9月
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 8月は旅に出ない。理由は「暑い、渋滞、人が多い」の三重苦だから。
毎年9月に夏休みを取って長い旅行をするのだが、三重苦の代わりについてくるのが「台風、長雨」である。晴れ犬のう〜に〜も、9月の旅行で雨に遭わなかったことは一度もない。


1.9月15日(日) 探し物の日

 夜中の3時に自宅を出発。東京は曇りだったが、栃木あたりから雨が降ってきた。週間天気予報は「18日まで曇りか雨」だったので、「あー、やっぱり」とちょっと気が滅入る。しかし車は渋滞もなく快適に進み、途中で休憩したり運転を交代しながら9時半頃には紫波インターに着いた。
 ここから「新山高原園地」という所を探す。町が民有地を借りて運営しているそうで、広い草原や遊歩道、展望台などがあるとのこと。(安易に「おでかけだワン!」なる情報誌で見つける)
隣接するゴルフ場を頼りに辿り着き、駐車場に車を止めて案内板を見たところ、「新奥の細道」なる遊歩道があり、渓流もあるらしい。「よし、ここを歩こう」と入り口を探すがどうしても見つからず。何度も案内板を見て検討した結果「新奥の細道は車の通る舗装路である」との結論に達し、歩くのは諦める。展望台と草地を散歩して、盛岡市内へと向かう。最近元気余り気味のう〜に〜は「もう帰るの?」と少し不満気な様子。
 ちょうど昼頃、盛岡市内に到着。盛岡市に「カフェ チャイボン」というドッグカフェがあるとのことなので(安易に「おでかけだワン!」から情報収集)そこで昼食をとろうと考えていたのだ。
 ところが住所をカーナビに入力して、まさにこの場所であるという所に来ても、そんな店どこにも見当たらない。(何か今日は探してばっかりだなー)いくら探してもないので電話してみると(最初から電話しろよ)「現在使われておりません・・・」と優しい女性の声。やけになって近くにあった回転寿司に入り、う〜に〜が恨みがましい目で見ていたため短時間で食事を済ませた。会計時、ダンナが「この辺に犬と入れるカフェってありませんか?」3人いた女性店員の1人が「犬連れて入れる喫茶店みたいな所は、本宮の方に移転したらしいです」と教えてくれた。
  早速カーナビに「本宮」なる地名を入力。いやーホント、カーナビってありがたいわぁー。本宮はやはり市内であった。そして執念の探索の甲斐あって、通り沿いに犬のステッカーを貼った「FUGA」なる店発見!!店は名前も違うので、移転なのか全然違う店なのかは不明。カフェの他雑貨や犬グッズ、植物(特にサボテン)などが置いてあった。
 日曜日だったこともあり、店はなかなかの繁盛。犬連れ率高し。テーブルとテーブルの間が広くとられていて犬を連れて入りやすい。店内にはハスキー、黒ラブ、コッカ−、ビーグル等の犬が来ていた。
 残念だが既に寿司を食べてしまったためランチは食べられず、お茶することにした。ダンナは「旅館の食事がすごく多いかも知れないからコーヒーにしよう」私も「うんそうだね。軽いのにしとこう」そして頼んだのは何故か「オレオシェイク」だった。だって珍しかったんだもん。味はオレオをぐちゃぐちゃにして牛乳と混ぜて飲み物にした味。(当たり前)甘くて美味しかったけどね。
 雨が降ってきてしまったので、お茶を飲みながら雨が小降りになるまでボーっとしていた。小さい女の子が母親と一緒にう〜に〜を触りに来た。犬連れの人は常連さんが多いようだった。店内はおしゃれで東京のカフェにいるのと全く変わりはないが、店が狭苦しくない所が東京と違っていいと思った。
 
