Mさん と Jちゃん  2

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多分、会うこともない人のしつけ相談を始めてしまった私です。ちなみに私は、トレーニングに関しては何ら資格のない素人です。

しつけの指導とは、「その人、家族と犬とのコミュニケーション作りのお手伝い」と考えている私にとって、とても大変なものとなりました。実際に会ってお話すれば、5分で済むであろうことを、メールでMさんに根掘り葉掘り聞かなければならず、それでも誤解は生じるでしょう。

それについては、お互い理解の上でやっていますが、その分、文字数も増えて大変です。(入力が遅い私には重労働です。)
これを読む方も大変だと思います。しかし、そこからしつけの大変さを理解していただき、そして、しつけに対して真剣に考えて欲しいと思います。犬のしつけは大変です。しかし、きちんとした情報さえあれば、面白く楽しいものでもあります。




・私の考え

以下のメールのやり取りを見れば、私のしつけに対する考えが、お分かりになると思います。



99.8.30 RE:発送のお知らせ            弓削

消臭命令がお役に立てて嬉しいです。
以前は我が家も「犬を飼っていると、やぱり臭うね。」などと言われていましたが、
消臭命令を使うようになってそれがなくなりました。
「犬を飼っていると、マイナス面がある。」ということは出来るだけなくしたいです。
色々な意味で「人間の家族と変わらない」ようになれたら、と考え、雲丹爺商店を
やっています。


》「犬との関係には、上下はない」には特に惹かれ、
》私も区別は必要だけど主人とシモベという関係では
》いい関係(楽しい)はできないと思います。

昨日、獣医さん、しつけのインストラクターさん、ブリーダーさんを交えてお話をする機会がありました。そこでもこんな話がでました。

欧米で「犬に対して良きリーダー(または、ボス)になりなさい。」という言葉があって、それを皆さんに伝えている人がいるし、私達もそう言っていた。
しかし、日本人が持っている「リーダー」とか「ボス」という言葉に対するイメージは、欧米での意味(感じ方)とは違う。だから今はそのような言い方は出来るだけしないようにしているし、る時は気をつけて使うようにしている。日本人の上下関係には「絶対」という感じがまだまだ含まれているようです。

犬を飼う目的は「楽しい生活を求めている」のだと思うので、それを忘れずに犬と付き合って欲しいです。


》趣味で釣りなどのアウトドアが好きなので、
》J(牝)と一緒に行くのが夢です。

釣りをする時は、釣り針に充分注意してあげて下さいね。釣った魚をワンちゃんちゃんが食べたら、その魚のお腹の中に針が入っていた、なんてこともあるらしいですから。
コーギーは血統によっては、初期のしつけに時間をかけてあげなければならないものがある、と聞いたことがあります。
Jちゃんと、まずは話し合いができるようになって、そしてJちゃんに合った、そしてMさんにも負担、違和感のない、しつけの仕方(接し方)を探して下さいね。これだけできっと、釣りに連れていけるようになるはずですよ。



99.9.2  RE:発送のお知らせ            Mさん

貴重なご意見有難うございます。
もうすこしお付き合いねがえますか。。

> コーギーは血統によっては、初期のしつけに時間をかけてあげなければならな
> いものがある、と聞いたことがあります。
> Jちゃんと、まずは話し合いができるようになって、そしてJち ゃんに合った、
>そしてMさんにも負担、違和感のない、しつけの仕方(接し方)を探して下さいね。
> これだけできっと、釣りに連れていけるようになるはずですよ。

初心者だけにいろいろ調べるのですが、どこを見ても読んでもこれだ!という明確な回答が得られません。付き合う内に犬の事が理解できるようになると思うのですが、今後どのように勉強していけばよいのでしょうか?
訓練士さんを見る目もないでしょうし、Jの育成に失敗もしたくないです。ご教授ねがえませんか?

それとも弓削様が執筆されるとか?



99.9.3  日常を見つめて下さい           弓削

》初心者だけにいろいろ調べるのですが、どこを見ても読んでもこれだ!
》とい明確な回答が得られません。付き合う内に犬の事が理解できるように
》なると思うのですが、今後どのように勉強していけばよいのでしょうか?

まずは、ご自分がどういう人間なのかということを考えて下さい。
最近、陽性強化法ということで、ニコニコしながら高い声をだす方法が広められています。しかし、日本人にはこれが出来ない人もいます。そんな人がやったところで、犬に「嘘だ!」といわれてしまいます。
しつけの方法は無数にあります。その中から自分に合っているもの出来そうなものを探して下さい。

次にJちゃんがどんな犬なのかを考えましょう。
まずは、どんなオヤツがすきなのか、どんなオモチャでどんな遊びをするのが好きなのか、どの時間に遊ぶのかが好きなのか、どんな高さの音によく反応するか、どんな動きをよく目で追うか、などを観察してください。逆に嫌いなことも観察して下さいね。
全体の性格について、自信がなければプロの手を借りて、意見を聞くのもいいかと思います。

さらに家族全員の性格、家の造り、家の周りの環境、などを考慮に入れてしつけの方法をチョイスするのが普通ですが、これはプロの手を借りた方がいいと思います。


》訓練士さんを見る目もないでしょうし、Jの育成に失敗もしたくないです。
》ご教授ねがえませんか?

訓練士さんの見方は、今まで書いたことを見てくれるかどうかです。
日本の犬のお仕事は番犬に代表される「守る犬」でした。しかし犬には多くの種類があり、さらにその中に幾つもの血統があります。色々な犬がいるわけです。そして人間もそうです。
多くの犬種を日常的に見れるようになったのは、ここ7,8年前くらいからでしょうか。
それ以前のやり方を引きずっている訓練士さんの中には一つのやり方でどんな犬でも矯正できると思っている人もいます。
そんな訓練士さんに当たってしまうと、犬との付き合いがつまらなくなる可能性が大です。よく聞く話は、犬の問題行動の矯正と引き換えに犬の表情さえもなくしてしまうような方法です。


お近くならば、お教えしすることも可能ですが、簡単に行ける距離ではありません。
Niftyの方では、質問はなさったのでしょうか?(ここのところほとんど読んでないもので、、、、)何が出てくるか分かりませんが、思わぬきっかけに出会えるかもしれませんよ。

突然思い出したので、最後に一つ、。一日一回はJちゃんと同じ目の高さで付き合って下さい。そうです、人間は寝転がるのです。
ちなみに私は、毎日犬に見下されて、犬の体を掻いてやっています。



「それとも弓削様が執筆されるとか?」と
おだてられてしまった私です。

おだてることを知っているMさん、
きっといい関係が築けるのではないかと感じ、
さらにお付き合いする私です。

99.10.14



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