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(最終更新日 2022年10月 29日 )
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踏み切り 2000.3.3

2000/08   uni  



2年くらい前、大きな踏み切りを渡っている最中にうーにーが悲鳴をあげたことがあった。他に人や車はいなかったので原因が何だか分からなかった。
この踏み切りは家から離れた所にあり、月に1度行くか行かないかくらいの場所にある。
以来、うーにーはこの踏み切りを渡ろうとする度に脅え、渡るのを嫌がった。そこをなだめて、もち上げて、1年以上かかってリハビリを終えました。



リハビリを終えてから1年くらい経ったまだ寒い季節のある日のことです。
その踏み切りにやってきた私とうーにー。踏み切りを恐がることは過去のことだと思っていました。実際そうでした。

その踏み切りは開かずの踏み切りとして有名で、その日も随分と待たされました。待たされたのは私達だけではなく人、自転車、車が踏み切りが開くのを待っていました。
踏み切りが開くと、私とうーにーの前には、足に多少の衰えをもつ老婆と、その娘と思われるオバサンが、老婆を支えゆっくりと歩き始めた。

私はその二人を抜かしたかったのですが、右は線路、左はもうすれすれに車が走ってくる。車が怖いので、うーにーを右側に踏み切りを渡っていた。
そんな時、うーにーが悲鳴を上げて線路側から、車側へと飛び出した。すぐ後ろにいる自転車のオバサンの位置と引きつった顔から、そのオバサンが抜かしたい余り、うーにーを自転車で小突いたのだろうということはすぐに分かった。たが、それよりも走る車の側面にぶつかったうーにーがパニックを起こさないように、冷静を保つことを心がけ、うーにーを落ち着かせることに専念。
しかし、前の若いオバサンが騒ぎに気付き、オロオロして騒ぎ始めた。それでうーにーの動揺も大きくなった。それを見たであろう自転車のオバサンは、自動車にぶつかりそうになりながら、更に引きつった顔で、私達を抜かして走り去る。
その自転車には、子供を乗せる椅子が付いていた。青いウインド・ブレーカー、無造作に縛った髪、お洒落などとは無縁な眼鏡から、この人は子供の母親だろうと思われる。
自分に子供がいるのなら、自分のしたことがどれほど重大で、それほどのことをしてしまったら何をするべきかが分かっていると思うのだが、彼女がしたことはただ必死に逃げただけ。


自転車に小突かれ、車にぶつかり、オバサンに騒がれたことは、うーにーの恐怖の記憶を蘇らせるには充分だった。パニックを起こし、まともに歩けなくなったうーにーを半ば引きずるように踏み切りの外まで誘導した。
踏み切りを渡りきっても、自転車が恐くなり、落ち着かず、普通に歩けるようになるまで時間がかった。これから行こうとしている公園で梅祭りをやっていることもあり、人手が多く、踏切も混んでいたがのが災いしたのだ。




公園に入ったうーにーは落ち着きを取り戻した。梅祭りをやっている公園は人出がとても多かったが普通に散歩をすることができた。
散歩帰り、公園の出口でうーにーに焼き芋を買ってあげようと、石焼き芋屋さんに寄り1本買うと、焼き芋屋さんはうーにーのためにと、昨日の残りの焼き芋を1本、しかも私が買ったものよりも(暖かくはないけれど)大きな芋をくれました。
私は公園のベンチで自分の分の芋を食べながら、うーにーにはうーにー用のを少しずつ、何かしらやらせてあげた。自分の芋を食べ終えた私はうーにーの芋を持ち、焼き芋やさんの前まで行きお礼をいい、客寄せにお店の前で幾つかの芸を披露した。


帰りは同じ踏切を渡るわけにはいかない。こんどこそ車に轢かれかねない。他の踏切を選んだが、踏切に近づくに連れて何度も止まる、強引に止まる。今日はうーにーの大好きな芋を持っているので、それを使ってどうにか渡らせることに成功した。これに気をよくした私は、現場である踏切でも試してみたくなった。わざと大きく回り踏切へと向かう。それを悟られたのは、踏切まで50m以上あった。その地点でジタバタし始めた。こんなことを踏切でやられては轢かれてしまうが、これを学習されても困る。賭けではあったが踏切に向かった。大量の焼き芋を食べさせながら。

踏切では比較的人の通りが少ない、先ほどとは逆のサイドを選び、渡るのも人が少なくなる時まで待ってから(待つ間も落ち着かせるのに苦労した。)焼き芋でつりながらアワアワしているうーにーを渡らせることに成功した。渡らせることに成功したが、渡りきっても軽いパニックを起こしているのでそれを静めるには苦労した。パニックが完全に治まったのは、踏み切りから充分に離れてからだった。

とりあえず現場(といっても別サイド)での通行に成功したので、別の踏切で試したくなった。(試さなくても踏切を渡らなければ帰れない。)人気も車の通りもほとんどない小さな踏切で1往復半やってみた。とても軽いパニックを起こすものの前には進んでくれた。(近くを歩いてオバサンに怪訝な顔で見られながら、)




どうにか「メデタシ」といえる状態だと思っていた。
しかしその夜妻から「うーにーがジタバタすれば散歩に行かなくていいことを覚えたらしい、」という話を聞いた。変な学習をしてくれたようだ。

犬はちょっとしたきっかけで学習する。特定の場所と感情を結び付けたり、特定の行動パターンを行うようになったり。うーにーは踏切が恐いと思うようになり、ジタバタすれば人間が「大変だ」と思うようになる、ことを一つの出来事から学習した。


犬に関係ないと思っている方々も、そういうことがあることは覚えておいて欲しい。自転車で小突いたオバサンのようなことは絶対にしないでください。もし、何かの間違えで、このようなことをしてしまったら、犬を連れている人間に謝ってください。そしてその犬と友達になってください。自分は、自転車は、怖いものではないことを教えてあげてください。犬を連れている人が犬に詳しい人なら、その場でトレーニングに協力していただく可能性があります。それに協力してください。小突かれたけど、自転車は怖いものではないんだよ、ということを犬に教えるトレーニングです。実際に小突かれた人に協力していただくのが最も効果的です。代わりの者では「この人は怖くないけど、あの時やられた人はとっても怖い。」と解釈し、いつまでも心の傷跡は消えない可能性があるからです。

犬もトラウマをもちます。言葉の通じない犬にとって、今回のような事故が何でもないことを説明することは困難です。言葉が分かる人間だって、そういうことはあるのです。言葉で説明されて理解できても、視覚や聴覚、嗅覚の記憶と感情の記憶が結びつき、反射的に恐怖感が心に浮かんでしまう。そんな体験はありませんか? 犬にもそのようなことがあるようです。


あなたにとって「ちょっとしたこと」。それが相手にとってどれだけのことか、常に考える心の余裕が欲しいものです。

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