大観は大きいが、私の身長と変わらない
 雨が止んだので宿の近くの御所湖を散策。湖畔一帯が公園になっているので犬の散歩によい。芝生の広場もあるが雨上がりなので遊ばず、遊歩道を散歩した。
 う〜に〜は落ちている栗イガを拾っては自分で投げ、また咥えるという一人遊びを楽しそうにしていた。
 3時、今日の宿「ホテル大観」にチェックイン。実は今回の旅行が東北になったのは、この宿の宿泊券がインターネットの懸賞で当たったからであった。本当は信州に行く予定だったのである。
 「レイクサイドのレンガ色」というキャッチフレーズの「ホテル大観」は今までう〜に〜が泊まった宿の中では最大規模であった。犬の泊まれる部屋は洋室のみ。私たちが泊まった部屋は7階の4人部屋で広い。窓からは湖が見える。普段ペンションに泊まることが多い私たちは、出迎えや台車での荷物運びに慣れていないので何だか照れてオロオロしてしまった。
 荷物を整理して早速入浴。大浴場まで行くのも遠い。ラウンジ、食事処、鯉の泳ぐ廊下などを通りやっと着く。大浴場の手前に「足つぼコーナー」発見、即座に夜の予約をして風呂へ。風呂は泡風呂に檜風呂、そして露天とかなり大きく洗い場も広い。休日で客は多いがゆったりと入れるとても気持ちのよい風呂だった。
 夕食は宴会場でとる。う〜に〜は部屋で留守番。食事は刺身、かに、茶碗蒸し、焼き帆立、石焼ステーキなどで量も多すぎず、ちょうどよかった。うにと帆立を炊き込んだご飯など、海のものが多いのも嬉しかった。
 
 ところで、ここのHPには最近になって「犬の同伴はボルゾイ、サルーキなどの一部中、大型ハウンドに犬種を限定する」との注意事項が加えられた。小型犬の飼い主が食堂や大浴場(!?)に犬を連れて来たりして、他の宿泊客から苦情が出たためらしい。う〜に〜はサイトハウンドでないので果たして泊まれるのか?と不安になったが電話で確認したところ大丈夫だった。但し「無駄吠えによる苦情が多いので、もし吠えて他のお客さんから苦情が出たら車に戻すという条件を了承してもらえるか」との回答であった。夏の間にきっと随分非常識な飼い主が訪れたのであろう。そういう人のために、小型犬全般の宿泊が危うくなってしまったのである。

 食後はう〜に〜を御所湖の広場に連れて行って散歩とトイレを済ます。そして私は待望の足つぼマッサージを受けに行き、「イタキモ」を満喫して、部屋に帰ったらぐったり寝てしまった。う〜に〜はあまり遊んでいないので元気である
2.9月16日(月) 温泉初体験

大観近くの繋大橋南園地
 う〜に〜は朝からやけに元気だ。御所湖に散歩に行ったら、ニューファンとゴールデンを連れた観光客と思われる夫婦(たぶん)が散歩していた。もしかして同じ宿だったのだろうか。
 朝食は食堂でバイキングだった。軽めにしておいて、9時過ぎにチェックアウト。御所湖周辺を散歩してから出発。盛岡インターから蔵王方面へ。途中から雨が降って来た。村田で高速を下り、今年5月にオープンしたばかりの「蔵王ドッグランド」を目指した。
 「蔵王ドッグランド」は、芝のきれいなアジリティ広場、9月にオープンしたばかりの温泉プール、軽い食事のとれるカフェ、トリミングルームがあり、預かりもやっている。ホテル以外は予約なしで利用することが出来るが、競技会等イベントが行われていることがあるので確認が必要である。到着した時は雨が本降りになってしまったので、とりあえずカフェで昼食をとった。雨は止みそうもない。覚悟を決めてアジリティで遊ぶことにする。どうせう〜に〜は汚れても温泉に入れるのだ。
とにかく芝生は、綺麗です
お風呂は私一人のもの
 久々のアジリティはとても楽しかったらしい。いつもは腰の重いう〜に〜だがやる気十分、ジャンプも張り切って跳んでいた。う〜に〜はアジリティが好きなんだな、と確かに感じた。表情が生き生きしている。満足するまでやらせたいが、そうするとう〜に〜にはオーバーワークになってしまい、後で腰が痛くなったりするので早めに切り上げた。雨がひどくなったこともあり、やり過ぎにならずに済んでかえって幸いだった。芝生がとてもきれいに整備されていて、足にも良さそうだ。たくさんの犬が走る広場で、この芝を維持するのは大変だろうと思う。
 温泉プールは長さ7メートルの長方形。深さが20、40、60センチと3段階に分かれている。お湯の温度は36度前後の天然温泉だ。人間用にはちょっとぬるいということで、犬用に利用することを思いついたとか。シャワーも完備している。う〜に〜にリードを着けて歩かせると、嫌がってすぐに上がってしまう。私も膝までお湯に入って一緒に歩くが盛り上がりは今ひとつ。そこでオモチャの登場。クールコングを持ってきたとたん、う〜に〜目の色が変わる。60センチの深さでは何とか泳げるようなので、コングを投げて取って来る遊びを延々と行った。う〜に〜はなかなかやめようとせず、雨で客が少ないのをいいことにプールをほぼ独占状態で1時間位遊んで、のぼせたようである。
 泳いだ後はトリミングルームで乾かした。ぶっとばしドライヤー、スリッカー、タオルを貸してくれた上、スタッフの1人が乾かすのを手伝ってくれた。終わってカフェで一休み。もう3時を回っていた。こんな雨の日は外で遊ぶことも出来ないので、このような施設があるということは、犬連れの私たちにとってはとてもありがたい。料金はアジリティ1人1500円、プールは犬1頭1500円。我が家は合計4500円であった。

