もうすぐ入梅。湿気と暑さの苦手なう〜に〜には受難の季節。これからは旅行先を探すのも一苦労である。この時期のう〜に〜の旅先での遊びは主に水泳。今回はう〜に〜の湖水浴と、アロマテラスのランチ、そして「わんだふる」で楽しく過ごすのを目的に裏磐梯に行ってきた。



 6時に出発。都内渋滞で多少時間がかかり、10時半桧原湖の北側、金山浜付近着。はやるう〜に〜を抑えつつ早速湖へ行ってみると、アラ?いつになく湖は水量豊富。いつもは遠浅で、う〜に〜の足がついてしまってなかなか泳げないのに、こりゃまた随分う〜に〜の水泳にピッタリの環境ではありませんか。(後から聞いた話では、福島は現在原発停止しているため、非常時に備え桧原湖の水を抜かずに蓄えているのだそうだ。)う〜に〜、上機嫌でバシャバシャと湖に入ってゆき、こちらを振り返って「何か投げて」と要求。枝がたくさん落ちているので、拾っては投げ、拾っては投げ・・・いつもと同じパターンなので後は省略。12時まで湖で遊んで、う〜に〜の水気を拭いてから昼食のためアロマテラスへ。私は毎年ここを訪れるのを楽しみにしている。
とことん投げて! とことん汚す! とことん泳ぐ!
 
テラスからの景色
常連だけに許される贅沢!
 いつものようにマダムとスタッフの女性に歓迎されたう〜に〜、テラスの席に着くなりパルミジャーノの端っこを貰う。塩分、脂肪分が多いから普段は食べさせないけど、旅行の時は特別。ナイフで小さく賽の目に切って、おやつ入れにしまい、ちょっとずつ食べさせることにする。私たちはパスタセットを食べた。前菜はマダムがイタリアから持ち帰った白トリュフペーストやレバーペーストをパンに乗せたものやサラミ、チーズ、そしてオリーブオイルをたっぷりかけたサラダ。これはもうワインが飲みたくなってしまい、赤ワインのハーフをとる。パスタは地元の竹の子などがふんだんに入ったパスタとボロネーゼ。ドルチェはミモザケーキとカプチーノムース。あー、悦楽悦楽。「明日も来るから違うメニューよろしく」とワガママを抜かして宿へ。今回の宿は4回目の来訪となる「わんだふる」。う〜に〜の足を洗ってアイスコーヒーを飲んでちょっと休んで、私は夕飯前のお風呂。ダンナとう〜に〜は睡眠。ここまではいつもの私たちのパターン。しかし異変はこの後起こったのであった。

 夕飯直前、ダンナが激しい頭痛に見舞われる。ダンナの場合酒を飲むと97%の確率で頭が痛くなる(うにまいす星人独自の見解)が、今回はかなりひどく、せっかくの夕食もほとんど食べられない状態。悪寒までしてきたとのことで、ついに食事を断念して部屋に戻る。私も心配で食事が喉を通らなかった、ということは全くなく、1人でつまらないので隣のテーブルのシーズ−を連れたご夫婦の会話に混ぜてもらいながら、デザートまできれいに平らげた。しかし、年のせいか私も以前より食べられなくなったようだ。(というよりわんだふるの料理が前より多くなった気が・・・)ご飯はおにぎりにしてもらって夜食用に部屋に持って帰った。
 夕食後は宿の愛犬アフ・イフコンビも登場し、う〜に〜もリードをはずされてウロウロ。う〜に〜はここに来ると妙に機嫌がよくなるのだが、この日も上機嫌でニコニコしながら館内を歩き回っては挨拶を繰り返していた。

 さてダンナだが、お風呂に入り、おかゆを作ってもらって部屋で食べ、その後もかなり死にかかっていたようだったが夜更けになってようやく回復したもよう。運んでもらった食器を返しに1階に下り、そのままオーナーご夫婦と話し込んでいたのでだいぶよくなったのだろう。私はその頃部屋でBS「男たちの旅路」を懐かしがって鑑賞し、そのまま寝てしまった。



 ダンナはどうにか回復し、朝食は残さず食べた。この日の予定も湖水浴。車は宿に置いたまま、歩いて湖へ。私は愛用のカエル長靴と膝上までのズボンという、う〜に〜につきあって遊ぶためのスタイル。ダンナはビデオ撮り係なので普通の恰好。昨日と同じ場所でまた枝投げ。詳細はいつもと同じなので省略。途中で数回休憩を入れながら、水泳を繰り返した。
枝投げて〜 取って来て〜 栄養補給!
 近くにもう1ヶ所、泳ぐのによい場所があり、昨日は釣りの船が近くにいたので入れなかったのだが、行ってみるとちょうど誰もいない。こちらの方が湖に入りやすく、ゴミも少ない。う〜に〜
ムキになって犬掻きを続けた
罪によって逮捕される瞬間
は絶好調で泳いでいたが、ここで事件発生!う〜に〜が投げた枝を見失い、何と、湖の底に生えている木の枝を取って来ようとして、躍起になってしまったのだ。当然いくら泳いでも前に進むはずはなく、まるでルームランナーの水泳版。「放せー」とか「おいで!」と命令しても、聞こえてるんだか聞こえてないんだか、ムキになって犬掻きを続けるのみ。そのうち鼻息がフガフガ言ってきて、「これはもしかして足でも引っかかってるのか?このままじゃおぼれるかも」と心配になった私は仕方なく救出に向かった。首輪を持って引っ張ったらすぐに口を離して陸に向かって泳いで行ったので、引っかかっていたわけではなさそう。私は長靴の中まで水浸し、ズボンも濡れるという悲しい事態に。パンツまでいかなかったのがせめてもの救いだった。
 この後、濡れてヤケになった私はもう濡れるのもおかまいなく湖に入り、う〜に〜と楽しく遊んだのであった。
投げて、投げて! どこま〜でも、ゆこう〜 でへへ〜

ムッ!この匂いは!

