3月8日
早朝5時頃、小便で目が覚めた。雨は降っていない。空を見上げると星が見える。自分が寝ぼけていたのかも知れない。再び布団にもぐり、目覚まし時計がなるまでもう一眠りだ。
朝、目覚まし時計の音で目が覚める。やはり雨は降っていない。しかし、テレビの天気予報では今も、雨が降るようなことを言っている。畑へ行く頃にはとても雨が降りそうにない。しかしNSさんが「降るんじゃないかー」と言ったのでビビッてしまった。(NSさんの「雨」は本格的な雨を指す。)しかし仕事が終わってみれば雨は降らなかった。ホッとした。
今日、3時ちょっと前に僕の仕事(倒し)は終わった。僕のキビ狩りはこれで終わりになった。今までのことやら、これからのことやら、色々考えるものと思うが、この時は何も考えなかった。淡々と仕事をして、淡々と終わったという感じで特に感慨はない。台風の様な大雨が降った翌日のさわやかな空の下で南国の空の白さに心まで染められたようだった。
僕はこの日の夕方から鞍作り(久野さんが作った1号を改造する。)を始めた。とりあえず寸法をとろうと久部良バリの馬に鞍をあててみた。いつもと馬の様子が違う。落ち着きがない。まあ、こんなものをあてられるのは初めてだろうから仕方がないな、と思っていたら(後でわかったのだが)この馬は久野さんの馬ではなかった。
夜、ユキさんちでは修行をしている人、蝶やさん、植物やさん、等々で盛り上がっていた。修行をしている人がディジリジュとかいうアボリニア人(オーストラリアの原住民だそうだ)の笛(ユーカリの幹を白蟻が食べて、単に筒状になっているだけのもの。)やらホーミィ(モンゴルの地方の人達の歌い方。一人で高音と低音を出す。喉と口の中と二箇所で音を作るらしい。)やらウクレレやらをやって大変な盛り上がりであった。

|