 本日の宿「名代の湯の宿木村屋旅館」は鎌先温泉という所にある。蔵王ドッグランドからは30分程度で着いた。ここは昔からの湯治場ということで、狭い路地に古い旅館がひしめきあって建っている。
宿に駐車場がなく、共同駐車場に車を止めて、そこから数分歩き、石段を登って宿に行かねばならない。犬を連れていて荷物の多い私たちには大変なことである。幸い雨が止んでいたので2度の往復で済んだが、このことだけ考えても、私たちがこの宿を再度利用することはないと思われる。
 部屋は3階の和室。椅子とテーブルの置いてある所が絨毯敷きになっていたので、そこにう〜に〜の簡易ケージをセットした。畳部分にはう〜に〜の居場所にマットを敷く。う〜に〜は今日はさすがに疲れたようでマットで寝ていたが、エアコンがなく少々蒸し暑かった。
 5階の露天付き大浴場は、熱めのお湯で腰痛に効能があるとのこと。ヘルニア持ちの私は露天を出たり入ったりして、う〜に〜同様のぼせてしまった。
 夕食は部屋食。豆乳のしゃぶしゃぶというのが出たが、私たちは他の料理を食べるのに気をとられていて、しかも旅館の小鍋は放っておけば煮えているというイメージがあったため、肉、野菜を投入するのをずっと忘れていた。そして豆乳がぐつぐつ煮立って吹いてきてから初めて事の重大さに気づき、大慌てで肉と野菜をぶち込んだのであった。
 夜は雨がひどくなり、宿の近くでう〜に〜のトイレを済ませた。もう1ヶ所の「かっぱ風呂」にも行ってみたが、小さくてあまりよくなかったので、もう一度大浴場に入って寝た。


3.9月17日(火) 何もしない1日

 チェックイン時に「朝食は食堂で」と言われた。しかし夕食のお膳を下げに来た人が「朝食はお部屋になりました、何時にしますか」と言う。「それでは8時にお願いします」そして8時になり、待てど暮らせど朝食はやって来ない。フロントに電話すると「朝食は食堂になります」と言う。「???」と思い昨夜のことを告げると「確認しますのでお待ちください」その後部屋に朝食がやって来た。
  出発時、大雨が降っていて、いくら何でもこの雨の中荷物を歩いて運ぶのは嫌だ。車を玄関につけさせてもらい、荷物とう〜に〜を乗せた。それにしても狭い上に急カーブの道で、バックで戻るのが大変な困難である。宿の人に誘導してしてもらって、何とかぶつけずに戻ることが出来た。
 今日の雨は全く止みそうにない。私たちは迷わず今日の宿のある裏磐梯へ向かった。11時半、桧原湖畔の「アロマテラス」到着。う〜に〜はマダムにイタリア語で「リッチョ〜」と歓迎される。玄関入ってすぐの席にう〜に〜も入れていただき、チェックインの時間までそこでのんびりとおしゃべりして過ごさせてもらった。
 この日食べたのはいわしとルッコラのニョッキ。相変わらずサラダの野菜が旨い。ケーキも食べたかったが一応ダイエット中なのでガマン。でもマダムのたてたお抹茶と和菓子をご馳走になった。
 う〜に〜はマダムに愛想を振りまき「パン食べたいなー、パン♪」と訴えていたが、「あげてはいけないんでしょ」「はい、そうです」と一発却下。いじけ犬となり床に思い切り手足を投げ出して邪魔な死体と化したのであった。
 
