連休ボケから未だ覚めやらぬ5月中旬。う〜に〜のハゲも未だ完治せず。
 前回の旅で「芝生でこする・泳いだ後のスリスリ」によりハゲがより悪化することが判明し、今度の旅は久々の「軽い山歩きとお散歩」がメインとなった。場所は新緑の蓼科・白樺湖。





 6時半出発。調布インターの入口がずいぶん混んでいたので心配になるが、とくに渋滞情報はなく、高速に入ってしまえば順調に流れていた。しかし車の数が多いので、「あと30分遅く出ていたら渋滞だったかもね」などと話しながら走っていたところに事件は勃発した。
 もうじき諏訪南インターというところで、前方に無理やり車線変更をするバカな車あり。ものすごく危ないので「何やってんの、あの車!バカじゃないの!?」と思わず叫んだ途端、ヨレヨレと車線をはみ出し私たちの目の前で横を走る車に衝突!すぐ後ろを走っていた我が車は間一髪、ぶつかった2台の車の間をすり抜け、事なきを得たのだったが・・・

 いやー怖かったっす。車がぶつかる瞬間をあんなに間近で見たのは初めてのこと。もしも事故車が道をふさいで止まっていたら、私たちもぶつかっていたのでこの旅行記は存在しなかった。本当に危機一髪だったのだ。
 ちなみにぶつかった車は、抜かれてアタマに来ていたようなのだが、ぶつけられた車はなんの関係もない。迷惑では済まされない話で、実にお気の毒でした。
 なんかもうこれだけで旅行記を終わりにしたいくらいのインパクトだったが、それでは「うにうに旅日記」にならないので先を続けるとしよう。その時う〜に〜はどうしていたかというと、まったく無関心。平常心でいつものように後部座席に伏せていた。


 「いやービックリ」などと言いつつ9時、蓼科の横谷峡入口着。舗装路を下ると乙女の滝があり、そこからいくつもの滝を見ながら歩く遊歩道がある。涼しくて散歩には手ごろなコースだ。
 う〜に〜は水を見ると「遊ぶよね」という顔をしてこちらを見ていたが、今回はパス。歩くだけで我慢してもらった。
横谷峡の遊歩道 (左)乙女滝 : 水しぶきが凄いです。滑らないように注意。 / (中)霧降の滝 : 遊歩道の右手に橋があり、風情のある場所です。 / (右)屏風岩氷瀑 : ラフティングをしたくなるような流れです。吸い込まれそうで怖いです。

私たちの後ろがテラス
 約1時間の散歩の後、ここからほど近い「焼きたてパンとピザの店Epi」を訪ねる。店内とテラスにテーブルがあり、食事ができるようになっている。テラス席は犬連れOK。
 日陰の席では風が吹くと寒いくらいの涼しさで、う〜に〜も満足。「牛すじのピザ」「生ハムのサラダ風ピザ」を注文。牛すじのピザはビールとは抜群の相性。ここのパンは別荘の人に人気なようで、常連さんが続々とパンを買いに来ていた。 原村在住の方が去年ゴールデンを亡くしたとのことで、う〜に〜を可愛がってくれた。この方曰く「ここのレーズンパンとカレーパンは最高」だそうだ。覚えておこうっと。
 こちらのお店にはボルゾイがいて、なんと敷地内にはドッグランが!(いやドッグランではなくてここのワンちゃんの運動場かも)。この日はお店のご主人のボルゾイ仲間が集まり、テラスでBBQをやるとのことで、11時過ぎから続々とボルゾイさんがやって来た。昨年北軽井沢でお会いしたあーやさんと、ここでもまたお会いすることができた。
 ソフトクリームを食べながら、ドッグランで遊ぶボルゾイさんたちをしばし眺める。そして午後の散歩へ。
テラスから見た景色。左手にドッグランが見える。風がちょっと冷たかった。 アイスクリーム・・・
ゴンドラ内ではこの姿勢

 午後は蓼科牧場に行く。ここから出ているゴンドラリフト「シャトルビーナス」は犬も乗れる。御泉水自然園まで7分の空の旅。ここも「リードを着けフンの始末をする」という条件で犬の入園可。往復乗車券と入園料のセットで1人1,000円のチケットを購入しゴンドラへ。う〜に〜は久々のゴンドラ乗車。やっぱりあまり好きではないみたい。
 御泉水周路は木道が整備され、池や高山植物を見ながら1周約40分の散歩を楽しめる。この遊歩道だけなら楽勝な散歩なのだが、周囲に広がる御泉水の森全体が「御泉水自然園」であるらしい。「小鳥の森」や「つがの径」など、野鳥生息地帯や滝、樹林を巡るコースが整備されているとあっては山歩き好きのう〜に〜さんを連れて行かないわけにはいかない。しかしこの道、けっこう勾配がきつかったりして、最近山歩きとすっかりご無沙汰だった私はゼーゼー言いながら登ったのだった。でも小鳥の森というだけに鳥のさえずりがさかんに聞こえるし、御泉水には団体さんがいてもこちらにはほとんど人も来なくて、う〜に〜と行くには快適なコースである。
整備された公園の様な所、平坦な山道もありますが、とっても急な坂道もあります。
ゴンドラからの景色はいいのだがう〜に〜には関係ないようだ ゴンドラを降りて、ほっとしたう〜に〜

