北陸旅行記 1996

6月1日(上:長距離ドライブ)

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目が覚めたらうーにーはいきなりご飯を食べることになった。いつもなら朝の散歩の後、休憩しその後、ご飯を食べるのが日課。うーにーが食後の休憩をしている間、私達の朝食。そしてうーにーの排便を済ませ出発。
今日は中央高速を使って松本まで行き、そこから安房峠を越えて飛騨高山近くの上宝村という山の中のペンションに泊まることになっている。車が軽自動車のこと、距離もそれなりにあって犬連れなので途中休憩をしなければいけないこと、運転手は私一人のこと、などちょっと気の重い出発。

大月までは断続的に渋滞。渋滞を抜けて少し走った頃に私はとても眠くなってしまい、釈迦堂S.A.に入り寝ることにした。その間、家内はうーにーを散歩させていた。その時知り合ったポインターを連れた御夫婦と話しをしたらしい。私が目を覚まし、再出発した車の中で、家内は私が寝ていたほんの15分ほどのことを話してくれた。

そのポンターは猟犬で元気が良く、今日は山に運動に行くそうだ。車の中では猟犬用と思われるケージに入っていた。元気すぎて車の中で大暴れ(運転に支障をきたす)してしまうのでケージに入れることにしたらしい。また車の中を掘ってしまうとも言っていた。他にも雑種を3、4頭連れた人達を見たそうだ。うーにーを散歩させていた所は今まで多くの犬が散歩をしたらしく、うーにーはしきりに臭いを嗅いでいたそうだ。車で犬を連れて旅行へ行く人が増えたことはとても喜ばしいことだ。しかしそこには犬のものと思われる糞がいくつも落ちていたそうだ。残念なことだ。

のんびり走っていると日が高く上がってきて車内の気温も上がってきた。車にはエアコンがついているのだが、全然きかない。うーにーはハーハーと凄い息をしているが、最近毎日やっているので心配もしなかった。これからもっと暑い日もあるのに今からこんなことでは情けない。

高速をのんびりと走って11時前に松本に着いた。高速を下りて一般道へ。2、30分は普通の道だったがその先は山道。うーにーは暑さもあってすでにグッタリといった感じだ。(ウンザリといった方が正しいかも知れない。)そんなうーにーは山道に入って迷惑だろうが我慢してもらうほかない。

山道を走りはじめた11時過ぎに安曇村に入った。この地名を聞いた途端そばが食べたくなった。どこかそばやはないかと探しながら進むが建物の数は減る一方。これ以上進むとお店がなくなりそうだったので、とにかく「そば」の看板のあるドライブインに入った。このドライブインは店内から駐車場が良く見える造りになっている。とにかく店内に入り、駐車場の見える席を確保する。その席の正面の駐車場が空いていたので車を移動した。うーにーは私達の席から3mくらい先の車の中にいる。しきりにこちらを心配そうに見ている。私達が視線をやると嬉しそうに笑うのだが、その笑いが愛想笑いに見えて哀愁を感じてしまう。知らない土地で心細いのだろうか。そんなうーにーをドライブインのおばさんが子供を連れて見に行った。いつもなら知らない人を見ると喜んで愛想を振り撒くうーにーだが今日ばかりは視線はこちらに釘付けだった。
うーにーを見ながら食事をとることが出来たので、落ち着いて昼食をとることが出来た。

6月というのにこんなに雪が残っている安房峠。

今回の旅行で最大の難所と思われる安房峠に入った。運転していてどんどん山を登っているのがわかる。背もたれに体が押し付けられる。ふと気が付くと道の両脇に所々白いものが見える。何かな?、と考えてみるが「雪」としか考えられない。今日は6月1日。でもやはり雪であった。うーにーを遊ばせてやりたくて適当な所で車を停めた。まず私が触ってみる。雪だ。溶けかかっているためか柔かい。手にとって固めて投げてみる。ただそれだけで楽しい。夏の予感のするこの時期に雪遊びが出来るなんて、それだけで楽しい。
その雪玉をうーにーに放った。見事にキャッチしたが吐き出した。雪玉をキャッチすると大抵食べてしまうのだが珍しいこともあるものだ。何度やっても食べはしなかった。きっと雪の賞味期限が切れていたのだろう。ここはうーにーが遊べるほど広くないので移動することにした。

峠を登りきるとなだらかな道になった。この辺りで一休みしようと車を停めると、川も雪もある最高のローケーションだったが、川の流れが急で石も大きく尖っていてうーにーを遊ばせるのには不向きだった。日陰に残っていた雪はうーにーを大喜びさせた。長時間狭い後部座席で踏ん張り続けたストレスからか、狂ったように走り回り、突然止まって雪の中に鼻を突っ込んでは顔を上げ「ふんっ!」と言いながら顔をプルプルさせていた。私がこの雪の上を歩くとズボッと足が沈んでしまう。よく見ると雪の下から青々とした熊笹が所々顔を出していた。笹薮の上に雪が残っているだけで数センチの雪の下は笹薮のようだ。雪の下でもしっかりと成長している熊笹に拍手を贈りたい気持ちであった。が、笹と言えばダニ。でも雪が残っているくらいだからまだ大丈夫だろう。
一休みして車を進める。乗鞍岳への分かれ道が近づいて来るにつれ大きなドライブインがあちこちに見えてきた。地図で見る限りここは山の中。こんな所にこんな立派な建物を建ててしまうとは、、、。

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