 一時はひどく降った雨も、曽原湖のペンション「萌実の季」に着いた頃には上がり、霧が出てきた。昨日の宿ではエアコンがなくて困ったのに、アロマテラスでは暖房入れていた。裏磐梯は寒い。
 「萌実の季」は今年5月に泊まってたいへん気に入り、今日は2度目の宿泊。離れの居間にう〜に〜のマットを2ヶ所敷いて、う〜に〜のお気に入り、ピカチュウのぬいぐるみを置く。部屋が広いので荷物を全部運び入れて、しばし荷物整理。そして磐梯山を眺めつつ入浴。
 待望の夕食。
 前菜   桜肉ユッケ風 名残りじゅん菜 鮭白子ポン酢 トマト生チーズ詰 秋刀魚マリネ
 お椀替り じゃが芋すり流し 
 魚料理  大根釜 真鱈の揚煮
 サラダ  温野菜アンチョビソース
 肉料理  丸茄子 合鴨和風りんごソース
 デザート アップルパイ 
      マスカルポーネのジェラート
ピカチュウくわえて遊びに誘うが、半分寝ている
 どうです、美味しそうでしょ?いや実際美味なんですが。当然私は利き酒セットとともに食す。ご飯は土鍋で炊いたご飯。「おこげ、おこげ」と言ってお代わりするうちにすっかり食べ過ぎてしまい、この日は夜食は食べられなかった。しかし甘いものは別腹。夜のバータイムで、デザートに出たマスカルポーネのジェラートを、もう一度しっかり食べましたとさ。

 部屋に帰ると、う〜に〜が嬉しそうにピカチュウを持って唸りながら出迎えてくれた。しばらく「遊べー」と誘っていたが、そのうちピカチュウを抱いて寝てしまった。



4.9月18日(水) ちゃっぴー現る?

 朝起きたら晴れている。よしよし。今日は一日裏磐梯に滞在なので雨が降ると困る。
 オーナーにランチボックスを頼んだので、朝は和食である。今日も土鍋ご飯。
 川で遊ぶか湖にするかオーナーに相談したところ、中津川は水がかなり冷たいとのことで、桧原湖に行くことを薦められる。モーターボートで送迎してくれる松原キャンプ場で一日遊ぶことにした。
 朝食後部屋で支度をしていると、オーナーがお弁当を届けに来てくれた。するといつもはすぐに出て来て大歓迎するう〜に〜が、何故か現われない。呼んでもしばらく来ない。数秒ののち、う〜に〜はピカチュウを咥えてやって来た。どうやらピカチュウを取りに戻っていたらしい。そしてしばしオーナーに可愛がられる。
ボートは大きめ
 桧原湖畔の桟橋から、モーターボートに乗ってキャンプ場に行く。う〜に〜は船にはいつくばっていた。乗ってしまえば3分ほどで着いてしまう。
 私達の着くほんの少し前に着いた20人位の男女学生が、う〜に〜を見て「やだ〜可愛い〜」「ゴールデンだー」などと歓声をあげる。一体何の集団なのだろう。その中の数人がう〜に〜に触ろうとして近づいて来た。私たちに挨拶がないので内心むっとしていたのだが、1人の場違いな服装の男子学生?が「ちゃっぴー」と呼びながらう〜に〜を撫でた。ダンナは(お前がちゃっぴーだろ!)と思ったそうだ。ちゃっぴーは帽子、ジャケット、眼鏡など随分おしゃれにキメていたが、これからその恰好でミミズを掴んで釣りをしようとしているのであった。「ちゃっぴー」はその後私達の間でブームとなり、う〜に〜は叱られるとき「ちゃっぴー!」と呼ばれるようになった。

人の手にクールコングを押し付ける
 入場料1人500円を支払い、釣りの学生を避け、遊歩道を歩いて水遊び場を探した。う〜に〜は既にものすごいやる気である。投げたクールコングを泳いで取ってくると、すぐにスタンバイしている。
少し休ませるために無視していると、コングを人の手にグイグイ押しつけて強引に渡そうとする。全くコイツは、紛れもなくレトリーバーだ。
 朝は晴れていたのに、まっ黒な雲がやって来て急に雨が降った。こうなるととても寒い。う〜に〜はまだ遊ぼうとするが、雨に濡れて遊ぶのは嫌だ。雲が流れて、日が差したり雨が降ったりを繰り返すので、日が照ると湖に出て、う〜に〜を泳がせた。

