秘密の山歩き(その1)

避暑

1995.8.13〜14

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内容を見る前に、「この壁紙はなんだ!」と思われるかもしれない。
これは、この時撮った写真を元に作ったものです。うるさいほどの緑でした。

うーにーにとって産まれて2度目の夏。産まれた年の夏は猛暑で暑さのあまり人が死んだりもしていました。その年とほとんど変わらない暑さが、この年も襲ってきました。ゴールデンのうーにーは外にでることもままなりません。

8月、家内が夏休み(=お盆の時でした)になったのですが、何も予定をしていませんでした。だからといって外に出るわけにもいきません。時には35℃以上になる日も。そこでほんの数ヶ月前に買ったテントと寝袋を持って、何処かに避暑に行こうと考えたわけです。
数ヶ月前にテントを買ったといっても、使ったのは一度だけ。知り合いに家の庭にテントを張って一夜を過ごした、その1回だけです。(恥ずかしながら告白すると、「知り合い」とはペンションのオーナーで、ペンションのお庭にテントを張って、食事などは全てペンションでお世話になりました。)

2,3日前に、家中の地図を広げて「涼しそうなこと」「家からあまり遠くないこと(=非常事態の時にすぐに帰れること)」「人気が少ないこと(他人さまにご迷惑がかからないように)」「うーにーが泳げそうな所がある」などの条件を考えて、全くの勘で選びました。


 
期待と不安を胸に現地に向かいました。車の中でも「駄目から帰ればいいんだから、、」なんて会話をしていました。
一般道から林道に入り、上記条件に合いそうな場所を見てまわりました。ある場所に来た時、私をいざなうような何かを感じました。そこから沢を見ても7,8mくらい落差があって沢に降りれそうにないし、テントを張れそうな場所は見当たりません。

しかし、吸い込まれるように、呼ばれるように、その辺りをなめるように見ていたら、一本の小道があるではありませんか。それが左の写真の道です。(暗く見えますが、これはスキャナのせいです。確かに木の影になっていましたが、ここまで暗くはありませんでした。写真では分かりづらいですが、きつい下り坂です。)道の先に水の流れが見えました。(写真でもちょっと写っています。)

道を下りて行くと、右の写真のような所に出ました。
この位置から水辺までは、飛び降りるようにしなければ下りられません。テントなどをどうするか、うーにーをどうするか、ちょっと悩みましたが「どうにかなるさ、」でここに決定!。

水辺に下りたところが下の写真。

東京の猛暑を避けてここに来たので、二人とも半袖でした。しかしここは予想以上に涼しくて、この格好では寒くてたまりません。テントを張ってからは、二人ともかろうじて持ってきた、薄手の上着をず〜っと着ていました。

さて、家内の足元にロープが見えますが、その先は、、、

この通り。

うーにーを勝手に遊ばせて、私達はテントを張りました。
張り終わったのが、午前9時。あとは優雅に避暑の一日を過ごすのでした。(避暑を通り過ぎて寒かったのを今でも覚えています。)

うーにーはマズルがちょっとくさいのですが、この沢に入ると不思議とその臭いが消えました。



この写真でもうーにーにロープが着いています。他に誰かいるわけでもなく、うーにーは何処かに逃げることもないのですが、この場所では終始繋がれっぱなしでした。

家内が寄りかかっている石の後ろの石に立って、下流を写真に撮ると右の写真のようになります。ちょっとした滝があるのです。

うーにーがこの滝に落ちたら、少なくとも骨は折れるでしょう。(たぶん、死ぬと思う。)そんなわけで、うーにーは繋がれっぱなしでした。



夜になっても興奮覚めやらぬうーにー。
キャンプ道具をほとんどもっていない私達の唯一の明かりは携帯用蛍光燈。こんな状態だったので、早く寝たかったのですが、うーにーはいつまでもはしゃいでいました。

左の写真は、オシッコをしているわけではありません。ちなみに、この10坪ほどの河原では、一切の排泄をしませんでした。(家と思ったのかな? それともこわ〜い動物のにおいでもしかのかな?)

寝付いてしまえば早いものでした。
テントの中でちょっとだけ落ち着かない感じでしたが、自分の場所を決めるとあっけなく寝付いてしまいました。

人間はというと、聞きなれない沢の音、風の音でなかなか寝付けませんでした。曇っていたのですが月明かりがとどき、目を開けるとテントの天井に映る木漏れ日(?)が幻想的でした。


昼間、林道を散歩していた時、大きな車が来たので脇の斜面にうーにーと一緒に避けました。何故かその時から、うーにーは右後ろ足を痛そうにしていました。当時「HDの疑いあり」といわれていたので、とても心配でした。

そして次の日は山歩きの予定。足が気になるので迷ったのですが、うーにーが「ねえねえ、これからどうするの? 何処かいくの?」と期待に満ちた視線をくれるので、軽い山歩きを決行。急な斜面の上り下りをすると痛そうでしたが、キャンということもなかったので大したことはなかったのでしょう。

その軽い山歩といっても、落ちたら二度と上がってこれないような場所が続きます。落ちたら大変と思い、山歩きでもずーっとリードを着けていました。そんなうーにーがどう変わっていくか、「秘密の山歩きシリーズ」の続編をお楽しみに。


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