八ケ岳山麓小淵沢町。

 今では清里と合わせて犬連れ旅行の人気スポットになっているが、乗馬の町としても有名である。
 今から20年ほど前、不肖うにまいす星人は、馬に乗るためこの町に毎月通っていた。
 そしてそこでブリーダーさんと知り合ったのが縁で、う〜に〜が我が家にやってきた。
 帰る故郷のない私にとって、小淵沢は心の故郷のようなもの。
 であるからして「何も金出して小淵沢に泊まらなくても」とずっと思っていた。しかし!
 高級リゾート「リゾナーレ小淵沢」に犬の泊まれる部屋があることを知り、しかも通常よりお得なプランの案内をもらったことから、ついに宿泊することに!
 ついでにアウトレットにも行ってしまった。「きゃ〜、リゾナーレに泊まってアウトレットに行くなんて、まるで観光客みたーい!」(←観光客だよ!)





 渋滞が予想される3連休初日。11時頃に出発。
 この時間になるともう渋滞は終っていて、スムーズに長坂I.Cを下りる。
 まずは昼食。天気はいいが風が強くて寒い。こんな日は店内犬連れ可の店か、う〜に〜は車で留守番だ。
 そこで思いついたのがランチ営業をしている甲斐大泉のペンション「ひなたぼっこ」。携帯のIモードで電話番号を探し、道を聞きながらやっと辿り着いた。
 ランチタイムぎりぎりに間に合い、ペンションのダイニングで「石焼オムライス」を注文。私はハラミ乗せガーリックライス、ダンナはハンバーグ乗せチキンライス。どちらもちゃんとした手作りでボリュームたっぷりで、美味しかった。これに味噌汁とサラダ、コーヒーがつき1000円。
 宿泊で忙しいのにランチまでやるなんて、ここのオーナーさん、よほど料理好きなんだな。
 う〜に〜はオーナーご夫妻やお客さんに可愛がってもらって、たいそうゴキゲンだった。このところ運動不足で元気が余っているため、オーナーさんや奥さんが通るたびに尻尾を振って愛想を振りまいていた。

 食後は、かつて私が乗馬をしに足繁く通った小淵沢の「バッファロー砦」へ、久々に挨拶がてら顔を出す。現在は4輪バギーと引き馬、喫茶の営業だが、かつては乗馬教室や遠乗りなどもやっていた。
馬のように駆けるう〜に〜(ホントか?)
 夕方、馬をしまった後の馬場で、う〜に〜を遊ばせてもらった。う〜に〜、いきなり馬場を馬のように駆ける。いつもと違うダイナミックな走り。最近余り気味のエネルギーを発散させるかのように珍しく自主的に走っていた。フリスビーも数回やる。
 この日はリゾナーレでなく、いつものパターンでブリーダー宅に泊めてもらうことになっていた。
ブリーダー宅に着き、う〜に〜に夕食を与え簡易クレートに入れて置き去りにし、さあ私たちも夕食。酒を飲まないダンナの運転で「そば月舎」へ。新しくできたお座敷席で、鴨鍋をメインに天ぷら、巣篭もり、板わさ、焼き味噌などの肴と地酒で大いに盛り上がり、最後にそば玉ぜんざいまで食べた。昼食が重かったのに、これでは完全に喰いすぎでは。
 う〜に〜はちょっと散歩に出た後、またクレートに戻されてふて寝してしまった。





 う〜に〜の心を表しているかのような晴天。
 まず車で観音平へ行き、ここから三味線滝まで片道2.2キロの遊歩道を歩く。
 うにまいす星人、久々の長い登りの階段に酸欠状態になりながらもどうにか三味線滝へ。と書くと大変な山道のようだが、ずっと登りが続くわけではなく、実際、小さい子供でも歩いているハイキングコースである。
なにやってんの? 真面目にやります
 滝つぼ付近で休憩し、マイナスイオンを浴びて一同爽快な気分に。う〜に〜さんには後のことを考えて水に入るのはガマンしてもらった。
 ここから来た道を戻る。途中で鹿(カモシカ?)がピョンピョン飛び跳ねながら走っていく姿に見とれたりして、駐車場へと戻る。う〜に〜は元気だが、往復約4キロの山道を歩いたのだから、実は疲れているはず。午後は観光客らしく、長年小淵沢に通いながらまだ1度も行ったことのない「八ケ岳リゾートアウトレット」行くことにした。