 昼頃トイレを借りに行ったら、キャンプ場のおじさんが「もう他の人は帰ったからここで自由に遊んでいいですよ」と言ってくれた。そうか、ちゃっぴーもう帰ったのか。そこで私たちは桟橋付近に移動し、屋根付きのベンチの下でランチタイムとなった。食べ始めてすぐに大雨が降ったので、自分たちの日頃の心がけのよさを痛感せずにはいられなかった。ランチはパン、チーズ、ソーセージ、サラダにカリフォルニアワイン。う〜に〜用にキャベツの芯。食べていたらおじさんがインスタントコーヒーとポットを持って来てくれた。寒かったので暖かいコーヒーがとても嬉しかった。
 雨雲が全部行ってしまい、急速に晴れたので食後はもうひと遊び。桟橋付近の方がすぐに深くなっているのでう〜に〜は水に入りやすかったようだ。足のためにもこちらの方がいい。私が桟橋の先端からコングを投げて、う〜に〜が岸からそれを取りに行く遊びを延々としている間、ダンナは隣の桟橋でブルーギルを釣っていた。1時間ほどで6匹釣ったがちゃっぴー達は20人で3匹しか釣れなかったそうだ。う〜に〜も満足し私たちも休憩していると、おじさんがもう一度ポットに湯を沸かして持って来てくれた。おじさんはにこやかでとても親切な方だった。
 一日たっぷり遊んでまたモーターボートで帰る。萌実の季に帰ってう〜に〜のお腹と足を洗う。今日はう〜に〜もだいぶ疲れたようですぐに寝てしまった。私もお風呂に入って温まった。


 本日のお献立
 前菜   生春巻 胡瓜帆立射込み 海老いが栗揚 茗荷寿し
お出迎えの後の状態
 お椀   お豆腐すり流し 梅肉、胡麻、じゅん菜
 魚料理  鱸茶蕎麦巻焼 べっ甲あん
 サラダ  早稲沢産 大根サラダ
 肉料理  仔羊の茄子と松の実風味のロースト
 デザート ココナッツミルクプディング
      グリーンタピオカといちじくワイン煮
 今日は昼間のワインの残りを飲みながら料理を楽しみ、夜のバータイムの時に日本酒1合と馬刺し。
ダンナはジェノバ風パスタを夜食にいただいた。他にお客さんがいないのをいいことに、12時近くまでオーナーと話をしていて、部屋に戻ったら寝ぼけた顔のう〜に〜がやはりピカチュウを持って出迎えてくれた。


