北陸旅行記 1996

6月2日(上:常虹の滝 〜 うーにーさん)

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朝10時にペンションをチェックアウトし近くで山歩きをした。うーにーは楽しそうだ。虫がいっぱいいた。草の臭いを一生懸命嗅いでいた。木の枝がいっぱい落ちていたので一本投げると、うーにーは投げた方向に走り何やら考え込んでいた。どれが投げた枝だか分からないらしい。


悩んだ末に、長い枝を選ぶが、自分でも納得がいかない様子

悩んだ結果、付近にある枝の中で一番長いものを得意になって持ってくる。「違うよ」ともう一度投げてみる。2、3回やったが結果は同じだった。

日も高くなってきたので富山に向けて出発である。ペンションの奥さんに聞いた近道を通ってみるとなんとものどかな所だった。景色を眺めていると何時までもボーとしてしまいそうで恐いくらいだ。林の中の道に沿って小川が流れていた。車を停められる場所があったのでちょっと一休み。ふと小川に目をやるとヤマメ(と思う)がユラユラ泳いでいた。上から覗いている私達に気がついていると思うのだが、いっこうに逃げようとしない。魚ものどかに育っているようだ。

のどかな道が終わって大きな国道に出た。道の所々に気温の表示がある。初め見た時は26℃、「暑くなってきたな〜」と思っていると、次に表示を見たら28℃、「こりゃ大変だ!」と思ったが、エアコンの効きの悪い軽自動車の中はどんどん気温が上がっていった。

お昼近くに「常虹の滝」という所に着く。滝のある所に行けば涼しいだろうと思ったからだ。駐車場に車を止め、車から降りると凄い熱気である。滝は見えない。少し歩くみたいだ。うーにーは辛そうだ。
うーにーを車からおろすとダニを発見。5、6匹いた。一通りダニを取って涼を求めて滝へと進む。滝の間近まで進むとさすがに涼しい。一安心といったところだ。


流しそうめんを食べる私を
不思議そうに見るうーにー


滝壷の近くで流しそうめんをやっていた。屋外だったのでうーにーを連れて食事をとることが出来た。目の前にあるものは食べないと気が済まない私は20杯くらい食べた。ちなみに料金は「お汁一杯500円」で食べ放題。自分のお汁がなくなったら家内のをもらってひたすら食べ続けた。うーにーは初めのうち、何なのか理解出来ず上(流しそうめんのテーブル)を見ようとしていたが自分には関係無いことがわかると休んでいた。

常虹の滝を後にして国道に戻る。少し走ると道の駅がある。お土産物を見ようと思い寄ってみた。日曜とあって他にも多くのお客さんがいたが、犬を連れている人は見なかった。東京周辺なら一組くらいはいると思うのだが、全く見当たらない。車に待たせている様子もなかった。(この熱気で車に待たせたらとても危ない。)

今回の旅行の目的は友達にうーにーを会わせること。一人は金沢に住んでいて、もう一人は富山で田圃の中で喫茶店を経営している。喫茶店といっても田圃の中にで〜んと構えたウェスタン調の大きな建物。この富山の友達(=喫茶店のマスター)が「犬連れで泊まっていいよ」といってくれたので、遠路はるばるの旅行を決行したのです。

金沢に住んでいる友達が「日曜日は実家(富山の外れにある)に帰っているから寄って。」と言ってくれたので寄らせてもらうことにした。ここのお母さんは犬が大嫌い。うーにーが近寄る度に2、3歩後ろに身を引いていた。通された部屋は広い板の間(縁側)のある、風通しの良い畳の部屋だった。外は暑いが純和風の部屋は風さえ吹けば涼しい。庭ではお父さんが水を撒いてくれていた。
うーにーにとって一番良いだろうと思って縁側に寝かせた。しかし落着かない様子でしきりとこちらを見ている。結局家内の側に来てから寝付いた。ここでは一休みさせて頂いて再出発である。

後日聞いた話。私達が帰った後、お母さん曰く「うーにーさんって珍しい名字ね」。友達はお母さんに私達のことを紹介してくれたのだが、犬嫌いのお母さんの耳には届かなかったようだ。犬嫌いの人がどれほど犬が嫌なのか少し分かった気がした一件だ。

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