 帰りのゴンドラも、やはり床に伏せてじっと終わりが来るのを待つう〜に〜だった。
 蓼科牧場は牛や馬が放牧されている場所に人が自由に入れるようになっている。観光客が見ているすぐそばで馬がゴローンと寝ていたりして、ほのぼのした雰囲気。さすがに犬を連れては入れない(放牧場所以外は自由に散策できる)。3時を過ぎたので本日のお宿に向かうことにした。
 今日泊まるのは、白樺湖近くの「南平台」バス亭から別荘地に入ったところにある「FCCロッジ」。看板が少なく、しかも消えかかっていたりしてかなりわかりにくかったが、それほど迷わずに到着できた。
 この宿は母屋(ダイニング)に隣接して客室が2室。それぞれ玄関が別になっている。ダイニングに行くと宿の看板犬、コーギー(カーディガン)のフランちゃんが最初は吠えるけど、会ってしまえば大歓迎という態度で迎えてくれる。明るくハキハキした奥さんが部屋の鍵を持って現れ、荷物もほとんど持って運んでくれた。
 犬の宿泊は4月から始めたばかりで、犬連れ客が入った場合は原則として一般客はとらないとのこと。だから貸切りか犬連れ2組かのどちらかである。隣室には前日から、関西から来たオールド飼いの方が泊まられていた。ちょうど帰って来たのでう〜に〜ともご対面。まだ2歳のオールドは元気いっぱいで、今日は6時間も散歩したそうな。う〜に〜も以前は旅行に行くとそれくらい歩いてたっけ(しみじみ)。フランちゃんもオールドのメイ君もいい子で、全員部屋の前でしばし自由にさせていたが、終始おだやかな雰囲気だった。う〜に〜も積極的に遊んだりはしないが嫌ではない様子。若い2頭はまだ遊んでいたが、う〜に〜は先に部屋に入って夕食までお休み。東京と違ってとても涼しいのでう〜に〜様心地よくお眠りになっていた。私たちもそれを見て昼寝。

 部屋は16畳程度らしいので、前回の「クースクース」と同じくらいか。築年数はけっこう経っているようだが、それほど古びた感じはしない。壁紙やトイレの壁なんかにところどころ年季を感じる部分があった。
 部屋にはシングルとセミダブルのサイズの違うベッドがあった。体の太さから言えば私がセミダブルだが、運転の労をねぎらいダンナに大きい方を譲る。テーブルと椅子、そして小さいバーカウンターがある。カウンターの内側に冷蔵庫があり、ジュース・お酒類が入っていた。
 トイレ・バスルームも十分な広さがあった。バスタオルはもちろん新品のボディタオルまで用意してあったが、何故か歯ブラシとドライヤーは置いていなかった。歯ブラシは持参しているが、ドライヤーがあるとよかったな。
 「クースクース」さん同様ここも天井が高くて快適だった。

部屋の窓(網戸)越しに見るフランちゃん
 夕食は隣のダイニングルームで。う〜に〜は連れて行ったが、隣室のオールド君は部屋でお留守番。このあたりは飼い主の判断に任されているようだ。
 メニューは洋食のコース。パイ包みスープから始まり、魚介や野菜にコンソメのゼリーを散らせたオードブル、帆立と白身魚のテリーヌ、ステーキ、クレソンのサラダ、苺ムース、コーヒーといった内容。なかなか手の込んだメニューである。 クレソンは自生しているとのことで、サラダにたっぷり入っていた。もちろんステーキの付け合わせも。最初にパンが出てきたが、ステーキと一緒にご飯と野沢菜が出た。ご飯は入らないなーと思ったが、ステーキってなんかご飯が欲しくなるんですよね。で結局いただきました。ステーキは焼き方の好みを聞いてくれて、とてもおいしかった。デザートもさっぱりしてすんなりお腹に入っちゃったし、コーヒーがまた私好みだった。
 う〜に〜は水の好みがうるさいが、ここの水がずいぶんと気に入ったようで部屋でがぶ飲みしていたので聞いてみると、水道水も山の湧き水からとっていてかなりおいしいのだそうだ。近くに涌き水の出ている場所があり、そこの水は特においしいとのことだが、残念ながら明日の予報は雨なので汲みに行けそうもない。
 夜になってやっぱり雨が降った。でもドアからすぐ庭に出ておしっこをさせられるので、とても楽だった。




 予報どおり雨。しかも風も強い。これではどこへも行けそうもない。
 朝食は大きなお皿に2人分のフルーツがドン!と出てきた。メロン、苺、チェリー、オレンジなど種類も豊富で嬉しい。それにパン、サラダ、ハム、スクランブルエッグ、ミルク、コーヒー。
 水汲みができなくなったので、持っていたペットボトルに宿の水を入れていただいた。昨夜飲み切れなかった白ワインのボトルもしっかり持ち帰り、さっさと家路へ。宿の周辺も散策してみたかったのに残念。「また来たいです」と言うと、「今度は湧き水の場所に一緒に行きましょう、雪が降る前に」と奥さんが言ってくれた。
 それにしても東京に比べると朝晩はぐんと涼しく、昼間もたっぷりお散歩できる爽やかさ。蓼科周辺は歩く場所もたくさんあり、犬連れ旅にはおススメと言える。
 う〜に〜のためにも、ぜひまた水を汲みに訪れたいものです。