5.9月19日(木) みんなで「わんプール」

 朝から晴れわたり、旅に出てから最も良い天気なり。しかしこの日は那須への移動日である。
朝食はオムレツ、サラダ、焼いた鶏肉、ミルク、果物、コーヒー、そしてオーナーの焼いた松の実のパンとミルクパン(美味) 
 朝食後部屋の掃除をしてチェックアウト。今回はよく泳いだため普段より多量に毛が抜けて掃除も時間がかかった。オ−ナーさんすみません・・・う〜に〜は相変わらずピカチュウを持ってゴキゲンな様子。車に乗る前にオーナーにひとしきり可愛がっていただき、ピカチュウを咥えたまま写真を撮って、那須へ向けて出発。12時に那須で友人と合流の予定なので、どこにも寄らずすぐに高速に乗る。
 11時半、集合場所の「バリ島レストランウブド那須」到着。まるで申し合わせたかのように、友人のKimmyさん&アルマちゃんゾイちゃん、かすがさん&諭吉君が到着した。外のテーブルでまずは腹ごしらえ。ナシゴレンにビールで長々とおしゃべりした後、今日の宿「オールドイエロー」へ。
黄色と黒のニョロニョロ
入り口でかしこまる二人
誘っているのか、嫌がらせか?
「オールドイエロー」には1年前に泊まったのだが、その後、湧いている鉱泉で犬用プールを作ったという。そこで今回はプール体験&ささやかなお泊りオフ会ということとなった。この宿はコテージ2室のみなので、我々だけで今日は貸切なのである。
 チェックイン前の2時からプールを利用できるよう予約してあったので、着くとさっそくプールに入った。アルマちゃんは何のためらいもなく飛び込み、慎重派う〜に〜は足もとを確かめつつ水に入っていく。おもちゃを投げると2頭ともノリノリになってきて、黒と黄色の生物がおもちゃを目指してにょろにょろと回遊する様が見られるようになった。その楽しい雰囲気とは裏腹に出入口付近にぴったりと張りつき佇んでいるゾイちゃん&諭吉君。わざわざその側に行って「ぷるぷる〜!」とやるアルマちゃん(嫌がらせ?)普段やられっぱなしのゾイちゃんにこの時とばかり威張っているのか。諭吉君もいつもなら「わーいわーい遊ぼうぜ!」と言ってう〜に〜に跳び蹴りしたりするのだが、何だか今日はいつもと違うブルーな気分。じゃれて遊ぶのが苦手なう〜に〜は「ラッキー!何だか知らないけど今日は諭吉が来ないわっ」と喜んで水に入っている。犬たちは1頭1頭動作が違っていて、見ていると本当に面白い。1頭だけで遊ぶより数倍笑わせてくれる。いけない飼い主たちは、嫌がる諭吉君を抱っこしてプールに入れたり、ゾイちゃんをたらいに乗せてプールに浮かべてみたりして思いきり笑ったのであった(虐待!?)
 わんプールはHPの写真で見て想像していたよりずっとよく出来ていた。1mの深さは泳ぐのに十分であったし、人が膝くらいまで入ってプールの周囲を歩けるようになっているのもよい。水温も人には冷たいが犬にはちょうどいい。犬と人が一緒に遊ぶことをよく考えて作られているプールだった。
 1時間位遊んで、わん乃湯(温泉シャワー)で流し、ドライヤーで乾かした。タオルも貸してもらえる、ブラシ等も置いてあるのでとても便利である。乾いた後は、遊歩道を散歩したりドッグランで放して遊ばせたりした。
 夕食は母屋でみんなで食べる。犬たちも同伴。フランダース地方の料理がメインの、野菜たっぷりのヘルシーな食事である。夕食の時間が終わっても、飲み足りない話し足りない女3人は、部屋にワインを持ち帰りずーっと話し続けていた。男1名は少量の酒に当たったのか女3人の毒気に当たったのか具合が悪くなったようである。深夜私が別れを惜しみつつ部屋に戻ると、その男は難しい顔をしてベッドに横たわっていた。

6.9月20日(金) 今日も那須

 目覚めると気持ちのよい晴天であった。う〜に〜をドッグランに放してトイレを済ませた後、母屋で朝食。パンにチーズ、ハム、ソーセージ、スクランブルエッグそしてたっぷりのサラダ。
 kimmyさんはAFCでレッスンの予定が入っているため朝食後一足先にチェックアウト。私たちとかすがさんは時間いっぱいまでダラダラと過ごしたため、オーナーとそのご主人と話をする機会に恵まれた。オーナーは「自分も犬と旅行するのにいろいろ苦労してきたので、旅行に連れて行きたいけど不安だとか、たいへんな犬と暮らして苦労している飼い主さんに来てもらいたい」と言っていた。

 11時、私たちもAFCに到着。といってもレッスンではなく、見学しに行ったのである。スタッフの方が、要領よく説明しながら順を追って見学させてくれた。このような見学者はたいへん多いとみえて、非常に慣れた説明ぶりであった。 アジリティーの練習、室内でのレッスンを見学して、昼時になったのでレッスン中のKimmyさんに目で合図して引き上げた。
 昼食はまた那須街道へ戻り、オールドイエローのオーナーお薦めの「カフェ SYOZO」のテラスへ行った。犬連れが特に歓迎される店ではなく、雰囲気、サービス、コーヒーの味に固定ファンが多いらしい。犬連れは私たちだけであった。メニューの余白に「大人はゆっくり、子供は静かに」というようなことが書いてあった。(うろ覚え)犬も当然静かに過ごすということだ。
 食事はサンドウィッチ、ピザ風トースト等パンメニューのみ。他にケーキ、スコーン。コーヒー、紅茶はいろいろ種類あり。ピザトーストとアイスミルクティーを頼んだが美味しかった。ダンナの頼んだサンドウィッチとアイスオーレも美味しかったらしい。午後のひと時、静かにゆったりとお茶を楽しむという感じの店。
結構大きいです
充分、広いです


