嗚呼、ついに来てしまった6月。年に2回のお約束、まいす連れ旅行。荷物は一気に増える(何たってトイレ付き。)何するかわかんない奴だから気を使って疲れる。いつでも自分が話題の中心にいたいう〜に〜は目を三角にして怒るという、地獄のうにまいす旅行。あ、これ読んでるそこのアナタ。「それなら連れてかなきゃいいじゃん。」と今思ったでしょ?そうです、その通り。連れて行かなければ平和な楽しい旅行なのだ。なら何故わざわざ連れて行くのか?理由は次のとおりであります。
1.まいすはう〜に〜が大好きなので一緒にいたがる。
2.いつも家の中にいるまいすにも、たまには違う経験をさせたい。
3.まいすは物事に動じない性格なので、旅行がストレスにはなっていないと思う。
4.いつも「まいすシッター」として母を拘束するので、たまには開放してあげなければ。
ということで年に2回、中元と歳暮の季節にまいすの旅行を計画しているのだ。これ以上増やすと人間とう〜に〜が疲れるので年2回限定。それでは、うにまいすな旅行の始まり始まり〜。

 6月14日    

 梅雨時につき週間天気予報はずっと曇りと雨マーク。よって今回は気合を入れて早起きするのは止めにした。午前9時出発。金曜日なので渋滞なく、午前中に軽井沢に到着。細かい雨が降っている。
 まず行ったのはレイクニュータウンのレストランあむーる。今やもう説明するまでもない、犬連れ旅行をしている人はたぶんみんな知っていると思われる超有名店である。う〜に〜が初めてここに来た2歳の時、まだ犬連れのお客さんは少なかったが、今では土日は満席で入れないほどの大人気だ。しかしこの日は平日、とても静かだった。昼食を済ませ、1階のお店ミリーチェで犬グッズを物色。ここもかつては土産物店の中に犬物コーナーがあったのが、現在はドッググッズショップの一部に土産物が置いてあるといった感じだ。目新しいう〜に〜のおやつなどを購入。そしてレイクニュータウン内を散歩しようと思ったのだが・・・
 まいすに紐をつけて歩かせたところ、一目散に車のドアまで行き、「車に乗る」と言う。仕方ないので散歩は中止。場所を変えて、う〜に〜お気に入りの広場に行くことにした。この広場はまいすも前に行ったことがあるので、今度は「帰る」と言わずについて来た。

まいすはどこでもついて来る
 う〜に〜はもうシニアなので、フリスビーなど無理に走らせる遊びは必要ないと医者には言われている。しかしせっかく誰もいない広場にいるのだから、少しくらい遊ばせてやりたいと思うのが人情ってもんだ。う〜に〜もやる気である。5、6回フリスビーを投げ、その後う〜に〜を休ませて人間だけフリスビーをして遊んだ。でもう〜に〜、しばらくは枝を齧って休んでいたが、そのうち「私もやりまーす!」と走って来てしまうのだった。
 まいすはと言うと、その辺をうろうろしたり伏せてじっとしていた。とても広い所だし柵で囲ってあるのでリードをつけたまま放していたのだが、あまり動き回ることはなかった。そして今回新たな発見!!私がどんどん歩いて行くと、まいすが一生懸命後を追ってついて来ることがわかった。まいすもここで置いて行かれてはまた捨て猫生活だ!と思い必死なのか?
 遊んでいる間は一瞬晴れたりしたのだが、また雲行きが怪しくなってきたので引き揚げる。う〜に〜は旅行中自分が行動する時間はちゃんと雨を止ませる特技を持っているのだ。車に乗り、宿へ向かう途中で「竜返しの滝」に寄る。ここはまいすを車に残してう〜に〜だけ散歩。ちょっと水遊びするのに良さそうだし涼しそう。う〜に〜は「水に入りましょう」と誘っていたが、我慢していただき、車に戻った。
 ちょうど3時に宿に到着。う〜に〜2歳の時からの軽井沢の定宿「アウルズウッド」は、静かでハイセンスで食事もお風呂も良い私のお気に入りである。猫をたくさん飼っていて猫連れのお客さんも多いので、まいすを連れて行くときは大抵ここに泊まる。荷物を運び終わると、ちょうどサッカーの日本対チュニジア戦が始まる時間だった。することもないのでベッドで寛ぎながら観戦。う〜に〜は自分のマットで、まいすはベッドに寝転がる私の上で、それぞれ寛いでいた。
 サッカーが終わったらお風呂だ。ここのお風呂は広くてとても気持ちが良い。ゆっくり温まってお腹が空いたところで待望の夕食。食事時はペット同伴不可なので、う〜に〜とまいすにもご飯を食べさせて部屋で待たせておく。う〜に〜は自分のマットでほとんど動かずに待っているので安心だが、まいすは何をしでかすかわからないので持参のケージ(本当はう〜に〜用の折り畳み式ソフトケージ)にトイレと寝床をセットして監禁する。食事は欧風料理でデザートまでしっかりボリュームのあるコース。ワインの酔いと満腹でほとんど動けない状態になった私たちは、部屋に戻るとバッタリ倒れてそのまま寝てしまった。うにまいすも付き合いがいいので一緒に寝ていた。私は1時間ほどして、う〜に〜のトイレのため力を振り絞って起きたが、ダンナはまだ力尽きたままだ。う〜に〜を起こしてトイレを済ませ、お茶を飲んで結局また寝てしまった。私のベッドにはまいすが乗ってもいいようにシーツをかけていたら、まいすは朝までちゃんと私のベッドの上で寝ていた。とても機嫌が良く、時折ゴロゴロ喉を鳴らして満足そうに甘えてくるので、私はあまりよく眠れなかったが。甘えん坊まいすはずーっと私たちと一緒にいられて、喜んでいるように思えた。夜になって、かなり激しく雨が降った。
 