 昼前に宿に帰り、う〜に〜を軽くシャンプー。私も着替えてさっぱりし、う〜に〜をドライヤーで乾かして、昼食のためアロマテラスへ。う〜に〜今日もパルミジャーノを貰い大喜び。最近ますます「食べ物命!犬」になりつつある。
 この日もパスタセットを注文。前菜はほぼ昨日と同じだが、新しくポルチー二茸のペーストが加わっていた。黒板に書いてあるパスタは昨日食べてしまったので、マダムが特別に裏メニューを作ってくれた。ほうれん草の入ったクレープと、にんじん、ほうれん草、イカ墨のショートパスタ。昨日は国産ワインを飲んだが、ちょっと好みでなかったので、今日はイタリアのワインをグラスで飲めないかマダムに相談。ダンナは昨日の出来事があるので今日は飲まず。グラスワイン1杯のために抜栓するのは申し訳ないとも思ったのだが、マダムは私のために1本開けてくれた。このワインがとっても美味しく、私は一気に幸せな気分倍増。まいう〜♪ドルチェはダンナが昨日私が食べたミモザケーキを食べ、私はメロンとラム酒のきいたレーズンを飾った、硬めに焼いたフルーツケーキ。満足してわんだふるに帰る。
左から、前菜、ショートパスタ、クレープ、フルーツケーキ

部屋に戻ってお昼寝をしていたのだが
 この日は我が家以外の宿泊客が変わり、アメリカンコッカ−2頭連れと、黒ラブ1頭の2組。他の方がチェックインする頃、私たちは部屋で気持ちよく昼寝していた。夕方、何かわからないが外で「パァンパァン!!」と何度か音がし、う〜に〜が怖がって起きたので私も目が覚めた。

 夕食後は水割りを飲みながらオーナーたちとおしゃべり。黒ラブちゃんは犬に対してちょっと怖がりなところがあって、近くに来ると吠えてしまう。でもだんだん慣れてきて、特にボーっとしたう〜に〜には安心したのか鼻をくっつけあって挨拶していた。そしてそのうち宿のイフちゃんとも遊べるようになった。



 最終日も好天。天気に恵まれた3日間だった。それにしても、朝晩はもちろん、昼間でも東京より随分と涼しい。暑がりのう〜に〜が全然ハーハ−言わない。ここで暮らせたら、う〜に〜最高だなー。
何故か血痕が延々と続く
 この日は特に予定はなく、帰るだけだったのだが、せっかく天気がいいので1月にかんじきで歩いたダムの方に行く道を歩いてみることにした。季節の変わった今、あの雪に埋もれた風景がどんな風に見えるのか、見てみたかったのだ。

 1月には苦労して歩いた道も、車ではあっという間。川はところどころ深さがあって、う〜に〜が遊ぶことができそうだ。
 川原に下りると、何故か石の上に点々と血痕が。川まで続いているが、けっこうな量だ。一体誰の血なのだろう。う〜に〜はやはり気になるらしく臭いを嗅いでいたが、川に枝を投げるとそれを取りに入って行った。少しだけう〜に〜が泳げるくらい深くなっている所があり、そこに向かって枝を4、5回投げた。
血痕の続く先を見つめる 縦に持てて一人前! 極楽、極楽!
「こんな所に捨てちゃいけませんな」

 道路でう〜に〜の身体を拭いてできるだけ水気をとる。車も人もほとんど来ないし、あまりに静かなので車が来れば音でわかる。爆走してどこか行ってしまう犬でなければノーリードで大丈夫。う〜に〜は道端に捨ててあった古い空き缶を2つ拾って来て「こんな所に捨てちゃいけませんな」と言うので車内のゴミ箱に捨てた。

 最後の日も泳げてう〜に〜満足、後は家に帰るだけ。いやその前にアロマテラスに寄り、持ち帰り用のオリーブオイルを買って帰ることになっていた。
わぁーい、お弁当
 マダムは既に、オイルの瓶を箱に詰めて用意してくれていた。そして途中で食べるためにパニーニまで焼いてくれていた。昨日来たばかりのあひるの雛を見せてもらう。可愛い。う〜に〜は車で待っていた。
 那須高原S.Aで休憩。林の中に東屋があって、犬連れの昼食に最適。いただいたパニーニの箱を開ける。サラミを挟んだパンと、チーズを挟んだパンの2種。ワインが
美味しさのあまり、手を下げるのを忘れる
欲しいけどそういうわけにはいかないので、エビアンを飲みながら食す。「んーーっ、旨い!」と言いながら食べていると、う〜に〜がきちんと座って、熱い視線をそらさずに私を見つめ続けるのだった。あー食べにくいなあ。パンの端っこを残して、最後にう〜に〜に食べさせた。やはり「んーっ!」と言って食べていた。
 
 う〜に〜今回の旅は、泳ぎ続けて満足したらしく、帰りの車中ではぐっすり寝ていた。家に着いて玄関を開けると、まいすが「お帰り〜」と走って出迎えに来た。と思ったら廊下でばったり倒れ、「撫でれ〜」とせがむのであった。