 チェックインにはまだ早かったが、今日の宿「ラ・ピステ」へと向かう。チェックイン前でもドッグラン、遊歩道は利用することができるので、3時まで遊ぶ。ペンションの敷地内に遊歩道が作ってあって、リードフック付きの東屋まである。う〜に〜は熊笹をむしゃむしゃ食べていた。ドッグランは広くはないが、う〜に〜と諭吉君2頭で遊ぶには十分。というよりも、う〜に〜はこの日は暑くて既に遊ぶ気をなくしていた。さすがに疲れも溜まってきたようだ。それでも時々ボールを追って走っていた。諭吉君はまだまだ走り足らず、かすがさんが一生懸命ねこじゃらしを持って走り、追わせていた。それを見ていると「諭吉君、猫か?」と思ってしまう。獲物を追って走る様がまるでうちのまいすみたい。
かすがさんにとってもいい運動になっているようだ。私もう〜に〜が若い頃は息を切らして一緒に遊んだものだったが、最近はう〜に〜のテンションもそれほど上がらない。私の体重は増える一方である。

 3時になったのでチェックインした。重厚な扉を開けると足洗い場が2つ。もう一つ引き戸を開けて玄関という作りになっている。オーナーの息子さん(HPによるとプチオーナーだそうだ)の注意事項等説明を聞いて部屋に案内された。まだオープンして1年ということで実にきれいな宿である。部屋は広く、洗面トイレ付き。お風呂は大小2つの貸切風呂がある。フリードリンクのサービスがあるのも嬉しい。かすがさんはちょっと休憩した後、まだ元気な諭吉君を連れて散歩に出かけた。そこで出会った従業員さんの犬ハチ君とドッグランで追っかけっこをして随分走り、楽しんできたらしい。う〜に〜は部屋の自分のマットですぐ寝てしまった。私は大きい方の風呂に入った後、部屋でのんびりしていた。
 夕食は6時からなので、その前にう〜に〜のご飯だ。諭吉君が持ってきた生馬肉を全く食べないので、う〜に〜がもらってしまった。500グラム一気に食べるのは初めてなので「お腹壊すのでは」と一抹の不安があったが、一日で500グラムは食べたことがあるし、残して宿の冷蔵庫に預けるのも面倒だ。ええいやってしまえ、と全部与えてしまった。う〜に〜はそれはそれは旨そうにバクバク食べて完食。諭吉君には代わりにう〜に〜のレトルトのフードをあげた。これは諭吉君喜んで食べたそうな。

 夕食は和洋折衷。煮物、サラダは和風で、スープ、魚、肉料理は洋風だった。デザートはゆずシャーベット。部屋に犬だけ残すことはできないので、全員が犬同伴である。大型はうちだけで、他はシーズ−、ダックス、ポメであった。食事中吠えてしまう子がいたが、天井が高いので音響効果が非常に高く正直言ってうるさかった。しかしこのペンションは犬連れ専用であり、吠えてはいけないという注意はないので私が文句を言う筋合いでもないだろう。食事が進むにつれ、吠えていた犬もおとなしくなったが。
ドアの前は危ないので窓際に移動
 食後、かすがさんがお風呂に行く間、諭吉君を部屋で預かったが、騒ぎもせずドアの前でじっと待っている、とてもいい子だった。う〜に〜はすっかりお疲れの様子でよく寝ていた。
 9時からティータイム。ダイニングでケーキとコーヒーのサービスがあり、プチオーナーの愛犬も出てきて犬どうしのふれあいタイム(?)プチオーナーの愛犬はチワワと黒ラブだった。最初にチワワが登場した時ノーリードだったので「宿泊客には客室以外ではリードをつけるという注意事項がありながら宿の犬がノーリードで出てくるのはいかがなものか」と思ったが、さすがに黒ラブ登場時にはリードが着いていたので少し安心した。う〜に〜はテーブルの下で真横になって寝ており他の犬には全く興味を示さず、ふれあい拒否。プチオーナーも「もう眠いんだねー。部屋でおやすみー」と言うのでう〜に〜と諭吉君はいち早く退散した。これは私の全く個人的な意見であるが、宿の看板犬たちは宿泊犬と挨拶するのをそんなに喜んでいないように思われた。また宿泊犬の中にも、怒って寄せつけない犬もいたし、う〜に〜のように「我関せず犬」もいる。9時にわざわざティータイムを設けなくても、自由にダイニングに出て来て飲み物などを注文できる方がいいのでは、という気がした。でもきっとこのティータイムを楽しみにしている人もいるだろうし、日によっては宿泊客どうし和気藹々とした雰囲気になることもあるのだろう。まあ、好みの問題である。私達は部屋にかすがさんと諭吉君を呼んでしばらくおしゃべりし、一緒に寝る前のトイレ散歩に行って就寝。


