まずはじめにちょっと注意書きを。

ここは「犬宿」ではありません。
あくまでも一般のお客さんが利用する（という言い方も変かもしれないが）普通のプチホテルであり、「マナーを守れるなら犬もどうぞ」という宿です。
犬が入れるのは部屋だけです。どこでもOKの宿ではありません。
「犬用グッズ」の類は全くと言って良いほどありません。
それでも私も同行した友人も（犬飼いです）もまた利用したいと思いました。

宿に予約確認をしたとき「大型犬ならコテージですね。そこはお二人からの利用になります」と言われました。
小型犬なら本館の部屋（６部屋）でも可能らしいが、大型犬では狭いとか。

コテージか・・・と思いつつ、以前に利用した人物の点数が高かったことを思い、予約。


宿に到着してまず「おぉ？！」となったのはその見事な庭園。
いかにも日頃から手をかけてます、と言うのが伝わってくる。
これは花々の最盛期にはさぞ見事な眺めになることでしょう。
そして本館に入りチェックインの手続きをしました。
内装を見て「これはこれは」と感心。
なぜって、ここは開業２０年超のお宿。
人間も宿も年を取れば・・・なのですが、ここはメンテがゆきとどいてるので古さや汚れを感じさせない。

白い洋館の本館内部はとても天井が高くて、ステンドグラスも見えます。
内部も基本は白壁（掃除が大変だろーなと友人）で、この中で時々コンサートを開催するそうです。


そしてコテージに入り「広いねぇ〜綺麗にしてあるねぇ〜」と歓声が。
内部はキッチンに８畳はたっぷりある広いリビング。隣に広いベッドルーム。（その奥に予備のベッドルームもあり）
これにバストイレ付き。
とても綺麗に掃除され、妙な臭いは皆無です。
うちの犬にはもったいないなぁとちょっと思ったりもしました。
ここはクレートやケージを必ず持参！ではないのです。（リビングが広いので充分置けるスペースはありますが）室内を自由にうろつけます。
あくまでもマナーの良い犬が基本なのです。
だからトイレのしつけが不安な犬は自由にさせない方が賢明だと思います。
本館と同じく内部はしっかりメンテされてます。
夕食のときに伺ったら、内装外装などほぼ全てを（！）オフシーズンにご主人がされるのだそうです。
「さすがにステンドグラスの修理は無理でした」というぐらいの腕前だそうです。

夕食前に近くの日帰り温泉へ行きました。
本館のフロントで申し出れば割引券をもらえます。
徒歩５分くらいの場所にあり、眺めの良い露天風呂もある温泉施設です。

温泉から戻り、待望の夕食タイムです。
こちらは基本的には「パエリアコース」らしいです。
季節の野菜を使ったオードブルに始まり、スープ、魚料理（パイ包みでした）、メインのパエリア、そしてもちろんお手製のスイーツまでが全て満足のお味。
材料の高原野菜は家庭菜園で栽培するのはもちろん、他に宿のご主人が納得のいく地場産を仕入れてくるそうです。

オードブルの盛り付けや材料を見て「素人ではないな？」と友人と話してたのですが、やはりというか。
料理人は本物のシェフでした。
ここの営業シーズンが終わる１１月中旬からは、都内のある有名ホテルの厨房にいるそうです。
「料理人がいなくなるから１１月の第２週でここの営業も終わるんですよ」とのこと。

ということは・・・我々はラストに限りなく近いお客ということかな。
もったいないねぇ、通年やって欲しいねぇ。
などとおしゃべりしつつ、二人で美味しい食事を頂きました。
都内で食べたらコレ幾らに・・・なんてつまらないことを（おそらくふたりとも）考えたりしながら。
気がつけばワインのフルボトルが空になってました。

就寝時には、犬は私のベッドの脇に犬用敷物を置いて寝かせました。

翌朝、天気も良く犬を連れてお散歩。
意外に犬の散歩姿が見えました。このあたりは別荘地も多いので、軽率な行動はやめたほうが良いでしょう。
道路にも近いので、交通事故に注意です。

戻ってきたら朝食でした。
自家製のパン（全粒粉でとても美味しい）に自家製のジャム、そして美味しい高原野菜のサラダなどなど。
お腹いっぱいになりました。

チェックアウト前に掃除用具はないかな？と捜索して掃除機を発見。
ひととおり、コテージの中を掃除しました。
コロコロローラーやハンドクリーナを持参するのも良い方法でしょう。

と言うわけですが、この宿は「また利用したい宿」です。
でもあまり宣伝したくないような。
ちなみにコテージを２名で利用すると一人１３０００円。
大型犬は２０００円。
消費税もサービス料もつきませんでした。