、ワンちゃんもご一緒にどうぞ。」と言って下さった。
今日は疲れているようだが全く遊んでいないので、思い出したように悪戯でもするかもしれない、と心の隅で心配していただけに有難い。うーにーを食堂に連れて行くと不思議と落ち着いていた。自宅でしているようにテーブルの脇にうーにー用のマットを敷いて、そこに横たわるように指示すると、マットではなく、テーブルの下に入って横になった。女房曰く「この前、盲導犬のドラマを見たからかな、それとも優良家庭犬のつもりなのかな、」。確かにそんな感じだ。

「うちの犬は○○を○○分やらないと満足しない。」という話を聞くことがあるが、うーにーにはそれはない。昼間、充分に運動させれば、夜はグッタリねている。しかし、昼間、運動をさせなかったからといって、夜暴れだすこともない。せいぜい人間にピッタリくっついて「相手してよね」と言うくらいだ。相手といっても触ってやれば、それで満足してくれる。

宿の人の話だと、これからの季節は9割が犬連れで、スキーのシーズンでも犬を連れてくる人がいるという。ちなみに人間がスキーをしている間、部屋で待たせたり、車の中で待たせたりしているという。


食後は、テレビを見たり、明日の予定を考えたり、とダラダラしていた。雨に降られるとどうしようもない。何もすることがない。唯一の救いは、お風呂が温泉風(お湯は本物の温泉)で、落ち着けること。

寝る時は布団。うーにーは家では、寝る場所を自由にさせている。(以前は場所を決めたり、ケージで寝かせたりしていた。)人間が寝ている布団に入ってきてもお咎めはされない。しかし今日それをやられては困る。その対策として、布団カバーを持ってきた。(今回の旅行はケージを持ってきていない。全ての宿の予約を入れる時に「ケージがなくてもいいですか?」と確認してある。)寝る時は、人間の布団の横にうーにーのマットを敷き、人間の布団に入らないようにとよく言い聞かせてから寝かせた。しかし、何やら不満そうな顔。朝になったらどうなっていることやら。



うーにーがその気になれば、布団への乱入可能だが、とりあえずうーにーを信じることにする。
いかにも、つまらなそう


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