 連休なので混雑覚悟だったがすんなり駐車場に入ることができた。
 犬連れもたくさんいる。
 目当ての店に入るときは交替でう〜に〜と店の前で待つ。(私たちは犬だけを繋いで待たせることは絶対にしない主義)
 トレッキングシューズが欲しかったのでABCマートなどを覗くが、特別安くはなく、定価の1000円引きくらいなのでやめた。これなら東京でも買えそうだし。
 DOGDEPT近辺はさすがに犬連れ多し。店内も犬OKだけど、う〜に〜みたいな大きくて毛の抜ける犬は迷惑なので、ダンナと交替で店の前で待った。50%OFFだったジャージのみ購入。
 最後に豚のモチーフの衣料品でお馴染みの店を覗いたところ、この店は染めムラ、キズものなどの衣料をとても安く売っているではないか。ここで私は一気に自分を見失い、シャツやパンツなどを買いまくり大満足。どれも2,000円〜3,900円の範囲だった。これぞ正しいアウトレット店といえよう。
 どこの店でも、私が見終わって出てくると、いつもう〜に〜が誰かに触られていた。子供に囲まれて触りまくられていることも。う〜に〜はいかにも「安全・無害」っぽい顔をしているので、こういう場所ではいつもこうなる。う〜に〜も触られるのは好きだが、さすがに子供にいつまでも触られていると「もういいでしょ」という顔で私を見上げるのだった。
 
 昼食抜きになってしまったので、とあるカフェ(名前忘れた)のテラス席でケーキセットを食べる。 飲食店にもほとんどテラス席があるので、犬連れにはありがたい。犬を連れて買物なんて、普段なかなかできないからね。テラス席にも犬連れがたくさんいた。

 食べ終わって車に戻ると、ちょうどチェックインの時間。一度泊まってみたかった「リゾナーレ小淵沢」へ。フロントに行くとお日柄もよいらしく挙式関係者も多い。
 私たちの部屋は挙式を行うチャペルに近い、レジデンス棟の一番はじっこの1階だった。
 犬可の部屋はこの棟の端の2室のようだ。
 入ると右手にカウンターキッチン、左にリビング。ドアの正面にカフェにあるような丸いテーブルと椅子。
 中庭に面しているので緑の芝生と木立が見えて嬉しい。またここからすぐ庭に出られるので便利である。
 奥に寝室、その前にバスルームが2つ。(1つはシャワーのみだった)トイレはシャワールームの方はウォシュレットだった。
 70uということだから、2人+犬1頭なら充分広い。床はフローリングで土足で入れるシステム。 玄関脇には盥とタオル、トイレシーツ、新聞紙などの犬用品が備え付けてあった。これらは昨年末に泊まった「星野温泉ホテル」とだいたい同じ。
 今回は、星野リゾートのメルマガ読者限定のプランを申し込んだ。1泊2食、スパ&プールフリーパス、町営温泉スパティオ小淵沢利用券込みで1人15,000円。これに犬の宿泊代3,000円が必要。
 落ち着いたところで、早速「使えるものは使わないともったいない!」と鼻息も荒くスパ&プール「イルマ−レ」へ。ダンナは面倒がってう〜に〜と留守番。
 ちょうどプールに波が出ている時間だったので、なんかとても童心に返って楽しんでしまった。しかしふと我に返ってみると、1人で波をぴょんぴょん跳んでいる姿はとっても空しいので、やはり2人で来た方がより楽しめると思う。
 波が終わったので、スパに入った。露天、打たせ湯、ワイン風呂のジェットバスなど一通り楽しむ。
 水着の脱水機やビニール袋も備えてあり、タオルも貸してくれるので、水着さえ持って行けばOK。中にカフェもあり、ここでゆっくり過ごしている人もいるようだ。人間だけの旅なら、そういうのもいいなあ。
 1時間ほど遊んで部屋に戻る。難点は部屋がスパから一番遠い所にあることだ。夜になったので外は暗く寒く、足早に部屋に帰ったが、ドアのチャイムを何度鳴らしてもドンドン叩いても開かず「もしやう〜に〜に異変が!?」と駐車場にも行くが車はちゃんとある。仕方なくチーズケーキ屋さんに電話を借り、内線で呼び出して開けてもらった。その時には私の身体はすっかり冷えきっていた!
 実はダンナは部屋の風呂に入っていたそうで、チャイムは全く聞こえなかったとのこと。風呂から出たら寝ていたはずのう〜に〜がドアの所でオロオロしていたので不思議に思ったそうな。
 広い部屋ではこういうことがあるので気をつけよう。

