皮膚炎がなかなかよくならないう〜に〜さんのため、今回の旅は「四万の病に効く」という四万温泉。予約時の週間天気予報では晴れだったのに、台風さんやら秋雨前線さんやらやって来て、結局当日は雨でした・・・。


 雨なので出発時刻を遅らせ8時発。10時、上里S.Aで我が家の定番「かつトースト」を朝昼兼帯で食す。雨はほとんど上がっていた。こういうときいつも悩むのが、「今のうちにどこかで散歩するか、それとも一気に目的地へ向かうか」ということ。渋川・伊香保インターで下り、遊べそうな所を探すが見つからないうちに雨が降り出してしまった。そしてそのまま四万温泉に着いてしまった。 
 チェックインまでの時間を、車内で寝る、宿の場所を確認する、宿周辺の散歩できそうな場所を探す等でつぶし、最後に「日向見公園」という芝生と噴水のある公園で、覚悟を決めてう〜に〜を車から降ろして雨の中散歩。排泄を済ます。

 今日泊まる宿は酒屋の営む民宿「地酒の宿 中村屋」。駐車場は四万川沿いの無料公共駐車場を利用する。宿になるべく近い場所を確保して車でぼーっとしていたら1時半頃雨が上がったので、周辺を軽く散歩。川を渡ると「かじか遊園地」という原っぱになっていて、犬を散歩させることができる。駐車場の近くにある児童公園は犬立ち入り禁止なので、雨天時などちょっと面倒だが、橋を渡って原っぱに行くしか散歩場所はない。
かじか遊園地にて。うーにーのお尻の上
辺りに中村屋の茶色のテラスが見える。
駐車場から見たテラス。
左側に専用の入口がある。
部屋からテラスを見たところ。
向こうに車の屋根が見える。

 2時になったので早速チェックイン。犬の泊まれる部屋は1室のみで、駐車場から一番近く独立玄関になっている。酒店の入口は公道に面しておりその上が民宿。犬可部屋は風呂と同じ階にあって他の部屋から見ると「地下室」ということになるらしい。建物は古いが犬用の部屋は改装して8月にペット限定部屋としてオープンしたそうだ。
 扉を開けるとウッドデッキになっている。入口で靴を脱ぐ。デッキは広々していて、テーブルと椅子、デッキチェアまで置いてある。犬用露天風呂、ペット専用ゴミ箱もあり。デッキには屋根があるので雨天でも使えるところが嬉しい。
犬用露天風呂は、ちょっと窮屈。
左が専用の入口。
すぐ左が犬用露天風呂。椅子
の後に隣へ行けるドアがある。
左のドアの向こうは、隣の部屋。
二部屋続きで借りることが出来る。
 デッキから部屋に入る。10畳ほどのフローリングに、何故かダブルベッド、ソファ(ベッドを畳んだもの)、ちゃぶ台風座卓、洗面台がある。民宿ではあるがお茶とお菓子も用意されている。またオゾン発生器、コロコロ、消臭剤なども置いてあった。トイレは部屋にはないが部屋を出たらすぐそこにある。男女共用で1つしかないのがちと不便だが、この日は空いていたので問題なし。ウォシュレットも付いてきれいである。
 デッキに出てまずはお茶とお菓子でひと休み。う〜に〜もデッキは気に入ったもよう。続いてデッキにあるペット専用風呂の使い心地を試してみる。石造りのバスタブは長さも幅もゴールデンでギリギリ位の大きさ。そしてけっこう深いので、2人でう〜に〜を抱っこして中に入れた。お湯は容量を設定して溜めるタイプでシャワーも付いている。どちらかというと洗うというよりお湯につかるだけの方がよさそうな感じ。う〜に〜は全部濡れると後が大変なので、顔とお腹だけを洗った。入浴後は持参したドライヤーを使ってデッキで乾かした。すると温泉効果か?最近とても顔を痒がるう〜に〜が、この日は全くと言っていいほど掻こうとしなかった。

