■ 福島のこと・大災害のこと
おばまを知り、福島に通い、そしておばまを迎えた。
その間、いろいろなことを考えました。

震災や原発災害で、暮らすことが許されなくなった地域が出来たこと。それにより失われた日常を、今も取り返せない人たちが大勢いること。取り戻すために苦労していること。
そして、その地域で暮らしているあらゆる動物たちのこと。そのような状況で(特に身近な動物たちは)どのように見られ、扱われているのか。
ある日突然人間がいなくなって、おばまたちの生活はどれだけ変わったのだろう。その変化に対応するのに、どんなに苦労しただろう、と想像したりもしました。

あなたが暮らす地域で大災害が起きて、あなたも含めて多くの人々が避難所生活をしなければならなくなってしまう事態を想像してみてください。
怪我人やお年寄り、小さな子供を励ましながら、あなたは避難所に向かいます。もちろんペットも、一緒です。
避難所が見えてきました。あそこに着けば、一安心です。
けれど。
その時、あなたのペットは避難所に受け入れてもらえるのでしょうか。

疑問に思ったら、地元地域の避難所に確認してみてください。区市町村の役所で、あなたが暮らす地区の避難所を運営する団体を教えてくれるはずです。そこで「災害があった時、ペットと一緒に避難できますか?」と尋ねてみてください。


こういうことを考えていると、不安になりますよね。
何が、というわけでなくても、なんとなく漠然とした不安。
そんな時には、なんとなく福島の被災地に行ってみるのがいいと思います。
重石のついたガードレールやゲートで囲まれた地域を見て、その周辺地域で頑張っている人たちの姿を見る。
すると、何か力が湧いてくると思います。自分の考えがはっきりしてくると思います。

ただなんとなく、被災地辺りの観光地に足を運ばせるのもいいと思います。
どうか福島に行ってみてください。

あの大地震から4年以上が経ちました。
多くの人が、今でも被災地である福島を見て、感じて、自分が考えていることに気が付いた時、きっと何かが変わると私は思っています。

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