 6月15日     

 翌日のメインイベントは「草津熱帯圏」。犬が入園できる極めて珍しい動物園である。チケットを買って念のため犬がいることを告げる。
 「吠えない犬ならOK。リード短く持ってね。猿のショー会場には入らないで。」とのこと。そして売り場の手前に置かれているフェレットとウサギのケージを指し、「あれがうちの門番。あのフェレット見て吠える犬は駄目。」だそうな。う〜に〜は嬉しいときしか吠えないので大丈夫だ。こういう所に入るのはあまり嬉しくないからね。

人懐こいダマジカ
 入場するとう〜に〜は、エミューの剥製とワニ(たぶん作り物)をやたら気にして匂いを嗅いでいた。ここにはいろいろなカエルが展示されていて、カエルを見るのが好きな私はとても嬉しかった。そしてドーム型熱帯動植物園へ。う〜に〜には暑いが、ちょっと辛抱してもらい入場。ワニ、イグアナ、蛇、猿の仲間や大型鳥類など、なかなか多種の動物がいる。時々動物の雄叫びが聞こえるため、う〜に〜はビビリ気味。しかもガラス越しに大きなグリーンイグアナの匂いを嗅ぎ、思いっきり威嚇される始末。ここの動物たちは、わりと大らかというか無防備に展示されていて、動物によっては直に触ることができる。ダマジカという可愛いシカ君が「こんにちは」と自ら私たちの方へ近づいて来た。口のあたりをなでなでして、あまりの可愛さに私はもうメロメロ状態に。サルの仲間たちもよく人に慣れている。う〜に〜の暑さと精神状態が心配なのでひととおりざっと見て出てしまったが、本当はもっとじっくり見ていたかった。


ラマに気に入られる


車の中で暖まりながら寝て待つまいす
 外に出ると、ハナグマやラマ、ニホンザルなどがいた。ラマはたいへん好奇心が強く、う〜に〜を気に入って「誰?あなた誰?」と近づいて来る。う〜に〜は地面の匂いを嗅いで(カーミングシグナル)気を紛らわせ「私はここにいません」攻撃で迎え撃った(?)ものの、間抜けなことにお尻をラマの方に向けていたため、気を紛らわせている間にお尻をラマに嗅がれていた。そしてふと気づき、「きゃあ!びっくりした」と逃げていた。伊豆シャボテン公園のリャマ(白いヤツ)もそうだったが、ラマの類はみな「犬好き」なのだろうか?
 私好みの動物園だったので後ろ髪を引かれつつ、まいすの待つ車に戻る。まいすはダッシュボードで気持ちよく熟睡なさっていて、私たちの帰りなんか待っていないようだった。