 う〜に〜の風呂が終ったら次は自分の風呂。温泉は部屋の近くに2つ。鍵をかけて入る貸切制。あまり大きくなくて古いけど、ちょっと熱めのお湯はとても気持ちがよい。露天もあり、インタホンで注文すると釣瓶で酒やジュースがやって来るという酒屋ならではのサービスも(頼まなかったけど)。
 6時。夕食が運ばれてきた。民宿だけど食事は朝夕とも部屋出し。お盆に乗せて持って来てくれるので、配膳は自分でやる。内容は岩魚の塩焼、馬刺し、天ぷら、酢の物、豚肉の柳川風鍋、けんちん汁、1人分ずつ釜で炊いたご飯。出来た順に出してくれるので、天ぷらもつゆも温かくて嬉しい。馬刺しは凍っていたけど温かいものを食べている間にほどよく解凍されてまったりと美味に。1皿のボリュームが多いのでかなりお腹がいっぱいになり、ご飯は全部食べ切れなかった。
 ここで特筆すべきは酒。酒屋だけに日本酒、ワイン、焼酎とかなりの数揃っている。やはり地元群馬で作られているものが多いようだ。生ビールも中ジョッキ420円とお安いけれど、あの料理の量では頼まなくて正解だった。私が頼んだのは「大吟醸利き酒セット」。店主の選んだおススメのお酒4種(各80ml)に肴(塩辛とチーズと鮪の角煮)がついて1575円はたいへんお得。こうして部屋でくつろぎながらの食事はたっぷり2時間かけて終った。
ソファはベッドを畳んだもの。
右手前はダブルベッド。
掛け布団は二枚ある。
興味津々だったのははじめの
うちだけ。すぐに寝てしまった。
ベッドがすぐ横まで迫っている。
なんたって酒屋さん!
これを頼まない訳にはいきません!
タイプの違うお酒が四種類。
 う〜に〜は並んだ料理を興味津々で眺めていたが、相手にされないので、そのうちこちらにお尻を向けて自分の布団に寝てしまった。
 食後はう〜に〜の簡単な散歩をし、もう一度お風呂に入り、デッキでう〜に〜と一緒に涼んでから就寝。





 朝から青空だ。暑くなりそうな気配。
 朝食は定番の和食といったもので、鮭、温泉卵、サラダ、海苔、漬物等に味噌汁とご飯。ご飯はやはり1人ずつ釜で炊いてある。女将さんと一緒にお孫さんらしき小さい女の子が一緒に入ってきた。う〜に〜を見に来たみたいだけど、恥かしそうにもじもじしている。でもう〜に〜が傍に行き愛想を振りまくと背中を撫でて嬉しそうに笑っていた。

 チェックアウト後、昨日車で走っていて見つけた何だかわからない原っぱに行く。とても広くて平らな土地なのだが何に使うのか不明。私有地でもなさそう。雨で地面がぬかるんでいたが歩いて行くと川に下りられる場所があって、う〜に〜はそこで少しだけ川に入った。川で遊ぶとその後はハイになるのがお決まりのパターンで、予想どおり一瞬狂ったように駆け回っていた。あくまでも一瞬であるところが10歳の犬らしいけどね。
行き止まりの道の横には、広い原っぱがあった。雨の後だったの
でぬかるんでいたりしたけれど、少し遊ぶことが出来た。
M.Y Forest では「何か芸を
いたしましょうか」と営業する
 その後は偶然見つけた「結婚の森」、ほとんどキャンプ場なのであまり面白くなかった「やすらぎの森」などで少しずつ散歩して、榛名湖経由で前橋の「M.Y Forest」へ。今回は平日だったためさすがにお客さんも少なく、店長夫妻とゆっくり話すことができた。う〜に〜は普段カフェなどではぐったり寝ているくせに、ここでは頼んでもいないのに手を上げたり伸びをしたり伏せたり倒れたりして必死にアピールして犬用ゴハンをせしめるのだった。今回はラムハツステーキとバナナブレッドをいただいた。バナナブレッドはパン好きなう〜に〜にはたまらなかったらしく、テーブルに置いて待たせていたら、珍しく「ぁう〜」というヘンな声を出して訴えていた。

 初日は雨に降られ何もできなかったが宿のチェックインが2時だったのでとても助かった。そして翌日は晴れたので、まあよしとしよう。今回のような民宿も素朴で家庭的でなかなかよいもの。ただしこういう所は平日に泊まってこそ、そのよさがわかると私は思う。混んでいると音が筒抜けで聞こえそうだし、上の部屋の人が階段を下りてお風呂に行くには犬部屋の前を通るため音はかなり聞こえると思うので、神経質なワンちゃんには辛いかも。入口が別なので他のお客さんと犬が会うことはないとは言え、犬嫌いな人と一緒になってしまえばやはり気になるもの。なるべくオフシーズンの平日に行って、のんびり過ごすことをおススメします。