7.9月21日(土) お土産は下痢P

 今日でとうとう旅行も終わり。長いと思っていても、1週間なんてあっという間である。
朝食は洋食。食べ終えて部屋の掃除をし、チェックアウト。プチオーナーにレストラン「バジルの葉」の場所を聞き、地図のプリントアウトまでしてもらって出発。ところが・・・
車に乗り込む前にう〜に〜が下痢。朝のトイレ時は正常だったのに。昨日たくさん肉を食べさせて心配していたことが当たってしまった。
 もう一度宿に入りお尻を洗わせてもらってから、車に乗った。オーナーさん夫婦が見送りに出てくれて、余笹川の遊べる場所などを親切に教えてくれた。行ってみたが車を止める所がなく工事もやっていたので諦めた。
 「バジルの葉」は南ヶ丘牧場の向かいにありわかりやすかった。昼食にはちょっと早いのでテラスでケーキセットを食べた。イタリアンだと思っていたが、パスタの他にもカルビ丼などご飯もの、牛タンスモークなどのおつまみもあって、楽しめそうな店だ。ランチを食べてみたかったのでちょっと残念。
店の人が出て来て諭吉君とう〜に〜を可愛がってくれたのも嬉しかった。
わんわんふれあい広場の一角
 次に向かったのは西那須野インター近くの那須千本松牧場。ここもラ・ピステのプチオーナーが教えてくれた。車から降りるとう〜に〜がまたも下痢。牧場では「わんわんふれあい広場」というイベントが開催されていて、こんなものがあると知っていたら来なかったのだが知らなかったのだから致し方ない。広場には放されて触りまくられたり、日よけの小さい傘の下に繋がれて退屈している哀れな犬達がいた。
 牧場内を散歩し、ソフトクリームを食べ(牧場なので期待したが特別美味しいわけではなかった)レストハウスに行ってみた。テラスがあるが店の中からしか出入りできない。聞いてみると花壇のある細い通路を通ってテラスに入れば犬もOKとのこと。犬も一緒に入るためならその位の苦労は仕方がない。私たちは縦一列になって細い通路を抜けた。
 レストハウスはセルフサービス式なのでそれぞれ交代で買いに行った。地鶏の唐揚セットというのを食べたが、味はS.Aのレストランにあるような味。量が多くご飯は食べきれなかった。
 車に乗る前に、う〜に〜またまた下痢。嗚呼・・・水で洗ってかすがさんの持っていたパンパースのお尻拭き(これなかなかよかった)を貰って拭き、ようやく乗車。上河内S.Aで買い物と休憩をし、ここでかすがさんと別れる。お土産を渡すためダンナの実家に寄ったのだが、ここでう〜に〜の下痢はますます酷くなり、1時間おきにトイレに行く始末。私たちは夕飯を食べさせてもらうと、ゆっくり休む間もなく逃げるように家に帰ったのだった(泣)

 今回の旅は、今までとはちょっと違う点がいくつかあった。まず、1週間の全ての宿が1階の部屋またはエレベーター付だったため、う〜に〜は階段の上り下りをほとんどしていない。そして犬用プールやアジリティなど犬用に作られた施設を利用することが多かった。う〜に〜の身体への負担を考えるとこれはよかったと思う。特に水泳が多かったこと。まさにシニア犬の旅!って感じだ。また、今回は途中で友人と合流したため連れの犬もいたし、犬用プール等で他の犬や人に接する機会も多かった。その刺激がよかったのかはたまた温泉の効果か、帰ってからのう〜に〜は何だか若返ったようで溌剌としている。いつも私たち夫婦とう〜に〜だけの単独で行動し、人気のない山や川ばかりで遊んでいると、たまにはこんな旅もいいな、と思うのだった。