 午後からは、軽井沢スカイパークのドッグラン「わんわんパラダイス」に行ってみた。スキーシーズンは「スノーパーク」の名で雪上ドッグランになっているらしい。夏になるとリフトなどの営業が始まるが今はシーズンオフにつき誰もいない。料金箱に犬1頭300円を入れて「勝手に使ってね」というシステムであった。
 ドッグランはフリスビーエリアと宝捜しエリアに分かれていて、宝捜しエリアにはアスレチックコーナー(一応アジリティー?)も設けられていた。他に誰もいないのでドッグランという感じはしなかったが、そこでちょっと遊んだ後、鼻曲山の登山口まで登って(登山は今回はパス)楽々コースという遊歩道を歩いて戻った。

 車に戻るとまいすは今度は運転席で寝ていた。曇ってきたので宿に戻ることにしたが、今日はまいすは全然外に出ていない。まいすにも散歩させるため、ペンションに車を置き、ペンションの草地広場までみんなで歩いた。
 私は今まで犬と同じような感覚で、まいすを横につけて一緒に歩こうとしていたのだが、あまり上手くいかなかった。昨日の発見で、今日はリード分まいすの先を歩いてみた。するとまいすは一生懸命歩いてついて来るではないか。時々止まってしまうが、以前に比べると格段の進歩である。そうやって立派に広場まで歩き通したのだった。エライ!
 広場には誰もいなかったので、ここでもまいすはリード付きのまま放されていた。やはり私たちがどんどん歩いて行くと後を追って来る。止まっても「まいすー、早くおいで」と声をかけて励ますと歩き出す。何だか私はとても感動してしまった。帰りも歩いてペンションに到着した。
 この日も風呂上りにワインとともに美味しい夕食をいただき、部屋に戻るとやっぱり苦しくて動けなかった。昨日倒れたダンナが今日は全く飲まなかったため、私は一人で飲んで酔っ払ってしまった。そして今度は私が力尽きて、そのまま寝てしまった。まいすは今日も私にくっついてゴロゴロ言って甘えていた。 



 6月16日      

 3日目はチェックアウトして、初日に行った「竜返しの滝」にもう一度行った。今度はまいすも連れて。ダンナがう〜に〜を引き、私は左手にまいすのリード、右手にケージで歩いた。コツをつかんだのでまいすは見違えるほどよく歩く。引いている私も楽だった。
 滝の側までくると、う〜に〜が「今日こそは入りますよね」と言う。いや、キミは入ってもいいけど私は遠慮しときますよ。だってものすごく冷たいんだもん。張り切るう〜に〜に仕方なく枝を投げてやり、しばし水遊びを楽しむ。その間まいすはケージに入っていた。そしてまだ遊びたそうなう〜に〜をなだめて、来た道を戻った。
 う〜に〜が濡れてすっかり汚くなってしまったので、乾かすために広場に寄った。芝生でしばらくゴロンゴロンしていたら、あ〜ら不思議、あっという間にきれいな身体に。まいすに携帯電話のストラップを追わせて遊んでいたら、すぐにう〜に〜も参加してきてみんなで楽しく遊んだ。
 う〜に〜もだいぶ乾いたので、車に乗って、さあ家に帰ろう。梅雨時ではあったが結局3日間雨に降られることなく遊ぶことができた。まいすは相当疲れたようで、帰りはう〜に〜の側に行かず、ずっとケージに入ったまま家まで帰った。

 今回の旅行で印象的だったのは、とにかくまいすの機嫌がよかったことだ。まいすは家で一人でいることが多いけれど、私たちとずーっと一緒に過ごすのはやはり猫も嬉しいのだろうか。まいすはう〜に〜ほど旅を楽しんでいるふうには見えないし遊び方も限られてしまうので、積極的に旅行に連れて行く気にはならなかった。でも今回のまいすを見ていると、私たちと一緒にいられるのを楽しんでいたように思える。喉を鳴らしながら「楽しかった、楽しかった。」と言っているように見えた。まいすがとても可愛いヤツに思えた今回のうにまいす旅行でありました。