お気に入りの千樹
 夕食は6時半から、広東料理「千樹」を予約しておいた。
 今回のプランでは和食、イタリアン、中華から選ぶことができ、どれも6,000円のコース料理。「千樹」には何度も食べに来ているが、好きな味なのでここにした。
 う〜に〜も同伴できるので(テーブル下にステイが条件)連れて行った。
 休日なのでたいへん混んでいたが、う〜に〜はテーブルクロスのかかったテーブルの下に入ると落ち着くらしく、すぐに敷いたマットの上で横になって熟睡してしまい、出入りの時以外は犬がいる気配すら感じさせなかった、と思う。
 家族連れが多かったが、食事中、走り回ったり、床をゴロゴロ転げ回って遊んでいる子供が多いのは不快だった。給仕の人にぶつかりそうになっている子もいた。子供も席にステイさせておけ!ま、隣りのテーブルでなかったのが幸いだった。
 コースはボリュームがあるとのことで、同料金で素材のグレードを上げ、1品少ないのも選べるとのこと。私は通常のコースも難なく食べ切る自信はあったが、昨日食べすぎているので、少ない方を選んでみた。
 前菜、カニ肉と絹笠茸のスープ、あわびと松茸とチンゲン菜オイスターソース、岩魚のエリンギ・竹の子巻き唐揚甘酢ソース、海老チリとマヨネーズ和え、チャーシュー入り煮込みそば、杏仁豆腐という、海鮮中心のヘルシーメニューだった。
 あと1品くらいは楽勝で入るが足りないほどでもなく、満足して店を出た。
 う〜に〜は最後まで寝ていた。
 食後は部屋のお風呂に入ったり、BSを見たりしてのんびり過ごす。
 う〜に〜はちょっとトイレ散歩に出ただけで、あとは寝ていた。専用布団を忘れたので薄いマットしかなく「床が固い!フカフカがない!」と文句を言っていたけれど。




朝のお散歩は、窓から出るの 窓の外は、こんなお庭 別の窓からの景色よ
枝齧り、最高!
余は、満足じゃ
 今日もいい天気。
 朝食はイタリアンか和食の好きな方へ。時間の予約は不要。う〜に〜は部屋に置いていった。
 和食「赤坂」に行ってみた。和定食はご飯かお粥を選ぶようになっており、それにおかずがいろいろと飲むヨーグルト。イタリアンはバイキングらしい。
 チェックアウトは12時なので、ゆっくりお茶を飲んだり年賀状用撮影会をしたり。有効利用しようと思えばこの時間にも温泉やプールを利用することができる。12時チェックアウトはなかなかよい。
お得なプランがあればぜひまた利用したい宿だった。できれば連泊してのんびり施設を使いこなしたいものだ。
 11時頃チェックアウトし、いつもの尾白川渓谷に向かった。川で少し水遊びするが、暑くないのでう〜に〜はそれほど水に執着せず、枝を齧ったりひっぱりっこを楽しんでいた。
 遊んだ後はいつもの「テラス」でお昼。
 風はちょっと冷たいが陽射しは暖かいので、テラス席でう〜に〜を乾かしつつ食事。
 う〜に〜は疲れたらしく、陽だまりで気持ち良さそうに横になって寝ていた。う〜に〜も充分疲れるくらい遊べたし、私も久々のプールや買物で満足した旅だった。
 次回は連休でない空いている時に3泊くらいして、プールでもっとゆっくり遊び、温泉も行ってマッサージもして、カラオケもやったらもう完璧!と思うのだった。