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(最終更新日 2022年10月 29日 )
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変なオジさん、二人

2000/04  雲丹爺 より


(一人目)

冬のある晩、私と妻、そしてうーにーで外食に出掛けた。
もちろん、うーにーは私達の付き添いで、食事をするわけ
ではなく、ただテーブルの下で私達の食事が終わるのを
待っているだけ。
そんなうーにーを少しは楽しませてあげようと、公園へ行く
ことにした。この公園は広い公園である。


私達が入口から入ると、公園の端にある生垣沿いに
ゴールデンを連れているオジさんがこちらに向かって
歩いてくる。(つまり公園から出ようとしている。)
ゴールデンがこちらに気がつき、落ち着いていられないのが
よく分る。オジさんは、ブランドものと思われるスキージャケット
のような上着に、それに似合うキャップをかぶっている。
ちょっとオシャレだ。
落ち着かないゴールデンが気になったが、リードが着いているので
問題はないと思っていた。


私達は、そのオジさんが進む公園の端ではなく、公園の中央へと
向かった。当然、オジさんとはすれ違うはずもない。
彼らのことは、気にもせず公園へと入って行く。

入口から 20〜30m 歩いた時、うーにーが何かに反応し振りかえった。
そこには、リードは着いているが、リードの先にはオジさんが着いて
いない先ほどのゴールデンが。オジさんはというと、ポケットに手を
突っ込み、立てた上着の襟に口や鼻の穴まで包まれ、目から上は
キャップに隠されているという格好で、10m 程離れた所にいる。
静かにこちらに近づいてくる。先ほどは「ちょっとオシャレ」と感じたが、
今は「ちょっと不気味」と感じる。

私と妻は、犬同士のやり取りに介入せず、やりたいようにやらせた。
うーにーは背後からいきなり来るような不躾を犬と仲良くするように
しつけていないので、邪険にすることは分かっていた。
顔を近づけてくる。うーにーは礼儀として、それを受け入れる。
コミュニケーションとして「あんた何考えているのよ!」というような、
いかにも嫌そうな顔をする。それが分からないのか、分からない振りを
しているのか、相手の犬の顔は、うーにーのお尻を狙う。うーにーは身を
翻し、自分の感情を伝える。それを3度繰り返した。それでもこの犬は、
犬同士の基本的なコミュニケーションが分からないのか執拗に繰り返そう
とする。


そんな2頭の犬を見ていたら、上着の襟に口や鼻の穴まで包また飼い主の
姿がぬっと現れた。相変わらず手はポケットに入っている。簡単な挨拶や
謝罪の言葉でもあるかな、と思ったら、ゆっくりと(それは私達を警戒して
いるかのようにも見えた)ポケットから手を出し、地面に引きずられている
自分の犬のリードを拾い上げ、犬を引きずるように薄暗い公園の入口に
向かって引き返して行った。

今でも不気味な思いでとして、心に残っています。
 

 
(二人目)

こんな不気味で不可解な飼い主(不躾な犬は分かり易かった)と
遭遇してから、10日ほど経ったある日曜日のことだ。
私達3人は、東京では最大級の公園に来ていた。
日曜日でも犬を遊ばせるエリアを比較的確保できる公園を時々利用する。

私達は、人がほとんど来ない川の近くのエリアで遊んでいた。
川向こうの土手を妙なオジさんと大型犬のペアが歩いている。
ロング・リードを使っているのだが、これが普通の白いロープなのだ。
それも結構長い。完全に伸ばしきれば 10m は越すだろう。
犬は自由勝手に行動している。
オジさんは、私と同様「身なりなんて気にしてません。」というタイプの
人だ。しかも「犬の散歩用」とも見えない服装でちょっと不思議な雰囲気。

「あれじゃ、ノーリード状態と変わらないじゃないか。公園の人に
指導されてとりあえず着けているだけなのかな。見た感じだと犬絡みの
マナーなんて考えなさそうな人みたいだ。変な人だったらやだな。」と
思わすにいられない人だ。「こっちに来なければいいな」と思った。
そうすると来てしまうものである。

案の定オジさん達は、橋を渡ってこちらに向かってくる。
「一緒に来る」というより「こちらに向かって来る犬に、オジさんが着いている」
という感じだ。犬とオジさんの距離は、5m 以上。私達は、オジさんより先に
犬と挨拶しなければならなかった。「犬に好き勝手にやらす人だな〜、理解
出来ない会話になったら嫌だな、」と思った。
しかしこのオジさん、変な人ではなかった。犬と私達が挨拶を交わし始める
瞬間くらいに、オジさんの声が聞こえた。ちゃんと挨拶をして、ちゃんと会話が
あった。普通の人だ。

簡単な話が済んだ頃、犬はうーにーにはそれほど興味を示さず、
遠くにいる他の犬を見つけ、そちらを凝視。飼い主と私達の会話の途切れ目を
見計らい、遠くの犬へと進み始める。白いロープで作られたロング・リードは
スルスルと伸び始め、オジさんは、会話に区切りをつける。
そして、犬に引きずられるように、小春日和の広い芝生の風景の中に
溶け込むように、去っていった。

今でも、ほのぼのとした思いでとして、心に残っています。

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